51ilhTcs3DL__SL160_パティ・オースティン、1976年のデビュー以来 CTI, Qwest, GRP と18年で3レーベルを亘ってきた後は、現在までに9作連続異なるレーベルでのリリース。本作は、前作から2年振りとなるWarner Bros.からの唯一の作品で、7年振りのチャートインとなるJazz21位を記録。Paul Brown が全体プロデュースを行い、ギターPaul Jackson Jr.、ベースやドラミングなどはDavid Woods が概ね担当。大きなヒットはしてませんが、日本でも国内盤がリリースされるなど安定のクオリティ、そして原点回帰なアルバムとなっています。

1. Girlfriend
リズムの弾けがR&B直球、そしてヴォーカルの軽さ・堂々たる歌唱、クオリティの高さに驚かせられる。Roberta Flack, Natalie Cole の中間みたいな質感かな。高域まで、まだまだエモーショナルに表現してて見事
2. What Can I Say?
リズムは上がり調子のままに、滑らかなんだけど腰が据わってて、愛しさやキメの細かさが魅力。メロディの展開もだいぶ攻めてるし、それに余裕で表現力豊かに歌われて心地最高。ファルセットとの境も無いくらいに自由に泳ぎまくり
3. On The Way To Love
タイトル曲、意思を感じるし、ヴァースからサビまで、節ごとに伝えるメッセージが響く。微睡みある中、どこまでもしっとり突き通して、でも印象を残しながら


4. Love's Been Kind To Me Lately
好きな哀愁感、サビのファルセットだったり、最後の高域だったり、柔らかさが帯びてて、寄り添える味わい、最高に癒しの詰り
5. Make It Right
調子を上げて、R&Bサウンドを基軸に、難解な部分も押し通してしまう大御所ならではのパワー。ちょっとディスコも交えたり遊び有り。重ねるヴォーカルで景色がより厚めに見えてくる
6. If You Really Need Me Now
的確に上下メロディを動かす相当なテクニック、ここではセルフコーラスとの交わりが気持ちよく、どこまでも堂々と浮遊させていて頼もしく
7. Playin' Around
ディープに、でも暗くさせない手法も多く、ラップ的に歌いつつ、彼女の声にある優しさが渦めいて、程好いブレンド好感
8. Let Me Be Me
スモーキーに、そして音の薄めの中、彼女の地の声が放たれる。ファルセットのサビは印象的だし、抑揚だったり、強弱だったり、個性に延々翻弄
9. Southern Rain
ファルセットが広がり世界感はどこまでも奥行深く、感情を揺らしながら、どこまでも惹き込んでくれる。彼女の器の大きさを感じさせくれる。コーラスがLuther Vandross アーバン的で好きだなぁ
10. Tell Me Why
メランコリーに、ジャズでもあるんだけど、ヴォーカルの自由度、そしてソウルフィーリングだったり感情のコントロールが素晴らしく


11. Love's Been Kind To Me Lately (Unplugged)
ボートラというわけじゃなく、4曲目のアンプラグドヴァージョン。音は最小限にもアコースティックとまで言わず、ヒーリング風に抑えた感じで。コーラスなどと輪郭が素敵、更に丁寧に堪能できるヴォーカルの質感・繊細さがタマラン

11曲・46分程、彼女が2000年代に入ってもこんなに意欲溢れて、実力をこんなにも進行形で聴かせてくれてるとは驚きだったなぁ。ジャケからすると、なんかサラピンにもっとクールダウンしてると思ったら、表現力はまだまだ引き出し増やしてるようで、これぞ大御所の凄みというか。ジャズチャートで中ヒットながら堅調に顔を魅せたのも納得。堂々勝負しにきてるアルバム、いやー、惚れました。

<過去レビュー>
1981年 Every Home Should Have One
1988年 The Real Me
1994年 The Secret Garden

On the Way to Love
Patti Austin
Qwest / Wea
2001-07-16

エレガント・パティ
パティ・オースティン
ワーナーミュージック・ジャパン
2001-08-08