61lg62UPFKL__SL160_Kimberly Michelle Pate こと、K.ミシェル、2009年に音楽活動開始、2013年のデビュー作ではR&B1位・POP2位と華々しいデビューを飾りましたが、本作は1年3ヶ月振りの3rdで3作連続のR&B1位、そしてデビュー作同等のPOP2位を記録。本格R&Bがこうして上位に入ってきたこと、そして常に上位をキープする彼女の音楽活動、素晴らしいなぁと。売り上げこそ、どんどん下がってるけど、そこは致し方なし。アルバムにはT-Pain, Kelly Price, Jason Derulo など幅広くブラックシーンから参加。いままで彼女のアルバムを取り上げたことなかったのですが、今回全曲試聴可能となってましたので、早速拝聴。

1. Mindful
3rdシングル、T-Pain 作参加。ちょっと斬新なんですが、2分も無いです、よくシングルカットしたなぁと。キュートにポップ、アメリカンコメディ的にも。Nicki Minaji ぽい流行過多な印象も。キレよくレゲエパンチ、ヒップ!


2. Got Em Like
ヴォーカルで攻めると思いきや、結構遊んだサウンドを立て続けに。シンプルぽいけど、ドラムン鳴らしながら、こねくり回るリリック、ぐいぐい今をかき回し
3. Ain't You
2ndシングル。薄らシリアスぽいスロウ、繰り返しスタートだったり、うねっとする巻き方・粘つき方が興味深い。今のチャートに普通に食らい込めそう、早め展開のリリックも堂々たる


4. Not a Little Bit
1stシングル、R&B18位を記録。Kelly Price 作参加、美しきピアノの効果もあって、全体的に質感の良いバラードに。強さも、敢えて抑えたサビでのヴォーカルだったり、運びが滑らかに気持ちよく。後半の腹の座った伸びは信頼感


5. If It Ain't Love
メロディが素敵だなぁ、自由に泳ぎまくってる正統派R&Bバラード。高域もしっかり出まくり、轟き。節のソウルフルな区切りだったり、朴訥としたサウンドに極上マッチ
6. Make the Bed (ft. Jason Derulo)
ジェイソン・デルーロ参加だけあって、ちょっぴりダンサブル。でもハウスなどではなく、じっくり躊躇いながらの歌唱。基軸はミシェルで、サポートにジェイソンって感じかな。あっけらかんと、あっという間
7. Nightstand
世界観的にはMinnie Riperton "Lovin' You" みたいな感じだけど、淡々と進むヴォーカルにて強さは果てしなく。粛々と強めに進行するパターンと思いきや、途中で展開が変ってスロウ。相当にじっくり緩く、落差が面白く
8. These Men
クラシカルなサウンドぽいけど、加音で情景が広がるし新しき、うねり道。ソウルな気迫でエモーショナルに
9. All I Got
アコースティックな感じ、ピアノの揺らめき細やかな中、力強いヴォーカルの迫力が光る!彼女のスタンスが気持ちよいくらいに伝う
10. Time
4thシングル。Eric Hudson 作参加。可愛らしいんだけど、中域でぐいぐい進行。やっぱり、、前にトーンと叩くヴォーカルは強大。コーラスの柔らかさやカッチンの音だったり、柔和作用とのバランスもなかなかで


11. Rich (ft. Trina & Yo Gotti)
客演もあってかヒップホップ色強いんだけど、結構歌ってよりも、音は質素に淡々と進行する箸休め
12. Sleep Like a Baby
最後は結構先駆的にひねってきたサウンド、でもR&Bとしてのオリジナリティを残し、ヴォーカルの気持ちよさを追求し、コーラスとのラインもバランス良く

<Bonus>
13. Memphis
メロディがかなりしっかりしてて、聴き応えあるなぁと。でも3分程にまとまった、王道ミディアムスロー、ぐっと胸に来ます!
14. Life I Chose
12曲目で終わるよりも美しく、自分は好きかな。なんか戦場で戦い終えた後の静けさ、ヒーリングというか

12曲・46分半、ボートラ2曲追加で53分程。出だしは、どうなっちゃうんだろうという感じでイメージしてたものとは違ったんだけど、R&Bを盛り上げつつ、きちんとリスナーが求めるものにも触れながら、あとは邪魔されない感じに自身の音楽性を貫いているようで、彼女にしかできないアルバムって感じがしました。ソウルもネオもR&Bも、昇華してのミクスチャー、気持ちよいアルバムです。

More Issues Than Vogue
K. Michelle
Atlantic
2016-04-01