41EPF4MXV4L__SL160_ルーベン・スタッダード、アメリカン・アイドルから誕生した2人目・男性では初のシンガーとして注目の中リリースされたデビューアルバムでR&B・POP1位を記録。アメリカにおけるTV番組の影響の大きさを痛感するとともに、Luther Vandross フォロワーともとれるテディベア風巨漢、それでいてヴォーカルも万人受け。いやー、凄い聴いたアルバムです。タイトルはソウルフルだけど、ソウルミュージックとは異なり、時代に合わせての曲を、ソウルフルな歌で届けるパッケージ!

1. Sorry 2004
2ndシングル、R&B2位・POP9位を記録。 Harvey Mason, Jr., Damon Thomas ら担当、タイトルのパッと見のインパクトもあるけど、執拗に謝りまくる2004年のゴメンナサイソング。甘くも、巧みに、丁寧に、連呼連呼


2. No Ruben
ルーベンを文字ったミディアムR&B、セルフコーラスは涼しいのに、リードはGerald Levert ばりに既に年季入ったような力強く野太いヴォーカルで展開、ソウル好きにはたまらないし、R&Bフェチにも音が気にいるんじゃないかな
3. How Can You Mend A Broken Heart
1971年The Bee Gees カヴァー、気持ちの込めようがひしひしと伝わるミディアムスロー。女性コーラスとのバランスも絶妙、じっくり聴き入るバラードで、低域に急落するメロディなんてドキッとするし
4. Take The Shot
普通にR&Bで遊んでるし、難しいメロディに挑戦。アップダウンを繰り返しつつ、腹式に攻めるヴォーカルは、大変そうだけど歌の巧さが際立つ、聴き応え
5. What Is Sexy (ft. Fat Joe)
ファット同士、ヴォーカル的にクールに感じさせるルーベン、幾分軽快なファット・ジョー。両者の融合で程良いバランス感が誕生
6. What If
3rdシングル、R&B47位を記録。押し付けがましくない程度に、ゆったり気持ち良い正統派R&B。楽しんだリズム、コーラスの重ね方なんかも絶妙、音階はどんどん上がって頼もしい展開、でも基軸ユッタリなんだんよね


7. Superstar
1stシングル、R&B2位・POP112位を記録。The Carpenters というよりもLuther Vandross ヴァージョンのカヴァーというのが正しく、エディット仕上げの4分ちょっと。繊細に歌われ、ルーサーを追いかけるように、じっくり歌詞を噛みしめ、音に負けじと、しっかり自分を魅せると言うか


8. Can I Get Your Attention (ft. Pretty Tony)
ラップと軽快に、流しのような位置づけかな。でも、バウンスしっかりで跳ねてクール
9. For All We Know
ちょっとアプローチが異なって壮大なバラード風、ストリングスを配しつつも音は控えめで、ヴォーカル一音一音が説得力、泣かせる力有り!曲としてもエナジーが張り付いてる、とにかく3分40秒の中で美しさ、かなり。これ、良いです!!
10. Play Our Song
Johnta Austin, Keri Hilson ら共作、レゲエ色を塗したように、そしてフックはラップ風に、ルーベンはまだまだ色々な音に挑戦してたなぁと。なんか、彼の良さは分かりづらいんだけど、早口気味部でこそ彼の歌力が発揮されるなぁと
11. Don't Quit On Me
メランコリーに、でもヒップホップ要素も。若い世代に、音を通じて本格派ヴォーカルを聴かせる手法かな。確かにオッサン臭くバラードばっかで責めてたら、ツマラン度半端なかったかも
12. After The Candles Burn
余韻を残しつつ、薄く音が消えていくように、デクレッシェンドしていくミディアムスロウ。彼の声の成分を汲み取れ、カッコよさがじんわり

<Bonus>
13. Flying Without Wings
デビューシングル、R&B13位・POP2位を記録。知らなかった、1999年Westlife カヴァーだったとは。さらにはライヴヴァージョン、基本ライヴなんかな?確かCDS持ってたから、、いつか検証。。これは曲が良いとかよりも、彼の軌跡が評価されてのヒットだなぁと


14. We Have Not Forgotten (ft. Fred Hammond)
圧力があって良いなぁ、だいぶ腹式が決まりまくってて、それもフレッド効果。確かにアルバムに入ってたら濃さは混じるけど、若手に向けたアルバムとて、これはあくまでもオマケ、でも、これこそ聴き耳、何気にツボ多数

本編12曲・47分弱、ボートラ2曲追加で55分程。ルーベンをヒットさせるために集めた選曲集って感じがしたなぁ。コンセプトは分からないけど、R&Bとヒップホップをうまくブレンドしつつ、軸は歌。しっかり、どんな曲でもこなす彼は勇ましく、ただダンサブルってまでにはいかないのは敢えてかな。男臭さ、低域は力あってもこなし感はある。やっぱ中域が生きるような気がしました。

<過去レビュー>
2004年 I Need An Angel
2009年 Love Is
2014年 Unconditional Love

ソウルフル(期間限定)
ルーベン・スタッダード
BMG JAPAN
2004-03-24

Soulful
Ruben Studdard
J-Records
2003-12-10