フィリス・ハイマン、Buddah, Arista を経て移籍したPhiladelphia Int'l からの第一弾。前作から3年振り・7作目のオリジナルアルバムで、多少ランキングを挽回させるR&B11位・POP78位を記録(また唯一のUKチャート入り)。この9年後に自ら命を絶つフィリス、自分はどうにもどのイメージが強く、特に死後彼女のことを知った自分としては情報があった上での毎度拝聴。神秘、魂の歌を堪能、この時ちょうど自分と一緒の35歳。今では考えられないくらいに大人な歌…。1. Living All Alone
2ndシングル・タイトル曲、R&B12位を記録。Dexter Wansel pro.、雰囲気が凄い、アダコン以上にどっしりしたサウンドに負けない力の漲り、バラードに凝縮。今聴いても説得力が凄い…
2. First Time Together
Thom Bell, Kenneth Gamble pro.、揺れながら妖艶に舞う。声の流れに堂々たる粒さ、豊かな香り・表現が充満
3. If You Want Me
Reggie Griffin, Junior Giscombe 作、若干テンポ上げても、彼女の深みは失われないなぁと感心。放つ・抜ける声がなんともセクシー、サウンドは古さあっても、ジャジーな響きに消化され全体的にクオリティ高く
4. Slow Dancin'
LeRoy Bell, Casey James 作、Thom Bellpro.、コロンとしたミディアムサウンド、ポップながらも伸びや息使いは独自。素敵な雰囲気、ミッドナイト仕様
5. Old Friend
1stシングル、R&B14位を記録。Linda Creed 作、Thom Bellpro.、哀愁あるサウンドの一方で輪郭がしっかり、ヴォーカルは決意のよう。爆発せずに、淡々と…これが逆に泣ける構図。後半高音発しても、やはり留まりを意識、これは素晴らしく訴えかける
6. You Just Don't Know
2曲目と同じ布陣にて、低域で歌いつつも暗くせず人に前向きに光を与えるよう、声の圧なんだろうなぁ。音に頼ってるわけでもなく、独断世界の共感
7. Ain't You Had Enough Love
4thシングル、R&B29位を記録。Carl McIntosh, Jane Eugene, Steve Nichol 作、ここから3曲連続Nick Martinelli pro.。滑らかに涼しく展開するスムースな音楽、まるでBGMのように新たな世界観の育み、こういうのも流れ的に気持ち良いなぁ
8. Screaming At The Moon
3rdシングル。Wayne Wallace, Ronald Hollins 作。サウンドが大きく変わる、ポップファンク!音自体は当時の古臭さも入るけど、細切れに歌う術は他では聴けなかった魅力。渦と化すように、積極的にぐんぐん息吹の奏で
9. What You Won't Do For Love
Bobby Caldwell, Alfons Kettner 作。しっかり躍動がある中も、しっとりと、それでいて抑揚がたまらないメロウにて〆
<Bonus>
10. Run Jesse, Run (ft. James Cleveland, Lou Rawls)
フィリスはゴスペル出身だったっけ?凄いメンツにて、ライヴ感あるゴスペル披露。ただ、フィリスのパートが多いわけでもないので、ほんとボートラとして…
9曲・40分、ボートラ1曲追加で46分半、巧みな歌術と精神で酔わせてくれるなぁと。音は多少当時が入っていても、別格なくらいに神秘的に、そして魔法がかかったように世界観にハメてくれる。凄いテクニック、本質、上質。彼女のスタイルをライヴで見ると奇抜だったりするけど、未だに冷めない新鮮さが満遍なく漂ってて名盤だなぁと。
<過去レビュー>
1981年 Can't We Fall in Love Again

