ジャミロクワイ、約2年振りにリリースされた3rd。本作でアメリカのみならず、日本でも大々ブレイク！POP24位を記録、日本オリコン6位を記録。元はUKシンガーで、ここまで日本でヒットしたのも少ないくらいに。自分は、本作はドはまり。その後の"Canned Heat" とか"Deeper Underground" なんかも好きだったけど、当時リアルタイムに高校の頃ジャミ好きが多くて、1st, 2nd を無理やり（笑）貸されて聴いてたけどピンと来ず。自分的には本作からなんですよね。CD整理してて久々に聴いて、流れのクオリティがたまらなく懐かしく、それでクールに感じで改めて。

1. Virtual Insanity
1stシングル、Dance34位を記録。ミディアムビートに、分かりやすいメロディ、でもスペイシーで近未来的なサウンド。ヴォーカルの高域もポイント、当時サラリとこんなクールな歌を披露して、観た感じだったりフェラーリも奇抜に感じたし、日本ではCMでも推されてヘヴィープレイ！アルバム先頭にあってこそ際立つ曲


2. Cosmic Girl
2ndシングル、Dance7位を記録。踊るには最適、ぐんぐん100年後の車が颯爽とスピードアップする感じで、でもディスコフリークも喜ぶ音も混じってたり。ヴォーカルも抜けがあったり、自分は70年代臭がタマランとです


3. Use The Force
サンバのような叩き、ヴォーカルは薄口に。フレイヴァー豊かなフェスティヴァル、ホーンも絶妙。サビ部なんて、ひねってきてるし！
4. Everyday
70年代ブラックシアター風、Curtis Mayfield なんかが近い。ストリングスの上下揺さぶる感触。ヴォーカルは繊細だし、でもスター性が秘めてて零れてカーティスとは違う感じ
5. Alright
3rdシングル、R&B84位・POP78位・Dance7位を記録。アメリカでは本曲が最もクロスオーヴァーにヒットしたのは意外、だけどラジオなんかでもスムースに聴ける感じだったのかな。オリジナルはイントロ長めに、余裕感じるサウンドに、収まりの良い展開、自分好みでは無いけど、ゆったり感はナイスバランス


6. High Times
4thシングル、Dance9位を記録。これはトドメでカットされたシングルって印象。でも、刻みだったり、粒はなかなか爽快。リミックスも彼の推しポイントだったし。シンセの煌めきは好きかな


7. Drifting Along
日常のゆったり感を見事に表現、今で言うとPharrell Williams なんかが消化しちゃいそう。サンバな心地
8. Didjerama
ジャングルに迷ったような4分弱、レスヴォーカル
9. Didjital Vibrations
凄いのが前曲からの展開、普通に聴き過ごしちゃいそうだけど、まるで70年代ブラックOST、それこそ前述のカーティスだったりMarvin Gaye だったり。これもインスト。デジタル・ヴァイブレーションな感触は皆無、70年代が渦巻き、6分弱の尺を使ってシリアスも演出
10. Travelling Without Moving
ほんと旅してる気分のまんまに、計10分近くのインストを超えてタイトル曲。疾走感たっぷり、メロディアスとまでは言えないけど、洗練さは堂々と
11. You Are My Love
ファンク！ダンクラも残ってるようなサウンド、元々70年代回帰なのは認識してたけど、高校の頃のヘビロテとは異なって、70年代を色々聴いてこそ分かるサウンドの奥行きなんかが惹きになってきたー
12. Spend A Lifetime
ラストはこれまで無かったタイプのスロウバラード、小編成的にも弦が美しく。声に憂いがあって、儚くて、壊れそうで。リアルジャーニーだけでない、心の旅は穏やかに反映

＜Bonus＞
13. Do You Know Where You're Coming From? (ft. M-Beat)
UKにてシングルカット。自分も買ったんですが、似たようなミックスてんこ盛りでサゲだったのを思い出します。ドラムンビート、でも洗練されてるけど、なんかあっちゅー間というか。でもボートラに収録されてる盤は、当時なんかウラヤマだった覚えが
14. Funktion
これは絶大にファンクダンス！ボートラにするには大判、8分半に亘ってポジティブにかっ飛ばし。抑えどころはムズイけど、単に盛り上がろう的なハッピーさと、間抜けなカランカランな音も悪くないなぁ

本編12曲・54分、ボートラ2曲追加で67分。スーパーヒット作、自分はたまらなく好きだったなぁと振り返り。今分かるサウンドの先行く感じ、更にはルーツも素晴らしくブラックミュージック好きな自分も改めてハマる要素が分かった感じです。特に中盤の10分インストを入れても飽きさせない施策は凄い。ヒットシングルだけでなく、全体的に楽しめる様々なトラベルでした。