Front_cover_of_All_By_Myself_(Eddie_Kendricks_album)_Tamla_19711971年同年まで在籍したThe Temptations を脱退し、ソロキャリアをスタートしたエディ・ケンドリックス。本作品はTamla Records から、1970年からレコーディングされていたもので、R&B6位・POP80位を記録。ちょっと寂しい結果だったかもしれないけど、人気は維持された方じゃないかな。


1. Let's Go Back to Day One
Diana Ross が主演した映画"Mahogany" 劇中歌。音は攻めてるし、ふわっとするヴォーカルもソロならではの彩になってるし、かなり聴き応えタップリ


2. This Used to Be the Home of Johnnie Mae
まるで、John Lennon あたりを聴いてる錯覚に陥るくらい、ソウルよりも探りのスローロックな印象。どっか心が休まるように、ヴォーカルの色味も今までとは違うし、音もUK寄りって感じ
3. I Did It All for You
1曲目のように甘茶爆発も、滑らかなバラード。平和に優しさいっぱい、ストリングスも絶大な効果。時折入るコーラスも盛り立て役成功
4. It's So Hard for Me to Say Good-Bye
1stシングル、R&B37位・POP88位を記録。グループよりも、ソロアーティストとしてのソウルミュージックに徹している感じで好きだなぁ。ヴォーカルこそ柔らかすぎるファルセット主体だけど王道路線


5. Something's Burning
抑揚あるサウンドで、盛り上がっては小さく奏でたり、可愛らしい中にそーっと歌う凛とした印象。真っすぐ、ぶれずも繊細さを兼ね備え
6. Can I
2ndシングル、R&B37位・POP101位を記録。しっとり、心を安らぎに。声を多方面放ちながらも、上質な創りに。途中からテンポを上げて楽し気に変化、この変わり様は意表。気合の入った6分。終盤ジャジーになったり(バカラック調?)、面白い


7. Didn't We
ラストは、ファルセット多めながらも、伸びやかに、腹式に、決意みたいなものを感じる。しっぽり纏まってるけど、終盤テンポを上げて彼ならではのフィナーレに

7曲・30分弱、短いアルバムながら、前半はソロキャリアのインパクトを付けるかのような曲、そしてヴォーカルアレンジを揃えてきたなぁと。一方、後半は、おとなしめながらも、曲の印象に凹凸をつけて表現、異なる魅力で構成されていると思いました。なにせ、この手のソロヴォーカルは少ないんで、興味深く聴けました。

<過去レビュー>
1974年 Boogie Down
1976年 Goin' Up In Smoke

Keep on Truckin: The Motown Solo Albums 1
Eddie Kendricks
Hip-O Select
2006-11-13