キチャキャ1985年5月2日、デビューシングル"I'm Free" リリース。
1985年10月2日、デビューアルバムeyes リリース。
1986年1月、大ヒットとなる4枚目のシングルMy Revolutionリリース。
そして、1986年7月2日、前述のシングル以上の売上で大ヒットとなった今回取り上げる2ndアルバムLovin' you リリース。

あれから、30年・・・今年2016年11月30日、昨年リリースされたeyes (30th Anniversary Edition) に続いて、
Lovin' you (30th Anniversary Edition) が発売されました。

昨年の30周年盤は、ボートラ3曲を固定に、LPレコード付の限定盤もありましたが・・・
今回の30周年盤は、リマスタリングCD2枚組に特に何もテコ入れは無く
(既に10曲ずつの2枚それぞれであるからこその、味や歴史があるからね、流れを壊さないよう完結のまま)、
限定盤は、7インチサイズの箱でのパッケージになっており、100Pブックレットも付いている上
(見たことなかった写真オンパレード、びっくりなのがアイドル顔負けの腕肌露出や、メイクの写真)、
更に更にナントナント、1986年8月8日、第1回 西武球場ライヴのDVD付(本ライヴ単体でのパッケージは初!)
そして、早期予約者には今こそ再ブーム中のメディアとして音無しカセット付きの超限定盤も(期間限定予約)。

今回は、やっぱり、CDの良さを噛み締めて聴くよりも、DVDを観たかった(笑)。
なので、そっちを先に取り上げます。まず言えるのが、
今回はあくまでもLovin' you をメインにしているわけで、オマケにしているのは想定の範囲内でした。
ここでフルヴァージョンのDVDを用意してくるわけが無い。
そういうのは、ファンはガッカリ1000回目ですが分かっています。

当時のセットリストだと22曲歌ってるんですが、
今回の収録では2曲の未発表映像が追加されたものの(ま、目玉曲なので嬉しいところ)、
あとの10曲は未収録。こりゃ、あと4半世紀は勿体ぶるな(笑)。
最初に全体的な感想で言うと、12曲・60分、DVDの画素は粗目。
これは何とかならなかったのだろうか、後世に残す歴史的記録であれば、Blu-ray でも良かったとも思えます。

なにせ、女性ソロシンガー初の球場ライヴ公演の収録です。
でも、実際は本作リリースからちょうど1ヶ月後の1986年8月2日大阪球場が彼女にとっても、
日本女性ソロシンガーにとっても初の球場ライヴ公演、ということなのか、
DVDのタイトルは MISATO / KICK OFF at SEIBU STADIUM 1986.8.8 となってますが、
ジャケット自体は8月1日の大阪球場の写真なんだよなぁ、なんかシックリ来ないなぁ。

これまで、Born シリーズだけでなく、西武球場をまとめたDVDだったり、
DVD BOX スタジアム伝説などもあったけど、ステージ裏の映像などは一切ないし、
出だし、ほんと画素が粗い。驚くレベル。敢えての演出と信じたいところ。。

<Bonus DVD>
1. 18才のライブ
出だしからパワーが凄い、これがデビュー1年3ヶ月の二十歳ホヤホヤのシンガーという事に驚かされる。西武球場も、当時は埋まってないライヴってザラだったんだけど(当時はまだライヴ文化じゃないし)、かなり埋まってる、集客にしても驚異。当時、まだTVだって2回しか出てない若手。よくも3万人以上も集まったもんだと、圧倒。この曲では特に左にチラチラ、肩掛けキーボードで踊る小室哲哉
2. Teenage Walk
前曲、案外フルではなく、終盤後奏カットされてしまい、マイレボの次のシングルに突入。どこまでも伸びやかに安定感をもって歌う力、結構エコーが強いかな?この曲くらいから、音質とか画質とかよりも、本質に惹きこまれてきた、やっぱパワーが凄い
3. eyes
前曲からMCもあって(本当は間に3曲あるんだけど)、いい具合に繋がって、デビュー作タイトル曲を。子供っぽく歌うレコードヴァージョンよりも、艶やかに伸びやかに成長っぷりを示して披露してくれるのが印象的
4. Lovin' you ※初映像化
ここから8曲連続Lovin' you からの曲、そして、これが目玉のタイトル曲初映像化。これは絶対に惹きこまれる!!口パクと思ったくらいに、鳥肌、上手い。本当に、これをお蔵入りにしてた関係者、いやー、今回蔵出しに感謝です。アップのカメラアングル、さらにストーリーを語るような抑揚、強弱、音程の行き来の素晴らしさ、曲も詞も歌も、これは絶対に絶賛!!自分、前述色々書きましたが、これ見て、もう大満足にぶっ飛んでしまいました
5. 嵐ヶ丘
当初、前曲の前の位置(ディスク2. 9曲目)に置かれていた曲、攻撃的にライヴにモーションを掛ける。にしても、今回画素が粗いなぁと再び。。流星のように登場したロックヒロイン、パワーもオーラの変化も凄い。今の歌手に無い、なんというのかなぁ、決意というか、伝える思いが半端ない


6. Resistance
今度はディスク1.9曲目。同じテイストの激しさ帯びる曲。ロックなんだけど、この頃から結構ハッキリ歌詞を歌っているのは印象的。高域な曲が多いけど、卒なくポンポン高域が出まくり、安定感、踏ん張らず心で声が出まくってる感じだし
7. My Revolution ※初映像化
一部見たことあったシーンはあるけど、音源自体は初出し、それと被っての映像は初!前2曲に比べると表情も変って、届けるというのが分かる曲。ファンと共に歩む、そんなのもわかるから、この二十歳、とんでもないことになってる…既に伝説
8. みつめていたい (Restin' In Your Room)
前曲シングルのB面でもあったけど、ハイパーに乗ってる曲。スコーンと抜けてて気持ちよい、ガールズロックというのが似合う。最後の花火の演出なんかも球場ならでは
9. 男の子のように
アンコール1曲目。ステージに座って、しっとりと朴訥と歌うバラード。こういう、女の子の一面なんかにも一気に変われるのは凄い表現者、敢えてのヘタウマっぽい感じがデビュー当時のたまの魅力
10. Long Night
ディスク1.1曲目。続いて、マイレボばりに青春まっしぐらに会場と燃える曲。彼女の立ち位置を表した曲だし、迷わず走っていくスタイル、主張が眩しい


11. 悲しき願い (Here & There)
ディスク2.1曲目。まだまだ声が出まくる、なんだろ、天性なんだか鍛錬なんだか。ライヴでは神が乗り移るのか、まだまだどこまでも駆けていく
12. Growin' Up
最後はオマケな感じでかっ飛ばし、デビューアルバムからの核となるシングル。高速歌いっぷり、会場も楽しんでるなぁと(実は、この曲の後、“きみに会えて”がラストみたいなんだけどね)


今回は、猛烈嬉しくなってDVDのみ取り上げました。凄い記録です。どっかのタイミングで高額商品で良いので、初期西武のブルーレイフルボックスをお願いします(笑)。近日、本編リマスタリングからの感想も書いてみたいと思います。いやー、とにかく音楽がこれからもっと面白くなるぞ、という時代が分かる、それもライヴ自体がまだまだ産業として弱い時代なので、凄い新星って感じです。

<過去レビュー>
1989年 Flower bed
1992年 HELLO LOVERS
1994年 Baby Faith
2005年 M・Renaissance *Summer With You
2011年 Serendipity
2012年 美里祭り2012 WONDER 7 @日本武道館
2013年 Live Love Life at Hibiya Yaon
2014年 ここから
2015年 Ordinary Life
2015年 eyes (30th Anniversary Edition)
番外編 渡辺美里への岡村靖幸提供・参加、計23曲
番外編 渡辺美里への小室哲哉提供・参加、計20曲




Lovin’You
渡辺美里
エピックレコードジャパン
1991-07-01