プリンス、1994年The Black Album 以来、オリジナルアルバムとしては10年振りにPrince 名義としての作品をColumbia よりリリース。シンボルマークは90年代後半多かったし、2000年代入ってからはPrince としてのNRGからの作品はボチボチ出てましたが、チャートを奮わすことはなかったのですが、本作はR&B19位・POP3位を記録。POP3位ってのは1991年Diamonds and Pearls 以来なので、如何に殿下がレーベルと対立していたか、うまくプロモーションされてなかったか…ってのにも繋がってそうだし。自分も前作News なんかは絶頂に聴くというよりも、いつか聴こうって感じだったし(失敬!)、でも本作は正にリアルタイムに聴く時となってました。1. Musicology
タイトル曲且つ1stシングル、R&B44位・POP120位を記録。出だしから、グッとっ来るんだよね!ポップなんだけど、卒なくファンクを体現。涼やかに、きめ細かくて、でも大らかで、たまらんグルーヴ
2. Illusion, Coma, Pimp & Circumstance
淡々としてるけど、緩めのファンクに小刻みなラップでヒップホップとの融合って感じかな。音はかなり健在、殿下節。スクラッチに、キック!
3. A Million Days
繊細に、でもうねりもあって、突き進む中に決意と大きな思いが。タマラン間なども、全体を通して程よい抑揚もあって、響く
4. Life 'O' The Party
ドラミングのみって感じだけど、懐のある曲に。放つヴォーカルにて異彩!女性コーラスも随所、ちりばめられ効果的に
5. Call My Name
シングルカットはされてませんが、R&B27位・POP75位を記録!グラミー賞でBest Male R&B Vocal Performance 獲得!正に、彼の活躍振りを示す功績!というか、エアプレイの大事さを痛感するアメリカの音楽事情。スロウムードなバラード、こういうのがヒットを起こすことが当時の魅力、素晴らしき
6. Cinnamon Girl
2ndシングル。チャートヒットはしなかったけど、ポップ性あるぐんぐん力が沸いてくるような曲で好きだったなぁ
7. What Do U Want Me 2 Do?
小休息、柔らかに、安心できる感触・寄り添える感覚。声の節まで丁寧にエモーショナル、儚さも前向きだし
8. The Marrying Kind
出だしのインパクト、繋ぎからして突破口。ギターが久々に活躍、重たく。ループするような中間での鳴らしだったり、3分弱なんだけど試が凝縮
9. If Eye Was The Man In Ur Life
さらに攻勢、ジャジーに、美しく。ピアノが効果を発揮しつつ、キュンキュンの殿下のヴォーカルとの相性も滑らかに
10. On The Couch
アルバム後半、繋がりが素晴らしく。8〜9曲目はアップテンポだったけど、うまく此処ではスローにつながる。まるでゴスペルのように、オルガンかな、じんわり伝う
11. Dear Mr. Man
本作はファンクというよりも、上質なジャズポップってのも近い。つぶさに歌いつつも、おどけも入れつつ、スムースに的確
12. Reflection
ラストは、良き歌の総まとめ。青春まだまだ向かっていく、その今回は一旦のゴールって感じ。しっかりアルバムを纏めてくれているよう、ホロリ
12曲・48分弱。あらためて、この頃のプリンスは周りと相当違いを見せつける音楽性を発揮してたなぁっと。殿下自身もジャケに登場してポップさ燦然、全体を通して音楽の旨みを魅せつけられたような気がします。長らくマイナーだったり個人だったりのリリースが続いてたけど、メジャーで出すなら「こう!」というトリセツ案内だった気も。

