61uQnStPHdL__SL160_ジェームス・カーのデビュー作、R&B25位を記録。自分は昔から、このLP結構な値段するなぁーと中古屋で思ってはいましたが、2002年にリイシューされたCDは何とも12曲ものボートラを追加しての大盤振る舞い。名曲も多し、ソウルファンに語り継がれる名作。でも、今回は曲数あまりに多いので、本編のみレビューでご勘弁。久々に、名曲"The Dark End of The Street" 聴くぞ〜。

1. Pouring Water on a Drowning Man
3rdシングル、R&B23位・POP85位を記録。サザンソウル、あっけらかんとした中の時折の荒さだったり、平和な中の突進がクール


2. Love Attack
2ndシングル、R&B21位・POP99位を記録。ハスキーに、ブレスや節がほんと味わいがあって、正にソウルシンガーの極み。語るようで、泣きっ面な歌唱!寄り添い、なんか染みるバラッド


3. Coming Back to Me Baby
2ndシングルB面。Sam & Dave みたいに、ぐいぐいヴォーカルを解き放ち、いやー、相当に豪快。こんな一面もあるのが嬉しくなる、裏で細やかに鳴るオルガンが興味深い味付け
4. Don't Want to Be Hurt Anymore
気休め、アルバムオンリー曲って4曲しかないんですが、これは力入ってる感じはしない。そーっと流れゆくミディアムスローで、流れ的には濃すぎず良いのかな
5. That's What I Want to Know
1stシングルB面。The Four Tops "I Can't Help Myself" みたいなハイパーさを軸に、タラランと軽快に。声のふくらみが頼り甲斐
6. These Ain't Raindrops
オルガンの運びが好きかな、結構渋い曲・あとはビートに任せる曲も多い中、辛く言えばくどくもなるヴォーカルにまどろみ、それにしても迫真の歌力
7. Dark End of the Street
4thシングル、R&B10位・POP77位を記録。Dan Penn 作、後にAretha Franklin, Elvis Costello なんかもカヴァー。正に闇から、しっかり這いあがってくるというか、コーラスやホーンに癒されつつ、ピアノの響きだったり、何よりカーの低域からもがいて湧いてくるような輝くヴォーカルがタマラナイ!


8. I'm Going for Myself Now
これも6曲目と同じくピコピコなオルガンがくどさをほんのり薄めて、強力な歌唱を優しく聴ける流れに。それにしても汗が飛び散りそうな男気カッケー!
9. Lovable Girl
4thシングルB面。ジェントル、演奏も酔っ払いながら弾いてる感じなくらいに、なんかかなりゆったりしてて気持ち良く。朝や昼じゃないね、疲れを癒す夜なんかに良いな
10. Forgetting You
1stシングルB面。渋さがいいね、でもなんかホンワカしちゃうのは演奏なんだよね。ドラムシンバルの連呼が特徴だけど、ホーンだったりギターだったり、緩やかに、滑らかに
11. She's Better Than You
息使いが良いな、波止場のグループサウンズというか、こういうマッタリ感も好きだな。カーが歌い景色がより深まると言うか
12. You've Got My Mind Messed Up
1stシングル、R&B7位・POP63位を記録。ラストはデビュー曲、タイトル曲であり、最もヒットした曲。若さが漲ってるけど、何気に他の曲と比べるとそこまで暴れてないのが特徴。聴きやすさはなかなか


<Bonus>
13. These Arms Of Mine
14. You Don't Want Me
15. There Goes My Used To Be
16. A Lucky Loser
17. Dixie Belle
18. Search Your Heart
19. Sock It To Me - Baby!
20. My Adorable One
21. Love Is A Beautiful Thing
22. Life Turned Her That Way
23. A Losing Game
24. What Can I Call My Own



12曲・29分半、いずれボートラだけ取り上げるかもしれないですけど、アルバムは当時のヒット曲・B面曲をすべて収録し、凄くパワーが自然と溢れた作品として掲げられてるんじゃないかな。名盤とて、アルバムオンリー曲は流れをうまく繋いでくれるものだったし、全体としてバランスがなかなか。個人的にはA面のハイパーさは好きだけど、B面に名バラードが入ってたり、全部旨みでした。


ユー・ガット・マイ・マインド・メスド・アップ
ジェイムス・カー
Pヴァインレコード
2002-08-25

James Carr
Bmg/Buddah Records
2001-12-11