Barkays-toohottostop-1976バーケーズ、1967年のデビューからデビュー10年、通算6作目でVolt Records を離れてMercury からの移籍第1弾。前作はチャート圏外だったので、2作振りのチャートイン、そしてR&B10位内は初、R&B8位・POP69位を記録。時代を醸した男臭いファンク押しジャケも粋がかってる。R&Bヒットを3曲収録し、70年代後半のプチ名ファンク盤。

1. Too Hot To Stop, Pt. 1
2ndシングル、R&B8位・POP74位を記録。堂々たるファンク、王道路線。ガヤあり、声もウネウネ、演奏は平坦にも飾り気無しに程よく。ホーンの安定感。タイトルはpt.1 ってなってるけど、pt.2 は何処へ??一応、アルバムヴァージョンは両方が繋がってるようだけど。オープニングから6分半の尺


2. Cozy
滑かな水平線シンセが控えめにも、うねるヴォーカルを癒してくれているよう。全体ではファンクの片鱗も、落ち着いた感じで進行
3. Bang, Bang
フュージョン的に、演奏を走らせながら、アドリブこそあれど、基本音だけで飛ばしていく。ギターやドラムの転がるように急ぐテク、ホーンも快調
4. Spellbound
3rdシングル、R&B29位を記録。探るようなリズム、ヴォーカルのうねりあれ、荒さあれ、全体では奥行きもあり


5. Shake Your Rump to the Funk
1stシングル、R&B5位・POP23位を記録。小刻みに音を叩きながら、盛大にヴォーカルを放つ王道。ご機嫌ファンク、サビでのファルセットは心地よし、リズムの応酬が曲のインパクト


6. You're So Sexy
シカゴソウルっぽい堂々としたメロウスロウ、声はファンクなんだけど、両者の絡みはアルバムの中でも独自の煌き
7. Summer of Our Love
どぎつくも、キュンと来るファルセットを多用しながら、ちょっと湿っぽい夏の締めくくり。オルガンを小さく灯しながら、コロンとした仕上がり
8. Whitehouseorgy
ラストは3曲目に次ぐフュージョンだけどアドリブ無しに音だけで展開、探り様相あれどテンポ良い充実の演奏、ロック度も。最後の笑いだけの挿入は、ちょっとおっかなかった…

9曲・36分、バーケーズの70年代後半からの新たなファンク幕開け。演奏、声、曲調だったり、うまい具合に並べられた流れ。ジャケのインパクトから、荒れ、そして繊細な部分まで、程よく聴かせてくれるアルバム。なかなか再評価が行き届かないグループのような気がするけど、もっと良い感じにプロモーションして、良さが絶妙に届けられると良いのになぁと。

<過去レビュー>
1979年 Injoy