51GReTYu8sL__SL160_プリンスの相当なクリエイティヴの第2章とでも言うべく、怒涛の3枚組でリリースされたオリジナルアルバム(2年後には通販限定4枚組オリジナルアルバムCrystal Bowl をリリースしちゃうんだから、もう変人でしょ…)。実際、自分は当時高1で、彼のアルバムの作品のリリースの仕方にも衝撃を受けて(国内盤はそれでも3600円とかで破格だったはずだけど、輸入が2000円位と安くてそれがかなりのウェルカム材料になったのもあったはず)、そして音も相当にフィットしちゃって、ヘビメタだったんです。ただ、あまりにも曲数が多いので、36曲取り上げることなくスルーしてましたが、1枚1枚、気分で取り上げていくことにします。POP11位を記録、日本でもCD時代の中では最もヒットした記憶があります。確か、本作から10〜12枚のシングルをカットすると明言したのですが(次はどのシングルだろう、なんてワクワクしてたんですけど)、結果2枚のみで終了。気が変ってしまったのか、レーベル的な問題なのか。はてはて。

1. Jam Of The Year
ミディアムファンク、彼らしい洗練されたサウンドに、気持ちよい心地でファルセットを乗せて、外野も結構荒くてもトータルで清々しく。優しいジャムセッション
2. Right Back Here In My Arms
確かだけど、1stシングルC/W(そうそう先行シングルもただの2曲入りでヤル気は感じなかったのを思い出しますが)。ヒップホップ的に、自身のコーラスを組み入れて一人セッション。音も涼やかに、でもスクラッチだったり、結構先駆的な要素があれこれと


3. Somebody's Somebody
哀愁ある感じで、前半としてはだいぶ薄れてきてる気も。でも、彼の成分そのものがハマったてのがあって、当時何度でもリピートしまくったディスク1, 音はどこか80年代さもあったり、キュンとするヴォーカルも薄ら入っててキュンキュンするミディアムスロー


4. Get Yo Groove On
テンポアップに、まるでバッドマンみたいな感じ、愉快ファンク。彼らしいよなぁと思わせてくれる歌唱、リズム。美世界な支える演奏も何気にツボ
5. Courtin' Time
これはホント当時好きだったなぁ、ロカビリーな感じで3分弱。テンポアップに、しなやかで。こういうのも卒なく作ってきちゃう辺り天才、アルバムの流れにモチベアップ!
6. Betcha By Golly Wow!
1stシングル。1972年The Stylistics カヴァー。出だしから彼の美世界が埋めく素晴らしい再演。これをシングルに持ってきて日本ではヒットしたけど、海外では若干の肩透かしだったかも、要は36曲アルバムのパイロットになるのがコレというのは戦えない国も多かったという。自分は、ちょっとヨレたようなヴォーカルだったり、ほんと好きだったんだよね


7. We Gets Up
疾走感が気持ちよく。James Brown 的なグルーヴもしっかり軸足あって、踊って淡々としてる殿下が想像できる
8. White Mansion
歌い放ち方は、ちょい独自性があるかな。でも、しなやかに気持ちよく流れていくのはアルバム冥利。ファンクを残しつつ、しっとり感
9. Damned If I Do
出だしは銀河鉄道999 のような勢い。全体では抑揚もあって、ご機嫌にフレイヴァー。サルサ要素、殿下お馴染み女性との掛け合いも裏で入れたり、とにかく全部で音楽を余裕に楽しんでる、シンボル時代の開放感体現
10. I Can't Make U Love Me
1991年Bonnie Raitt カヴァー(後にGeorge Michael, Boyz ll Men, 最近ではAdele も取り上げてます)、自分としては不器用のようで熱烈なヴォーカル、バラードにて異彩を放って届ける感じが好きですね。クールダウン、繊細で奥行きも深く絶品


11. Mr. Happy
ループするような音に、ファルセットベースに渦巻いていくしっぽりハッピー。殿下のラップに、脇役の活躍も多大で、個人的には口当たり爽やかなMichael Jackson "Jam" な印象
12. In This Bed I Scream
ディスク1ラストは、ラスト感無しの可愛らしい感じの曲。ファルセットが追い打ちなんだけど、アルバムがまだまだ続くことの意味合いにも近そう

12曲・60分ちょうど。以降2枚のディスクが24曲・120分あると捉えると驚異すぎるんですけど、今回は以上までに。3枚別々のテーマというよりは、ここまでで改めて感じたのは36曲でアルバム1テーマなんじゃないかな。ンなのでCD60-80分という概念や、古くはLPでのA面・B面って概念ではもう無くなっていたのかもと、今になって感じたというか。当時は3時間のラジオ(音だけ)で表現するメッセージと受け取ってましたが、個人的に色々醸成されてきた感じです、20年経っても感想が変ってくるのも興味深く。

Emancipation
Prince
Capitol
1996-11-19


Prince プリンス
Used Item
2014-12-06

Emancipation II
Prince (E.U.)
2009-05-05

イマンシペイション
アーティスト・フォーマリー・ノウン・アズ・プリンス
EMIミュージック・ジャパン
1996-11-19