41Q9TPN20HLRケリー、単独企画リミックス作品としては初のリリースでR&B14位・POP72位を記録。2年前の初ベストThe R. in R&B Collection, vol. 1 ではボーナスディスクにリミックスCDを付属したり、2010年にはレーベル企画リミックスCD Essential Mixes を発売したりと、案外リミックスについては寛容な面が見られるようなケリさん。2012年Write Me Back 以降の2作があんま奮わずだった彼ですが、今年も精力的に初のホリディ作をリリースする予定と、企画作品に余念のない活動継続。まだ本リミックス作については2010年作と被りまくりってのもあって取り上げてなかったのですが、なんか昨日通勤時聴いてて気になったので取り上げてみます。

1. Slow Dance (Hey Mr. DJ) / After The Party's Over (Singin' Remix)
1992年Public Announcement 名義でのシングルでR&B1位・POP43位を記録。まったりと時代を滑らかに運ぶリミックス、彼の覇気とメロウが絶妙に絡む素敵な微睡み


2. Sex Me (Part II - Extended Street Version)
1993年初のソロシングル、R&B8位・POP20位を記録。リミックス言えど、本作は時系列での収録で気持ちよい流れがはこびる。うねる感じ、セクシーなピアノだったり、既にケリさんの美世界は確立
3. Bump N' Grind (Old School Mix)
2曲目に続いてリリースされたシングルで、いずれも初となるR&B・POP1位、ケリさん伝説の襲来。優しいタッチ、音の柔らかさ・包み込む感じも、当時独自な印象。リミックスでもその魅力は更に上乗せ


4. Your Body's Callin' (His & Hers Extended Mix)
続くシングルカットより、R&B2位・POP13位を記録。セルフコーラスの重なりのクールさ、Aaliyah の声の粋、ムーディな中にも攻め
5. I Can't Sleep Baby (If I) (Remix Radio Version)
1996年R&B1位・POP5位を記録、まだまだ続く快進撃はゆったり、しっぽりした世界観。実に飄々と重ねる刹那なヴォーカルは印象的
6. Down Low (Nobody Has To Know) (Live To Regret It / Blame It On The Mo Mix ft. Ronald Isley)
ロナルド・アイズレーとこの後タッグを強固にするケリさん、R&B1位・POP4位を記録。両者の紡ぐ感じに、哀愁も感じるし、エディットなのであっちゅー間だけど、個人的には16分以上延々と続くロングミックスは今尚重宝
7. I Wish (To The Homies That We Lost) (Remix ft. Boo & Gotti)
2000年R&B1位・POP14位を記録。時代はちょっと飛んで、よりストーリーとか温度感とかにも帯び始めた、シリアスムードなバラード。ストリートでなくても、きっちりリミックスでも味わい深くさせる手腕流石


8. Feelin' On Yo Booty (Hypnosis Mix)
2001年R&B9位・POP36位を記録。ゆったり、そして和を意識させる音だったり、でもテクニカルにコーラスを汲み入れて、まったりと快速が織り交ぜ
9. I Mean (I Don't Mean)
これのみミックスでは無く、2000年TP-2.com 収録、違和感はないけど、当時思い入れがあったのかなケリさん。早めのヴォーカルにミディアムスローのリズムが絶妙に絡む
10. Ignition (Remix)
2003年R&B・POP2位を記録、シングルカット自体リミックスが主体となってたのが印象的。ここから、彼のリミックスをも前面に押し出す時代がスタート、軽やかな音にヴォーカルとのブレンド楽しめる


11. Step In The Name Of Love (Remix)
2003年R&B1位・POP9位を記録、オリジナルと大きく変わる感じではないけど、本作最長の7分を使って、じりじり聴くものを気持ちよくさせてくれます
12. Slow Wind (Remix ft. Sean Paul & Akon)
R&B91位を記録。本作のために用意されたリミックス、おどけつつゲスト両者もケリさんに馴染むようなヴォーカルで応戦。ゆったりバウンス
13. Burn It Up (Remix ft. Wisin & Yandel)
TP-3: Reloaded よりシングルカット(国によってはランクも主要チャートは圏外)。レゲエ色強めに、ゲストに多くのパートを任せつつ、ヒップホップが全体を覆う
14. Feelin' On Yo Booty (Dirty South Mix)
これがボートラ扱なのか、8曲目の別ミックス。ゆったりさは更に増して、アルバムをほんわかと味わえるリプライズ的な効果も

14曲・63分程。国内盤問わずボートラ収録は無し。2010年作と比べても、明らかに時系列に、R&Bミックスにこだわって選曲され、聴き心地は最高でした。ただ、以降リミックス作品としてvolume2 は出るには至らず。ま、本作は地味な位置付けかもしれないけど、アルバムを色々堪能している自分としては異なる趣向で彼の13年を一気に聴ける感じを受けました。

<過去レビュー>
1993年 Your Body's Callin'
1994年 Summer Bunnies
1996年 Down Low (Nobody Has To Know) ft. Ronald Isley
2002年 The Best of Both Worlds & Jay-Z
2003年 Chocolate Factory
2004年 Unfinised Business
2004年 Happy People
2004年 You Saved Me
2007年 Double Up
2007年 Trapped In The Closet chapter 1-22
2009年 Untitled
2010年 Essential Mixes
2010年 Love Letter
2012年 Write Me Back
2013年 Black Panties
2015年 The Buffet

Remix City 1
R Kelly
Jive
2005-11-15

リミックス・シティ:Volume1
R.ケリー
BMG JAPAN
2005-12-21

リミックス・シティ Vol.1
R.ケリー
BMG JAPAN
2008-09-24