31vBWKcdhmL__SL160_ジャネット・ジャクソン、3年振り8作目は、Control から続いていたPOP1位陥落となる、POP2位・R&B2位を記録。前作も大ヒットしていただけに、ジャネットの看板が剥がれ落ちちゃった感じがした本作。ダミタジョーならぬ、ダメダジョー。自分も、当時発売されたCDがモノクロ、CCCD(コピーコントロールCD)ってだけでなく、先行シングルの華の無さ、更にはPVやリミックスに至るまで気合を感じなかったんだよね。これは敢えてなのかなぁとも裏をかこうとしても、どうにも旬落ちな気がしてしまった…。これ以降、来日公演の予定があっても中止になるくらいだし、なんか日本でも微妙になってしまったような。彼女の作品、クオリティは一般的には高いけど、全盛期の作品よりは聴きこまなくなったなぁ。アルバムレビューには曲数多いので敬遠してきたけど、本作はさくさくいってしまってよい気がしたんで(大ヒット作は気合入れてレビューしたほうが良いと思い)、このへんから手をつけていきます。

1. Looking For Love (Intro)
1分半のイントロ、始まりを告げる定番。しなやかさ、健やかさにて
2. Damita Jo
ジャネットらしいオープニングなんだけど、どこかこじんまりしててパッとしない、それがタイトル曲ゆえに、なんか寂しい、なんだろ、作戦がどんどん裏目に出るんだよね本作は
3. Sexhibition
Dallas Austin 担当ってのも面白い挑戦、音やコーラスの組み方は芯があって好き、攻めてる感じが良いね。でも音だけだとパッとしない、PVとかあったらイメージ沸いてより楽しめそう
4. Strawberry Bounce
Jay-Z ft. Amil & Ja Rule "Can I Get A..."サンプリング、カニエとのコラボも面白い。挑戦はしてるけど、何とも2分半で終わってしまうのが勿体ない…。キレとか、相性とか、凄く勢い感じるのに
5. My Baby (ft. Kanye West)
更にカニエとのコラボ、ジャムルイの才能含め、Sean Garrett 作参加で、これは非常に憂いでスムースなR&B、これはジャネットにフィット!聴いてて無理ないし、サンプリング的な技も自然で良い良い
6. The Islands (Interlude)
40秒の島体験、自然との調和
7. Spending Time With You
控えめな印象だけど、こういうのはもっと後半にあっても良かったな。コーラスと共に綺麗なんだけど、もっとデジタルに時代に合わせていくというよりも、本作はヒーリングになっちゃってる
8. Magic Hour (Interlude)
更にヒーリング、マジックタイム、バカンス?
9. Island Life
ほんと、もう極楽浄土。軽やかに、夏なんかをもっと押すなら面白いけど、モノクロジャケの本作にてモノクロバカンス、どうにもアルバムのイメージが掴みにくくなってる・・・
10. All Nite (Don't Stop)
3rdシングル、R&B90位・Dance1位を記録。Herbie Hancock "Hang Up Your Hang Ups" サンプリング、このネタ元あってこそ映えまくり!自分もこの曲くらいから脳が起きあがる感じで、これはジャネットの開拓を表すご機嫌ミディアム、ブツクサヴォーカルも活き活き


11. R&B Junkie
Evelyn King "I'm in Love" サンプリング、ちょっぴりディスコテック、80年代ダンクラ風。それがまた新しいし、自分はメロディアスが続いて好きな流れ、もっとこの流れは前半に欲しかった!!
12. I Want You
2ndシングル、R&B18位・POP57位を記録。Burt Bacharach, Hal David 作のB.T. Express "Close To You" サンプリングに、Kanye West & John Legend 曲参加、人間味出したバラードは、彼女の持ち味でもあるから、籠った音に彼女の地の声が出てて好き。これは何がどうであれ、才能の詰まりまくり


13. Like You Don't Love Me
程良くテンポあって、涼しげで、アルバムコンセプトの程良いところをスキップしている感じ。ヴォーカルの弾み、音の柔らかさも好きだなぁ
14. Thinkin' Bout My Ex
Babyface 作・pro.、ジャネットらしいそーっと吹き付けるようなヴォーカルがやけにハマる、バラード。浄化作用、癒し、リラックス
15. Warmth
更に耳馴染みスムーズ、コーラス含めこういう世界観を作るのは凄いなぁと。定番だけど、とにかく個性が発揮されたスロウ佳曲
16. Moist
ふと立ち止る、妖艶なんだけど、その割に小さく演じるフュージョンという感じで、それでいて5分ある尺。これ以上しつこかったら厳しかったけど、この程度ならちょうど場を鎮める作用になるのかも
17. It All Comes Down To Love (Interlude)
次に向かう想い、決意40秒
18. Truly
アコースティックとも違うけど、指クラップで、でもしっとりした流れるままに流れるバラード風
19. The One (Interlude)
またもや雲間な感じのモヤモヤ1分?次どうなるやらと思いきや…
20. SloLove
何ともスムースながらもディスコテック。ただジャネットの薄いヴォーカルで進行するから、あまり乗れる感じではないけど、自分はそういう質素さは好きだったりするな
21. Country (Interlude)
これはisland に続いて国でも思うのかと思いきや、カントリーミュージック調の前振り、これはちょい笑える30秒
22. Just A Little While
1stシングル、POP45位・Dance1位を記録。Dallas Austin pro.、これがやっちゃった感じかな。ラストが先行シングルってのは新しいけど、期待してたっけな、こういうのに。でも、前振りのおかげでシングル単品より好きになれた発見有り。流れで言うと、結構収まりは良かった。でもアルバム自体長いから、ここまで聴きこんでの評価は難しいよね・・


<Bonus>
23. I'm Here
こういうのをボートラとして隠し持ってるのも凄い、スムース。本作よりも1993年辺りのセクシーさに向いているかも
24. Put Your Hands On
これはボートラだけど質感高い、ビートもリズムもヴォーカルの感触も面白いし、とにかく素敵なR&B

22曲・65分、ボートラ追加で73分半。本作は前作からのチャレンジとしてジャムルイをメインとしつつも多数作家・プロデューサーが参加しているのに、アルバムイメージは決して盛り上がりを見せないままに終了してしまった感じ。きっと、これは先行シングルからして攻め方に問題あったと思うな、ジャケもだけど。ただ全部を通して聴くと良い作品なんだけど最初の曲の方で立ちあがりが若干鈍ったのが敗因かも、それとシングルプロモの難しさ。ただ、全体的にはクオリティは高いけど、旧来ファンは賛否だろうね。

<過去レビュー>
1982年 Janet Jackson
1989年 Rhythm Nation 1814
1990年 Come Back To Me (Remixes)
1990年 Alright (Remixes)
1991年 State of The World (The Remixes)
1992年 The Best Thing In Life Are Free with Luther Vandross, BBD & Ralph Tresvant
1993年 If
1994年 Because of Love (Remixes)
1995年 Scream with Michael Jackson
1997年 Got 'til It's Gone ft. Q-Tip & Joni Mitchell
1997年 Together Again
1995年 Runaway
2001年 Control - The Remixes
2005年 All Nite (Don't Stop)

ダミタ・ジョー
ジャネット・ジャクソン
EMIミュージック・ジャパン
2006-09-20

Damita Jo
Janet Jackson
Virgin Records Us
2004-03-30

Janet Jackson ジャネットジャクソン
Used Item
2014-12-06

Janet Jackson ジャネットジャクソン
Used Item
2014-12-06