
1. Staying Power
タイトル曲・1stシングル、R&B45位を記録。大人のスローミュージック6分。声に若干弱さは感じるけど、重鎮風にもっさり歌われ、クール。音がとにかく格好良いんだよね。喉からふり絞りつつも、ドス構えて堂々と、ほんとこの曲あってこそ好きがデカくなるアルバムだったんだよなぁ
2. Don't Play Games (ft. Wa Wa Watson)
じっくり夜の帳をまったり流れて行く感じ、そして同じく重鎮ワー・ワー・ワトソンまで参加、2曲目でこの濃さ、組み合わせ。今度は7分半もの長さ、さすがバリー先生。独断のじっとり流れて行く雰囲気は流石の大御所の力
3. The Longer We Make Love (with Chaka Khan)
チャカ・カーンとの組み合わせ、チャカもバリー曲に合わせて、相当にじっとりした流れを創出。でも、これまでに無かった艶と高域が出て、世界観に広がり。音も若干前のめり
4. I Get Off On You (ft. Gerald Albright)
今度はジェラルド・オルブライト、音も変えることなくじっくり進行変わらず。2曲目もだけど、ゲストは演奏の未。ジャジーな雰囲気、アダコンむんむん超えて、性的フェロモン濁流
5. Which Way Is Up
少々柔らかにも雰囲気は維持して、ムンムン。呟き歌唱っていうのかな、決して派手さよりも全体バランスの心地良さ通貫にて
6. Get Up
ちょっと遊びのあるコーラスあれど、バリーの低域むんむんな進行は変わらず、LPで言えばB面だから、きっと試みとしてちょっと音の張りを変えてきたのかな
7. Sometimes
更に面白く、音の叩き、バウンスがこれまでに無い調子。でもヴォーカルが出ると変わらない心地なんだけど、どうにもテンポアップにて攻めてる。バリーの声もブレることなく進行するのが勇ましき
8. Low Rider
ちょっとアナログ感、コーラスも古め、バリーは乗ってる歌唱が逆に古い感じ、ストリートでもなく、なんだろ、やっぱりジャズっぽいのかなぁ。ほんわか午後の戯れ
9. Thank You
音の感じ、なんだろ、キレはあるけど逆にバリーが頑張ってるけど、声の張りがいままでに無かった感じで。でも、年相応の歌唱、擦れたり、そういう変化も味わえるのが嬉しいポイント
10. Slow Your Roll
驚きのラストは、潮風さえ感じるほどのグルーヴィ。初っ端の曲に惹かれてた自分からすると相当な変化球。音も頑張ってるし・・・とは言え、ほぼバリーは登場しないフュージョン・インストでした。アドリブだけ挿入される、難とも斬新な
<Bonus>
11. The Longer We Make Love (with Lisa Stansfield)
シングル曲。3曲目のチャカが歌った曲の別ヴァージョン、リサ・スタンスフィールドがお相手。だいぶ雰囲気が変わるので、寄り添える感じ、聴き比べに絶品、憂いウットリ
本編10曲・61分半、ボートラ追加で11曲・68分。大御所ゲスト豊富に、バリーの進化と、誰も寄せ付けない凄みを更に発揮した素晴らしいR&Bアルバム。USゴールド獲得も納得の充実の作品。シングルカットなんかは少ないのでなかなか今にも評価が伝わりづらいかもしれないけど、大人が思わず唸ってしまう腹落ち作品。
<過去レビュー>
1973年 I've Got So Much to Give
1973年 Stone Gon
1981年 Beware!
1989年 The Man Is Back!
1994年 Come On
1996年 In Your Wildest Dreams with Tina Turner
2007年 An Evening with Barry White