ウィズ・カリファ、2006年デビューから6年、前作から1年9ヵ月振りとなる4thで2作連続のR&B1位・POP2位を記録。自分は本作は入手してたものの当時は特に聴いてなくて、でも気になり始めたのは2015年Charlie Puth "Marvin Gaye" のソロ初ヒットでも話題になった両者共演によるワイルドスピードのテーマ"See You Again"、12週連続POP1位になったわけで、自分もこの白黒のバランス感が異様に萌えて大好きな曲。改めて、今回はラップにて通したフルアルバムの方を。

1. Intro
出だしからフィルターがかった音具合に惹き込まれ度はなかなか、イントロ40秒
2. Paperbond
プロモR&B39位を記録。シリアスさを保持する音の中を、独特の調子で突き抜けていく勇ましさ。声の質も決意と、柔らかさの両方を持ってて凄みを感じるな


3. Bluffin
プロモR&B47位を記録。声を楽器にするように、繰り返しにて効果音のような響きに。コーラスと融合も上手く、ヒップホップの独自センスにて全体を駆け抜けていくよう


4. Let It Go (ft. Akon)
プロモR&B25位・POP87位を記録。出だしの吹き抜けるようなドライ感でギアを、そしてエイコン節炸裂にてスタート。ウィズも両者個性が強いけど、パートを分けあって強靭に仕上がっていく流れ。音のアッパーになっていく感じもツボ


5. The Bluff (ft. Cam'ron)
プロモ。キャムロン懐かしい！ベーシックな進行ではあるんだけど、スモーキーに徹したヴォーカルだったり、小細工が薄い中で洗脳していくような音具合が病み付き


6. Work Hard, Play Hard
1stシングル、R&B13位・POP17位を記録。ヴァースは安定、サビがちょっと不安定、結構王道ヒップホップ。黒さもあるし、地を這うように泥臭く


7. Got Everything (ft. Courtney Noelle)
コトニー・ノエルの可愛らしくも芯のありそうなコーラスが主体となって、だいぶシーンが明るくなる、アルバムに面白い息吹に。ミディアムに、ヒーリング
8. Fall Asleep
サビを女性が都度脱力に放つ様相、凄く神秘的。音もだけど、そこにウィズが現実的にリリックを刻み興味深いグルーヴに
9. Time
復調、ィズの魅力だけで突き進む男気、音もだいぶシンセ多様に盛り上がってくる感じだし
10. It's Nothin' (ft. 2 Chainz)
プロモR&B34位を記録。この組み合わせも不思議なケミストリー、ウィズははりきるけど、2チェインズは独断で持っていこうとするし。意気があってるんだか、ただただリリックパワーに圧倒


11. Rise Above (ft. Pharrell, Tuki Carter & Amber Rose)
ファレル参加、上質さを出しながらも、ラップというよりも、しんなり進んでいくインタールードみたいな感触が強いかも
12. Initiation (ft. Lola Monroe)
プロモ。なんか後味が独特、女性ラッパー ローラがニッキ・ミナージみたいにビッチなんだけど出番は少な目。ウィズの単調を振りまく全体
13. Up In It
プロモ。ピアノ使い美メロ、ラップ豪快にも緩やかに進行させるビートあれ、あれこれ想起できる感触が詰まってるなぁと
14. No Limit
バンドっぽいサウンドを主体に、声を重ね、だいぶラップとは異なる印象のクールな曲に。だいぶ洗練されててこれは意外！実に10分近く、アルバムのハイライト
15. The Plan (ft. Juicy J)
プロモ。クールダウンに向かうループ、そしてジューシーJは出てきてる？コーラスだけかな。音よりもウィズの波長で聴くものにインパクトを
16. Remember You (ft. The Weeknd)
2ndシングル、R&B15位・POP63位を記録。今だから聴きどころかも、後に更に大ブレイクする両者、とにかく声が良い。暗黒な音の中をかき分ける感じだけど、健やかさもあるし


17. Medicated (ft. Chevy Woods & Juicy J)
プロモR&B44位を記録。ラストは、若干の光ある音に、メッセージ性は案外強く、エレキギターなんかもあって、心に突きさして終了という、何とも豪快なラスト


17曲・74分弱、デラックスエディションともなると、更に数曲加わって大ボリュームに。なかなか日本では単独でアルバム認知などはなくなってる時代かもしれないけど、クオリティは本当面白いものだなぁと。彼の観た感じとは裏腹に、センシティブだったり、パワーがあったり、客演やプロモ含め面白く頂点向かってるなぁと。