51V99YC3YCL__SL160_カーティス・メイフィールド、純粋なソロ作としては1年振り6作目。前作ではPOP100をキープしたけど(R&BチャートはドカンとR&B10位を切ってしまった)、本作はR&B13位・POP120位。ライヴ2作、そしてOST3作もリリースしたりと精力的な活動(同年The Staple Singers OST Let' Do It Again含む)、でも彼自身のソロワークってのは不安定期に突入。実際、アルバムテーマ的には、復活を予感させると思いきや、中身は愛に溢れてたりと。風刺画みたいなジャケは好きなんだけどなぁ。自分は翌年Give, Get, Take and Have との2CDセットにて購入しました。

1. Billy Jack
出だしのウネウネしたサウンドから病みつき、タイトル通りの怪しさ、さらにメッセージ性。彼がスロウに紡ぐリリックも惹きつけるものが。ホーンだったり緩いリズムだったり


2. When Seasons Change
儚い感じで進行、オールファルセット。四季の移ろい、アメリカで感じるカーティスの想いだったり、独特の奏で
3. So In Love
もう完全に愛の歌、こういうのが前面に出てしまったことで恐らくアルバムのヒットもよじれてしまったような。平和な感触で自分としては好きだけど、分けて考えちゃう感じかな、彼に求めるものとして


4. Jesus
ゴスペルでもソウルでもなく、ニューソウル・カートムソウルの中をポエム的に語り進行させる斬新。中盤から歌唱にて、甘く細いヴォーカルに女性コーラスを被せながら、カーティス流儀のメロウにて仕上げ
5. Blue Monday People
心を洗礼され、緊張感ある中で耳を傾けたくなるような出だし。乾いたハスキーにも、甘い声とその臨場感が美しすぎる・・・骨がないようでしっかりしてるのが彼の魅力だなぁ
6. Hard Times
声の響かせ方が新しく、ニューソウルに彼なりに対峙できそうというか、メッセージも尽きず、中域で地声を鳴らしつつ
7. Love to the People
お、1999年国内リリースのカーティスノンストップCDの冒頭に使われてた音源、これ好きなループだったなぁ。今になって発見し、この曲に虜


7曲・35分ちょい。カーティスの70年代後半はSparkle 以外はあんまり評価を得てない気もしますが、本作はまだまだ彼の魅力が全開。色々試してるし、変らない部分もあるし、ただ恋の歌は増えてきたなぁと。メッセンジャーとして、それも了解しつつ、もっと豪快に世界を切り開くことに突進したらなぁと思ってしまうんだよね。

<過去レビュー>
1968年 We're Winner The Impressions
1971年 Roots
1971年 Curtis/Live!
1973年 Back To The World
1973年 Preacher Man The Impressions (without Curtis Mayfield)
1973年 Curtis In Chicago
1974年 Got To Find A Way
1974年 Sweet Exorcist
1977年 Never Say You Can't Survive
1978年 Do It All Night
1979年 Heartbeat
1988年 Live at Ronnie Scott's (CD)
1988年 Live at Ronnie Scott's (DVD)
1990年 Superfly 1990 (ft. Ice-T)
1994年 Live In New York City 1971
1996年 New World Order
1999年 Move On Up : The Singles Anthology 1970-90
2000年 SHOUT! presents Non Stop Mixed by Dev Large (Tribute To Curtis Mayfield)
2008年 Movin' On Up : The Music and Message of & The Impressions


There's No Place Like America Today
Curtis Mayfield
Charly (UK)
2005-08-30

ゼアズ・ノー・プレイス・ライク・アメリカ・トゥデイ+1
カーティス・メイフィールド
ビクターエンタテインメント
1998-07-08

There's No Place Like...
Curtis Mayfield
Import [Generic]
1994-10-31