51BXuaWtc1L__SL160_ヘザー・ヘッドリー、デビュー作でR&B14位・POP38位を記録。本格的女性R&Bシンガーの登場がピークをちょっと超えた辺りに出てきたなぁと。当時、彼女の歌唱力には驚く者があって結構話題になりました。その割に本国ではめっこりヒットしていたわけではないようで不運。今では女優的な印象なのかな。自分は彼女の作品が出るたびに気になったり、重要な位置づけのシンガーだったりします。

1. He Is
1stシングル、R&B38位・POP90位・Dance4位を記録。ネオソウルではないけど、そんな世界観も持てるような、突き放すように力強いヴォーカルが印象的。ネバっと残るような声質も印象的で


2. Nature of a Man
浮ついたような声、メロディも独自な進行。歌と言うよりも感情的にも。ふと飛び出す高域も腹式しっかりで頼もしく
3. Fallin' for You
バウンスする感じのグルーヴ、乗り心地気持ち良く。歌としても抜群に最高な味を届けてくれるなぁと
4. I Wish I Wasn't
2ndシングル、R&B15位・POP55位・Dance5位を記録。これこそが本作での名曲。切々と歌われる抑え目、じわじわと響く素晴らしさ、6分超だけドツボへとハマる!


5. Fulltime
うねうねとしてるけど、前曲が迫真の出来栄えだっただけに、ゆったり聴けるから不思議。ホントは結構濃いんだけど流れ合っての感想
6. Like Ya Use To
実験的なサウンド、リズムも。彼女の歌のこなし、歌いっぷりが伝わるぐねんぐねんした曲。乾いた感触もあるけど、度量を感じるというか
7. Always Been Your Girl
相当に低域からスタート、声質も変わったように丁寧にじっとり。こういう攻め方もあるのが彼女のウリというか個性。儚いファルセット、そこに添えるメランコリーなギターなど聴き応え
8. Sunday
癖を薄めてドライに進行、でも難しいサウンドを実に飄々とこなしているようで、サウンドとマッチして、さらに聴いたことない扉開閉へと
9. Four Words From A Heartbreak
意味深なタイトル、悲しさを常に保って。後半の荒れた感じの声なんかは独特、呻きのようで、激しさを帯びて
10. Sista Girl
ルーツを持って姉御としての力強さ、Jill Scott のような放たれた気持ち良い歌唱。ネオソウルを感じる、ソウル本来の旨み
11. Why Should I Cry
うねうねしてても、ゆったりした曲調に身をまかせながら、颯爽と聴けるミディアムスロー。終盤のクールダウン
12. If It Wasn't for Your Love
ラストは意外だったかも、ほんとしっとりしたバラードで、サウンドの選び方もそれまでのブラックミュージックではない古風な感じが出てて、朴訥さとヘザーの絡みに新発見

12曲・48分、ヘザーの歌いっぷりの良さを痛感する作品。デビュー作にてここまでかっ飛ばして、それでもしっとりと歌う面には感慨深かったり。気持ち良さのマッチ、そしてR&Bに期待を持たせてくれるシンガー。今回は完全に彼女と言う世界観で終始届けてくれたけど、いろんなコラボだったり、他布陣の強力あって広がりを持ちそうな妄想に。

<過去レビュー>
2009年 Audience of One

This Is Who I Am
Heather Headley
RCA
2002-10-08

This Is Who I Am
Heather Headley
Sbme Special Mkts.
2002-10-08

ディス・イズ・フー・アイ・アム
ヘザー・ヘッドリー
BMG JAPAN
2003-02-05