51vd56mFjLL__SL160_カーク・フランクリンがソロ作をリリースしたのは1998年ですが、そこに至るまでに計4枚の作品をグループコラボ作にてリリースしています。本作はデビュー作となり、R&B6位・POP58位・Gospel1位と華々しいスタートとなっています。映像名でもYouTube では観れて感激なんですが、若くしてクワイアを率いる類まれなポジション。既に注目されていたこともあるけど、気合は半端無しに。今回取り上げたのは、来月新作リリースのアナウンスもあり、何か取り上げたくなっての流れより。

1. Why We Sing
1stシングル。カークの説法もだけど、クワイアのドッシリさがぐいぐい来る。ゴスペルには基本新しさ・古さってのが無いから、しっかりルーツに戻っての味、心が冷やされる


2. He's Able
シンセなんかはかなりこじんまりした印象もうけるけど、高らかに軽やかに、そこに力強いリードあって、ぐいぐいメッセージが刺さるぞ!
3. Silver and Gold
女性リードが相当に信頼感ある荒くも強いヴォーカルを披露。クリスマスソング如く、ホーンが奏でる洒落たバラード風
4. Call On The Lord
音的にはブルース、だけど構えながらもぐいぐいと太い声を鳴らす女性クワイアたち。ソウルにも近い歌唱、ライヴならではの喉の聞かせ
5. Real Love
さっぱりした朝というか、少し悲しさを覚えているようにも、後半だんだん力が漲って、人類愛だったり、広い世界にも及ぶ、流れが素晴らしい
6. He Can Handle It
かなり、たららんとしたリラックスなサウンドなんだけど、交わされる声の厚さたる、壮大になっていき、油断なきスピリチュアル
7. A Letter From My Friend
不器用ぽいヴォーカル、男性リードの揺れ。これはカークではなさそう。若干線が細め、女々しさ?女性が支え、なんか優しさの渦巻き
8. The Family Worship Medley
カークがしっかり舵をとって進む、王道ゴスペルメドレーだけど、どちらかというと大半はじっくり聞かせてくれる。起爆もあるんだけど、8分にわたってストーリーを曲の繋ぎでも感じる傑作に
9. Speak To Me
木琴(?)スタート、なんか一瞬オリジナル録音と思うくらい音は鮮烈。クワイアがパーティ的にガヤガヤ、アルバム構成上、こういうオドケはすごく嬉しいし、彼らの引き出しになってる。ヴォーカルは…好みではないけど、軟い
10. Till We Meet Again
特徴的な女性リード、激しいDes'ree って感じかな。オペラのようで、地を這うソウルのようで、これはラストにてインパクト、曲調を大幅に超越


10曲・54分。カークというか、ファミリーが聴かせるアルバムっていうのが正解だね。コレ、というウリは難しいんだけど、カークファンや正統派ゴスペルファンにはお勧めできるなぁ。その一方で、ちょっと凝って格好良いサウンドだったり、今の時代にも通ずるモダンを取り入れてるものこそ…という人には今一つな気がします。日本ではそもそも評価は低いと思いますが、コンパクトに聴ける実況盤。

<過去レビュー>
1995年 Christmas & The Family
1996年 Whatcha lookin' 4 & The Family
1997年 God's Property Kirk Franklin's Nu Nation
1998年 Lean On Me
2002年 The Rebirth of Kirk Franklin
2005年 Hero
2006年 Kirk Franklin presents: Songs for the Storm vol.1
2011年 Hello Fear

Kirk Franklin & The Family
Kirk Franklin & The Family
Sbme Special Mkts.
2001-11-01

Kirk Franklin & The Family (カーク・フランクリン)
カーク・フランクリン
Sbme Special Mkts.
2001-11-01

Kirk Franklin & The Family Live [DVD] [Import]
Kirk Franklin
Gospocentric
2003-04-15