yjimageアヴァント、1年3ヶ月のスパンでリリースされた3rdで、R&B4位・POP18位を記録。前2作はMCA からのリリースでしたが心機一転Geffen からのリリース、なんとかゴールド獲得・維持。以降もコンスタントにアルバムはリリースしていますが、CD不況の波にのっとり地味線になっている印象。自分はこの頃が男性R&Bシンガーを色々探究心を持って聴きまくってた頃だよなぁ、懐かしい。結構2000年前後は女性R&Bが好きだったけど、こういうのはホント波があるなぁと。

1. Private Room Intro
和も入りつつ、真摯にコーラスをうまく馴染ませながら歌い紡ぐ1分イントロ
2. AV
イントロからの流れがスムース、熱烈にもちょいブキッチョな感じで歌ってて、若さ弾けて聴きやすさ、楽しさ。甘さもあるし、アイドル路線だったんかね
3. Read Your Mind
1stシングル、R&B5位・POP13位を記録。スムースになってもじっくり聴きにくいのは、覇気があって、その音とのバランスにあるのかも。でも、ゆったりさを何とかしてでも生み出そうとする気合、なんとかしっとり


4. Heaven
曲調は変わってバウンス、ふわふわしてて興味深く。声も高鳴り、彼の器の大きさが分かる。結構個性が薄いのかなぁと思ってはいたけど、メロディの刻みなんかが特にサビでは特徴
5. Don't Take Your Love Away
2ndシングル、R&B13位・POP37位を記録。まるでR. Kelly を追いかけるようなクラシックソウル風。自分が好きなタイプの曲、息遣いだったり、アドリブやセルフコーラス含め秀逸


6. Have Some Fun
これもR. Kelly みたいな感じすぎる、徐々に階調が上がっていき、バウンスにもおどけてて、時代も同じころ。コーラスの入れ方なんかも相当なインスパイア
7. Hooked
コーラスとリードの色味の異なりがあって聴くに面白い流れ、かなりネバットした言い回しな歌唱だったり、凝ってる
8. Phone Sex (That's What's Up)
電話セックス!凄いタイトルだけど、18禁じゃなく、サラッと歌い流してるんだよね、悪気無さそう、これまたケリさん同様。甘さが余計に似つかわしくない世界観にもなるけど、アイズレーなんかも手中に入れたそうな追いかけ
9. Feast
音はどこまでもメロウづくし。地味なコーラスに、同じフレーズにて連呼。この、執拗な感じがアルバムはカオスに
10. Seems To Be (ft. Olivia)
女性ヴォーカルからスタート、恋模様だったり、声の彩りを抑揚をもって表現。でも、全体はアーヴァントの魅力優勢かな、もっとヒーリング効果あっても良い気がしたけど
11. You Got Me
幾分メロウに、正統派の網も張りつつ。でも、やっぱりケリさんに似てる。R&Bにおいて、期待される音ではあるけど、二番煎じ感が苦笑かも・・
12. Wanna Be Close
こういうの無かった、バラードに期待できるかも。珍しかったくらいに、後半の熱烈ながら素敵なメロディ、しっかり浸れるリピート
13. Everything About You
後半特にボルテージが上がり、結構纏まりが良くなった印象。クラシカルな音に、安らぎの1本コーラス、秋冬に染みいる温かさ
14. You (ft. Stizzle)
ここに来てラップ施策、結構どこまでも読めない流れまで。ファルセットの絡まり方が、なんか絶妙に個性突出で、チャカポカした音を打破
15. Read Your Mind (Part II The Remix)
ボートラではなく本編終了はリミックス、やっぱりケリさん意識に感じるなぁ。曲の柔らかさ、案外70年代風になってもコシがある

<Bonus>
16. Flickin' (ft. Bumpy Johnson)
子供の声のようなコーラスをリードに重ねるように進行するオドケミディアム。最後、なんかエンドロール的に朗らかに、悪くないなぁ、案外ゆったり楽しめる

本編15曲・58分半、ボートラ1曲追加で62分半。アーヴァントってここまでRケリーだったけ、ってくらいズコンと突出したエロさ、さらに執拗さ、音はドラマティックだったり。なので、疑似ケリーさんとして楽しめた感じです。ゲストは薄めながら、アーヴァントの魅力でしっかり訴求。前半が逆に柔骨な印象もあったけど、全体を通して面白く仕上げているアルバム、正にプライベートルームってのも納得。

<過去レビュー>
2008年 Avant
2010年 The Letter
2013年 Face The Music

Private Room
Avant
Geffen Records
2003-12-09