417RG7RNPKL__SL160_レイ・チャールズの遺作、2004年6月に逝去後、2004年8月末にリリースされたデュエット作。邦題、ジーニアス・ラヴ~永遠の愛。彼にとってR&B1位3枚目となる一方、POP1位は初の快挙。その後、彼の伝記映画が爆発的なヒットとなるなど、本作は彼の素晴らしさを再認識すべく素敵なソウルアルバム。更には、全曲において強靭なアーティストが参加しており、その辺りの融合も楽しめる魅力。

1. Here We Go Again (ft. Norah Jones)
2ndシングル。当時、ノラはジャズとして名声を得る中、アトランティックArif Mardin 繋がりな曲と言っても過言では無く。ゆったり、まったり、ソウルやゴスペルの味を風味豊かに両者の個性ある声が代わる代わる


2. Sweet Potato Pie (ft. James Taylor)
重鎮同士、ロックアプローチ、ホーンでのパーティ感もあれ、ご機嫌に織りなしあう彼らのグルーヴに浸れる!とにかく演奏に重き有り
3. You Don't Know Me (ft. Diana Krall)
1stシングル。ダイナ・クラールのハスキーなヴォーカルが何とも味で、レイを躍動させるべくジャジーで、ブルージーな流れに悶絶


4. Sorry Seems To Be The Hardest Word (ft. Elton John)
何ともエルトン曲のカヴァーを両者で、レイが歌うとほんと悲しげ倍増。でも、サザンをカヴァーするくらいにポップなメロディにちょっと微妙に感じる自分もいるんだけど、ほんと切ない高音なんかが聴けて驚嘆と言うか
5. Fever (ft. Natalie Cole)
レイが、ナットの娘と共演。歴史を感じると言うか、代々声が受け継がれていくなぁと感慨深く。ちょっとタメライのブギーにも探りのサウンドで面白み、それぞれに語るように歌って楽しませてくれる
6. Do I Ever Cross Your Mind (ft. Bonnie Raitt)
塩辛い歌唱、レイとボニーの共演はほんとフィットしてる。サウンドもだけど、棚引くように延々聴いていたくなるような交わり
7. It Was A Very Good Year (ft. Willie Nelson)
LPで言えばB面、音は大きく変わって壮大なストリングスを配し、でも、ウィリーの軽めのヴォーカルから。意表突かれまくり、レイのパートは低域でテンション敢えて低過ぎ、さらに出番少なすぎにて
8. Hey Girl (ft. Michael McDonald)
抜けた感じの音、でも軸があるからドッシリ聴けるサウンド。レイもそれに馴染むかのようなヴォーカル、マイケルはちょっと控えめに引き立て役
9. Sinner's Prayer (ft. B.B. King)
BBは現役に良い声してるなぁと、だって当時でさえレイの年上。どっちも凄いんだけど、レイは譜面に縛られないエモーショナルさが放出、アドリブありまくりのBBもやっぱ凄いや


10. Heaven Help Us All (ft. Gladys Knight)
グラディスのハスキーで勇ましいヴォーカルも最高なんだけど、クワイアが盛り上げてくれるオールディーズソウル。レイも力の限り燃えてて高ぶる!ゆったりしてるけど、無理無い曲で絶妙
11. Somewhere Over The Rainbow (ft. Johnny Mathis)
ジョニーもレイも兄弟のように息のあったヴォーカル交互、これは意外だったかも。共に旨みあるヴォーカル、声質、綺麗なポップサウンドにしっかり個性を
12. Crazy Love (ft. Van Morrison)
ラストはカントリーというか、音楽界を総まとめに平和な世界を。でも、クレイジー・ラヴ、大人が楽しく声を鳴らして盛り立て、素敵な雰囲気だなぁ



12曲・52分弱。2014年にはアルバムリリース10周年記念盤も出ているようで。自分は当時DVD付きを買いましたが、本作レビューにて改めてDVDをデッキに入れることなく・・(最近めっきりネットで観れるかどうかだけで済ませてしまってる…)。本作、レイが亡くなる前に製作にかかれていたこと、本当に喜ばしい限り。レイを聴くというか、お祭りアルバム。でも1枚の流れの中に、彼のヒストリーもしっかり詰まってて最高なアルバム。当時のヒットが、単なる遺作デュエット作だからではない評価そのもの。

<過去レビュー>
1957年 The Great Ray Charles
1961年 The Genius Sings The Blues
1985年 Spirits Christmas
1988年 Just Between Us
1990年 Would You Believe?
1996年 Strong Love Affair
2004年 Celebrates A Gospel Christmas with the Voices of Jubilation
2005年 Genius Remixed
2008年 Live at Montreux Jazz Festival 1997 (Blu-Ray)

Genius Loves Company (Dig)
Ray Charles
Concord Records
2004-08-31

Genius Loves Company
Ray Charles
Liberty
2004-11-29

ジーニアス・ラヴ ~永遠の愛
レイ・チャールズ
ビクターエンタテインメント
2004-08-21

Genius Loves Company (Bonus Dvd)
Ray Charles
EMI Europe Generic
2005-04-12

Genius Loves Company
Ray Charles
EMI Import
2005-03-24

Genius Loves Company 10th Anniversary
Ray Charles
Concord Records
2014-09-30