412V5RHRJDL__SL160_ポインター・シスターーズ、デビュー作から1年振りのBlue Thumbからの作品は引き続きゴールド獲得となりR&B32位・POP88位のヒット。1978年までの間にリリースされたABC/Blue Thumb からの2作は不発だったため、初期の彼女たちを聴くなら本作も推薦。2012年にライヴで観た以来、彼女たちの圧倒的なヴォーカルに惹かれ、そしてアメリカでの大きな支持にも心奪われ、今改めて彼女たちをちょいちょいプレイバックしております。

1. Bangin' on the Pipes / Steam Heat (Medley)
1stシングルでは後者のみをカット、POP108位を記録。ディスコのイメージで止まってたんだけど、ミュージカルのような始まりに新鮮さ。安定感、そして抑揚ありまくりの曲だけど自由自在に、そして早くも遅くも、全テンポものにしちゃってて、痛快!


2. Salt Peanuts
1942年のオールディーズビーバップ!可愛らしくも勇ましく、超高速に塩ピーナッツを歌い上げ!もうキャッチーというか、驚異の歌唱


3. Grinning in Your Face
前2曲とは変って、超ブルージー。塩辛く、ディープに。全体で歌われる気だるさ、でも覇気もあって、彼女たちならではのオリジナリティ
4. Shaky Flat Blues
June Pointer, Anita Pointer, Bonnie Pointer 作、前曲よりもより鮮明にしっとり歌われるブルースでクール。大人びていて、彼女たちの歌力がひしひしと、黒さは薄めだけど
5. That's a Plenty / Surfeit, U.S.A. (Medley)
タイトル曲を含む、メドレーは2曲目に次ぐミュージカル調。多方面やってくる声有り、コーラスワークの素晴らしさも。テンポも変わりまくりの、殴り込み状態


6. Little Pony
B面スタート、まだまだ続くミュージカル的な転がる調子。ご機嫌に、隙無いかっ飛ばし。もう笑っちゃうくらいに、涼しげにハッピー


7. Fairytale
2ndシングル、本作随一の大ヒットとなるPOP13位を記録。Anita Pointer, Bonnie Pointer 作、ミュージカル的な曲は多いものの、しっとり、揺らめいて歌われるような好印象な曲。凄みをあれこれ聞いちゃうと物足りないかもしれないけど、堂々たる実力を噛み締められる


8. Black Coffee
1948年Sonny Burke カヴァー、低域に超スロウに、本編の中でもかなり固唾を飲んで聴くような曲、ジャズの中でもだいぶ表現や感情が求められそうな曲をじっくりと6分
9. Love in Them There Hills
ラストは、これまでの流れに意表をついてくれるミディアムスローのファンクスタイル!彼女たちの熱をじわじわと体感できる実に8分半、これはやってくれます


9曲・48分半(当時にしては結構長めの尺収録)、シングルやアルバムのアプローチなど、当時にしてはだいぶ変った感じだけど、個人的にはラストでトドメを刺されました。ゆえに、あらためてミュージカル調の彼女たちの凄みに振り返って聴ける感じで、彼女たちがその後数年低迷しようが心配ない実力で詰まってました。

<過去レビュー>
1981年 Black & White
1985年 Contact
2004年 Greatest Hits Live
2011年 ニューオーリンズ3日目 -ESSENCE MUSIC FESTIVAL 2012, 1st Day-

ザッツ・ア・プレンティ
ポインター・シスターズ
ユニバーサル インターナショナル
2001-10-24