41VGQXX945L__SL160_ナラダ・マイケル・ウォルデン、1年振りの2ndは引き続きチャート圏外。昨日レビューしたアレサのアトランティック・コレクションとのまとめ買いで入手した本作は、3in2 でのお得CDより。彼のCDは結構1枚ものであんまり安くならないことが多かったのでスルーしてましたが、今回は手が届きやすくなり。特に、彼を知らしめたのは1980年代中盤からのAretha Franklin, Whitney Houston へのプロデュース業と言う感じもしますが、ドラマー、そして歌手としても名声を得ています。デビュー作がTom Dowd が手掛けていたことが特に本作を知る大きいキッカケになったのですが、本作は全編自身の担当。泣いて、笑って・・・でもジャケは笑ってる、どんな内容やら。

1. I Need Your Love
ロックテイスト、低域で探る感じで。ドラミングは結構強調されているのが、彼がドラマーがゆえかな。アトランティックの音を色々とブレンドしつつ、呟く歌唱は結構な味わい
2. Better Man
1stシングル。可愛らしい音世界、ゆったりしてて、でもヴォーカルは結構洗練されている印象。出だしは探りつつも、サビのファルセット多様だったり、音との融合も見事。女性コーラスの吹き抜けとの相性も良く


3. Soul Bird
2ndシングル。抜けのある音に、ファンクを主体に、ご機嫌な響き。ノリあって、声の張りなんかも絶妙。ちょっとハチキレンばかりの声は気になったけど、音とのバランスはこれもナイスグルーヴで


4. I Remember
健やかなサウンド、振り絞るような声、ちょいっと入るシンセだったり、その揺れこそが魅力になるなぁ。ソウルっぽさは薄いんだけど、野蛮
5. Oneness-Cry
エレキギター主体に、泣ける流れ。インストにて、グッと来る鳴らしが響く!後半そのテクニックは更にアッパーに
6. Mango Bop
B面、CDで言うとディスク2の1曲とて。Stevie Wonder あたり意識してそうな音づかいにてファンキーに、これは掴まれる。でも、ヴォーカルは曇りがかった感じで聴き心地は次点
7. Rainbow-Sky
ストリングス1分超のみ、要はインタールード扱いかな、そんな表記はないけど、次曲に繋ぐべくストーリーだてられた美しさ
8. I Cry, I Smile
タイトル曲、ヴォーカルの躍動好調!でも基本は音にゆだねて、気持ち良い旋律がクール。途中、滑らかに落ち着いたり、でも後半音を弾けたり、多面的に楽しめるなぁと


9. Heaven's Just A Step Ahead
ファンクに攻めてるけど、ヴォーカルは正統派なせいか、暴れきってない印象。音はワウワウと楽しく、ヴォーカルも優しさが充満でそれはそれで良いかな
10. So Long
すごくしっぽりした全体、ラストを非常に憂いな気持ちにさせてくれるような、そーっと語りかけてくれる曲。繊細だけど意志もしっかり伝う

10曲・41分半、彼の音楽性について、まだまだ探ってる感はありそうだけど、前半のドラミングがバッチリしている曲群、さらには後半のタイトル曲に向かう流れなんかが好みだったかな。ラストも相当に良い締めくくり、アルバムとしてバランスの取れた1枚。まったくヒット掠りもしなかったのが勿体ない、微妙にアピールが難しい時代・作品だったのかな。

I Cry I Smile
Narada Michael Walden
Wounded Bird Records
2001-04-24

Garden Of Love Light / I Cry, I Smile / Awakening (3in2)
Narada Michael Walden
Bgo Records
2015-09-07