411IKsnlu7L__SL160_ローリン・ヒルの未発表曲集、全曲ネット試聴できるのは購入後知りました…。先日ユニオンで格安で売ってたので拾ってまいりました。ジャケは悪意あるのか、それとも本気太りでこれでも色々回避なのか。彼女のミックステープでさえ持ってなかったので新鮮に思えて、興味深く手に取ったのですが、作りは簡素であんまり説明なんかもなく。

1 Intro: Lauryn Hill
インタビュー形式のインタールードを挟みながら進行。ちゃんとしたアルバムっぽい作り、ハスキーすぎる声にてちょい懺悔?
2 Lose Myself
前トラックに繋ぐ形式でルーズ・マイセルフ、ドラムンベースぽいバウンシーな音を背に歌われる新たな感触。まるでWill.I.Am あたりが絡んでるのではと思ってしまう、声も無理やり頑張って勢いも高域も
3 I Find It Hard To Say
彼女らしいネオソウル・ヒップホップ、声は躍動というよりもちょい縺れてる感じもするけど、この路線は期待。低域なんてエモーショナルに、冷静に
4 Worls Is A Hustle
8分もあるディープ寄りなネオソウル、相当にハスキーに、70年代に戻って作られたような生身。声の飛ばしなどは雑多だったりするけど、これぞ今に近いローリン。音にワクワク、でもローリンが荒っぽく進化
5 Social Drug
通念的な課題を、フォークギターで7分半に亘り。声もなんだか取り戻した感があるのはテーマに屈せずというところか、小さなキャパ、路上なんかで聴いてる気分
6 Take To Much (Rich Man)
録音環境は下がるのはミックステープ的と思えてきたけど、フォークギターかき鳴らし、
7 The Passion
妙にパーカッションの音が目立つけど、細く熱烈に歌っているようなローリンが眩い。浮遊する音に包まれ、壮大
8 Freedom Time/Mystery Of Iniquity (Tdmg Re-Edit)
フォークバラッズな感じだけど、強引に進めていくような高速ラップで切り裂く豪快さ勇ましく!7分半、結構アルバム前半は尺多めにじっくり作られている曲も多く、正規アルバム化しなかったのも勿体ないなぁと、彼女の才能がしっかり溢れてて、この曲はかなり彼女の良さ最前線に
9 Interlude: #2 Lauryn Hill
ニーナ・シモンばりに声が低い、20秒ほどのインタールードMC的に
10 Music
これもインタールード的な感じかな、1分程。ラップ曲ではあるんだけど、フェードイン・フェードアウトみたいな感じであっちゅー間に
11 As (Live @ Nippon-Budo-Kan, Tokyo 1999)
日本ファンとしては嬉しい日本武道館での全盛期のライヴ音源、Stevie Wonder カヴァー、替え歌的に東京ってフレーズもいれたりとサービス精神。声は出てる感じはしないけど、楽しい全体、音はやや悪めだけど籠ってて。でも1分半だけの収録…
12 Killing Me Softly (Live @ Dave Chappelle's Block Party Brooklyn, New York)
今度はNYでのライヴ音源、Roberta Flack カヴァー、The Fugees 時代の再演って感じかな。音はちょい良いけど、キンキンマイクも、客の盛り上がりが良いね、でもしっとり長めに、後半は乗っていくんだけどちょい早めにフェードアウト編集
13 To Zion (Rehearsal)
嬉しい収録、当時のシングル、こういうヴァージョン貴重。オリジナルと異なる、物悲し気なファルセットが全体を回遊するようなフュージョン寄りで終了
14 Do You Like The Way
音は楽しそうなんだけど、唐突もない感じで終わる1分半。なんだったんだーと思える感じのお試しスニペット
15 Blame It On The Sun
声の伸びやか、ラップ含め単独曲として相当な威力がある。これも未発表だったとは…これは発見だなぁ
16 Interlude: #3 Lauryn Hill
30秒程MC再び
17 If You Wanna
音的には期待、ちょっと和も入ったようなサウンドで、派手ではないけど、彼女のヴォーカルが地味に映えるという、でも1分半でフェードアウトという残念
18 Endless Fight
オートチューン的なサンプリングまで入れて相当面白味。ラップも快調、だけど更に短い1分ちょっとで終了
19 The Making Of You "Live" (Curtis Mayfield Cover)
個人的注目、ライヴ音源。数々のカヴァーある中、彼女もこういったルーツを大事にしているところに感銘。ほんわかしたサウンド、アメリカの素晴らしさを実感、声の出され方もなんか一味違ってライヴならでは
20 Little Drummer Boy
これは既発?しっかりした作りだし、クリスマス曲定番。だいぶアドリブ入れまくりの、声も相当にはっちゃけてて、しっかり曲に収まってて良い纏まり



20曲・71分、ローリンの作品は長らく出ることなかった中、突如2010年に登場してた音源集。やっぱり作りは雑多なんだけど、彼女の才能がしっかり伝わる曲も多く、録音状態など悪いものも受け流せるなら、儲け物だと思います。改めて彼女の功績は大きかったなぁと、それゆえ惜しいなぁという気持ちも色々と交錯しながら聴けました。案外、さらっと堪能できる感じで。

<過去レビュー>
1995年 Fu-Gee-La The Fugees
1995年 The Score The Fugees
1995年 Ready Or Not The Fugees
1996年 Bootleg Versions The Fugees
1998年 Miseducation of Lauryn Hill
2002年 MTV Unplugged 2.0
2003年 Greatest Hits The Fugees
2015年 Nina Revisited: A Tribute To Nina Simone

Khulami Phase
Lauryn Hill
Think Diff
2010-04-12