514S1P1CMDL__SL160_>蒼々たる大御所シンガーが参加していたコンピレーション作品。Tene Clark が総合pro. を担当し、かなり圧のある作品に仕上がっていると思います。特に、2000年代を過ぎた辺りは今一度大御所が脚光を浴びていた時期でもあり、相当に素晴らしい声の持ち主が参加しているなぁと、それだけでも期待大なんですが、選曲も注目だし、それ以上にゴスペルを主としてかなり聴きごたえあり!

1. It's Sacred: Church Dr. Maya Angelou
ドクター・マヤの説法3分
2. The Wonder Of You Jennifer Holliday
初っ端を飾るジェニファー、振り絞る声に、負けない力ある魂、やばいくらいに振るわせてくれる。2曲目なのに戦いを終えて癒しを与えてくれるかのようなエンディングにも通ずる、凄い雰囲気が全体的に
3. Way Up There Patti Labelle
変わらぬパワフルヴォーカル、クワイア従えても負けてない素晴らしい突き抜け!当時シャトルの打ち上げに際してテーマになってたけど、失敗に終わってしまったり、更には数年後Luther Vandross 逝去当日に歌われた名演も忘れられない記憶…
 

4. Reach Out And Touch (Somebody's Hand) Stephanie Mills
Diana Ross カヴァーながら、即興風に歌われ違った解釈・意味を持つような曲に。ステファニーの独自の魅力もいぶし銀に
5. How Deep Is Your Love En Vogue
The Bee Gees カヴァー、美しさと妖艶さでゴスペルと異なる部分での響き、でも暗闇からの突破を示すがごとく光の加減が素敵だなぁと


6. You Gotta Be Patti Austin
Des'ree カヴァー、選曲は意外性かなゴスペルにおいて。でも、涼しさと大らかさを与えてくれる不思議な感触
7. His Eye Is On The Sparrow Shirley Caesar
重鎮シャーリー・チーサーが往年のゴスペル名曲を、力強く、そして歴史を感じる歌声。まだまだ冷めない力、すさまじく伝う
8. As The Fire Choir
Stevie Wonder カヴァー、ゆらり浸れる野太い女性ヴォーカルを主に、堂々たるジャジー・ゴスペル。クワイアの進行は軽やかに重たすぎず
9. Love Me Still Chaka Khan
チャカ自身の曲をストリングスとクワイアを交えて新たな華やかさを、でもスロウバラードとて爆発をほぼしない落ち着きでシンプルに
10. Ave Maria Denyce Graves
オペラ的な解釈、アーティスト性あってこそかもしれないけど、ちょっと曰くの選曲の流れに感じる、それでいて心も洗われ立ち返り
11. Ooh Child Nnenna Freelon & Take 6
豊かな声質をもって、柔らかく流れるように、クワイアがそーっと、そしてピアノがジャズのように、自然なグルーヴにハマり!更に、意外性の男性コーラスがサポート、的確なメロディの辿り
12. What The World Needs Now Is Love Dionne Warwick
彼女自身のヒット曲をミディアムスローにて、声は他のシンガーに比べると枯れ気味で聴きにくいところはあるけど味がたっぷり


13. A Song For You Ann Nesby
Leon Russell 名曲カヴァー、ゴスペル度あれどしっとりピアノで聴かせ、勇ましいアンのヴォーカルが緊張感を帯びて伝う。しっとりしている中で、心地よく、洗練された思い醸成
14. Way Up There The Fire Choir
3曲目でも既に披露されていた曲のクワイアヴァージョン、ラストに向けて安心して聴ける安らぎ
15. Reprise Dr. Maya Angelou
ラストはマヤと共に足踏みしながらのエンディング、曲としてアカペラにて成立

15曲・68分、実際はEnhanced CD もボーナス特典なんだけど、そちらは割愛(PCに取り込もうとしたらQuick Time の種類が古すぎてあんまり機能せず、観ずに終了…当時観たかもしれないけど思えておらずで)。アーティストがコンセプトを解してうまく曲をそれぞれに受け継ぎ披露、若干わかりやすい曲が多いんだけどそれも狙いかな。決して商業臭さではない、わかりやすさを与えてくれる新ゴスペル教科書みたいな作品。



Church: Songs of Soul & Inspiration
Various Artists
Utv Records
2003-06-03