プリンスがかかわったアーティストで、発表できなかったテイクを集めたコンピレーションCD。既に名義もシンボルになっていて、彼自身のレーンベルからリリース。彼があまりにも多くのアーティストに関わったからこそリリースできたような作品。各アーティストも、殿下に作品化したいと言われたら拒めないよなぁ。流れなんかも含めて、相当な覚悟でパッケージ化していると思うなぁ。

1. Minneapolis MPLS
完全すこぶるファンクに、意思を持ったような歌唱をグングンと！隙無くリリックを重ね、殿下のコーラスも色味があって良いなぁ


2. Hollywood George Clinton
Dallas Austin pro. 参加、Hey, Man, Smell My Finger 収録曲別テイク。自分の好きな感じだな、ジョージ・クリントン臭はあんましなくて、殿下の小刻みなファンクテクが充満、キレもしっかり

3. Love Sign Nona Gaye & Prince
ノーナと声を重ねながら、進行。どっちがメインか分からない感じで、音と声をそれぞれ一体して聴ける感じなのがクール。ラップ調にもごもごと、でも華があるんだよなぁ


4. If I Love U 2 Night Mayte
Child of the Sun 収録曲別テイク。知らなかった歌手だけど、殿下はほんと色々なシンガーを見つけてきてプロデュースするよなぁと。清涼感ありつつ、素朴に歌っていく感じで気になる全体。更には、こぼれるようにキュンと裏でサポートする殿下のコーラスが病み付きで
5. Color The Steeles
パワフルな女性ヴォーカル、それをスムースにさせる演奏。Whitney Houston なんかにも近いかも、表現力もバンバン出しまくり、殿下は余裕持って演奏もコーラスも
6. 2gether The N.P.G.
Goldnigga 収録曲別テイク。Barry White みたいな低域からスタート、これを切々と殿下サウンドに乗せちゃうんだから斬新。コーラスはクールに切り込んで、そのバランスたる絶妙。後半はコーラスメインで涼しげな流れ、夏クールダウンって印象も
7. Standing At The Altar Margie Cox
力強い女性ヴォーカル、殿下がコーラスに参加させたがりたいような声質・覇気だなぁと。ギターで骨を入れて、ぐんぐん進行する勇ましさ
8. You Will Be Moved Mavis Staples
The Voice 収録曲別テイク。メイヴィスは今尚リリースを頻繁に続ける大御所女性ヴォーカルとして好きだし、殿下とタッグをガッチリ組んだアルバムはたまらんし、ここでも相互の魅力にて面白い相乗効果。どこまでも面白味が溢れる（今、気づいた、まだThe Voice レビューしてないじゃん）
9. 17 Madhouse
歌というより曲、サウンドをメインに緩くもテクニカルな演奏だけで進行。他アーティスト作品に殿下がこういった形で参加するのは珍しかったっぽいですね
10. A Woman's Gotta Have It Nona Gaye
3曲目に続きノーナ、ここではソロ。スムースなR&Bにて、これまでファンクが多かったので、珍しい曲調にて。うっとりするような柔らかさ、美しさ
11. Minneapolis (Reprise) MPLS
ラストは、1曲目を用いた1分弱のリプライズ

＜Bonus＞
12. Standing At The Alter (Extended Version) Margie Cox
7曲目を更に2分程拡張した約6分のエクステンド、演奏を更に聴ける喜び
13. The Most Beautiful Girl In The World (Sax Mix) Prince
これは同EP国内盤ボートラに収録されていたもの、なので個人的には重複な印象しかないな、こっちのほうが後出しだし
14. The Most Beautiful Boy In The World Mayte
とは言え、4曲目参加のマイテが歌う本ヴァージョンは知らなかったので、新たな発見、気持ちよいなぁ。殿下に染まってる感じが出まくってて最高メロウ


11曲・46分、ボートラ3曲追加で61分。ボートラ入ってから一部突っ込みしちゃいましたが、とかく素晴らしい集合体だなぁと、本当感心ですわ。自分の作品も相当に出しまくってる中で、他アーティスト作品への参加もしまくり、そして別テイクも用意されてたりするところ、改めてタダモノじゃないなぁと。本コンピの創りすべてにおいて、もう音楽業界を熱くしてくれるなぁと！