51UVCtmhlzL__SL160_キース・スウェット、前作から2年振りとなる5thは自身の名前を冠した自身作で、堂々のこれまでのキャリアPOP最高位となる5位、R&Bチャートにおいても本作までデビュー来5作連続の1位。確固たる地位を築いた作品でもある本作は、90年代後半に突入したことで音楽性も徐々に変化というか、仕掛けがあるような。ゲスト陣で言えば近年ラップアーティストが多かったけど、変わらずジェラルド・レヴァートの他には、アーロン・ホール、バディ・バンクス、ロン・アイズレーが参加したりと色味。2ndに続いて、R&B1位を2曲収録したR&B名盤を!

1. Twisted (ft. Kut Klose & Pretty Russ)
1stシングル、R&B1位・POP2位を記録。滑らかに余裕の口ずさみ歌唱、女性コーラスも90年代後半特有の良き緩さ。張り付くように、平和に、うららかに進行。中域のサビ、低域に重ねるセルフリフなんてクールだし


2. Funky Dope Lovin' (ft. Gerald Levert, Aaron Hall & Buddy Banks)
お馴染みジェラルド、更にアーロンにバディまで、豪華な中を勇ましく猛進。コーラスだったり、各自のヴォーカルだったり色味が濃くて気持ちよく満足。うねっとお腹もいっぱいになりそうだけど、アルバム初っ端を緩く掴むなぁと
3. Yumi
さらっと歌うミディアムスロー、ユミって何(者)?w しっとりしてて、音もどこか懐かしい感じで、ほっこりする
4. Whatever You Want
ねっとり、声質なんだろうけど、切々と歌うのに粘度が良く、存在感も相当に。曲調はだいぶ似た感じに進行する、メロウなベッド作
5. Just A Touch
4thシングル、R&B38位を記録。ここに来て曲調が大幅に変更、ダンサブルに。女性コーラスの華麗さ、グルーヴィなサウンドに、力量を魅せるキースもなかなか楽しい!自分はこのCDSも持ってなぁと回想


6. Freak With Me
出だしラップを結構な尺で入れ、攻勢は止まらず、なんか嬉しくなるな。高域セルフヴォーカルで彩りだったり、前半には無かった魅力がここでも
7. Nature's Rising (Interlude)
アルバム後半はインタールード1分でスタート、女性のうっとりな語りで
8. Come With Me (ft. Ronald Isley)
3rdシングル、R&B27位・POP68位を記録。流れが実に良い、エロ先生ロンさん登場!キースも拍車がかかる夜の帝王を追いかけるムーディ


9. In The Mood
流れは継いでる、でもだいぶ垢ぬけたヴォーカルで個人的にはワクワク。ムードというよりも、メロウR&Bを根性で推し進めているというか
10. Show Me The Way (Interlude)
単独曲とも解せそうな3分弱のインタールード、リリックというよりも確かに雰囲気がムンムン、場づくりに適したような甘さ
11. Nobody (ft. Athena Cage)
2ndシングル、R&B1位・POP3位を記録。切々とNobodyを繰り返すキース、そこに世界観を凛として伝えていく女性シンガー アセナ・ケイジが良い味を出してるなぁ。こんな熱烈な曲がR&B1位をしっかり取れてた時代、素晴らしいよなぁと、本質だよ本質と、懐古


12. Chocolate Girl
ラストは、キーンキーンって音が敷かれ独特なんだけど、ピアノだったり、優しい音だったり、紡ぎ方が鉄板すぎる。エロくて、和やかで、健やかで、堅実で、いやー、ほとほとメロウに包まれまくる・・

12曲・48分、キースは極上メロウに徹してきたなぁと。中盤かっちょいい音も登場するけど、基本はスロウ。しっかり音を感じて、しっかりリリックを紡ぐ。汗臭い感じじゃない、真摯にエロく攻めるっていうのかな。共演陣も程良いバランスにて登場してて、アルバムの纏まりは最高!改めてカッコイイR&B詰まってます!

<過去レビュー>
1991年 Keep It Comin'
1994年 How Do You Like It? ft. Left Eye
2000年 Didn't See Me Coming
2007年 A Christmas of Love
2008年 Just Me
2010年 Ridin' Solo
2011年 Till The Morning

Keith Sweat
Keith Sweat
Elektra / Wea
1996-06-20

キース・スウェット
ダブリューイーエー・ジャパン
1996-07-10