516rfq2CHnL__SL160_ビョーク、3年3ヶ月振りとなる8作目でPOP20位を記録。本来デジタル配信のみじゃなかったっけな、でもきちんとメディア版もリリース。映像でも魅せる、でも音だけでも十分に他のアーティストが近づけないものにまで到達している感あり。ジャケは比較的、旧来の彼女に戻ったような。国内盤もきちんとリリースされており、初回盤はデジパックだけど…もうそういうコマイ仕掛けは要らないだろうね、いちおメディア販売しました、みたいな程度で。

1. Stonemilker
変わらぬビョークの歌声に安心感、音がだいぶ一直線というか、凄く朴訥としている中で歌われているなぁと新鮮さ。シリアスではないけど、"Joga" にも似た出だしを感じました


2. Lionsong
ストリングスだったり、デジタルも配しながら、今というサウンドよりは人間の奥深さをひねり出すような感じと言うか、彼女ならではの今を体現している…不思議、幻想的


3. History of Touches
遠のきのように、アルバムの中ではさっくり終わるのに、なんか余韻がけたたましいというか。どこまでも一辺倒なのに重たさがある
4. Black Lake
切ないというか、一人ぼっちというか、無表情にも見える景色。それでいてアルバムにおいて最長の10分超、もう音楽を通り越して心の隙をえぐる伝道というか


5. Family
ファミリーというか、これも心の葛藤をドラマにしたような、独特すぎる。彼女の世界観を知らないとついていけないものさえあるというか、でも異次元を期待する人には嬉しくなるようなページが次々と
6. Notget
和の音を用いて、でもエッセンスとしてシンセだったり、面白い世界観はどこまでも。王道な世界観、シャラランと、一筋縄では無いけど
7. Atom Dance
ダンス感はないけど、元素が飛びゆく感じをコロコロした感じで表現。音の摩擦有れど、これも解釈難しい世界観
8. Mouth Mantra
おどおどしい世界、ストリングスが不規則に奏で、そのアンバランスさで音を展開。光線が飛んだり、彼女ならではの音作り
9. Quicksand
ラストはドラムンベース?

9曲・58分、満足感と言うよりも「気付き」の作品。こんな面にんまでビョーク、そして音楽は進化しているだなぁという。なので、浸ると言うよりも、頭脳が面白く受け入れてる感じ。時に分からず静止しているかもしれないけど、圧倒されつつ、その世界観を久々に楽しめました。

<過去レビュー>
1993年 Debut
1997年 Homogenic
1998年 Joga, Bachelorette
2004年 Medulla
2011年 Biophillia

Vulnicura
Bjork
One Little Indian
2015-03-17