816FRdxJlYL__SL1500_シャローン・ジョーンズ&ザ・ダップ・キングス、2002年のデビュー以来コンスタントに作品をリリースし、本作は1年振りで初のクリスマス作。昨年R&B18位・Holiday7位を記録。すっかり、大御所R&Bレジェンドの仲間入りを果たしたシャローンでしたが、なんとも、この2015年11月のリリースからちょうど1年後の2016年11月、60歳の若さで亡くなってしまいました。今の時代に、希有稀な音楽スタイルを貫いてソウル・R&Bファンを楽しませてくれた彼女が放ったホリディ!有り難く、感謝しつつ、祈りを込めて、堪能します!

1. 8 Days (Of Hanukkah)
Archie Bell & the Drells のような、洒落たソウル再現。クリスマスっぽくもなく、彼女たちの独自グルーヴにて楽しくオープニング。時代に合わせてリリックビデオも活躍


2. Ain't No Chimneys in the Projects
時代は完全に50年前の黒人文化、ソウル。おどけてて、でも強くて、PVもアニメ調に作られてプロモも面白く


3. White Christmas
Tina Turner みたいなソウルロックサウンドに乗せて、ハイパーにテケテケご機嫌に。崩したサウンドも、妙にいフィット。59歳当時とは思えないノリと艶で走ってます


4. Just Another Christmas Song
しっぽり緩い感じで進行、やるせない感じも、ソウルにフィット。クリスマスを超リラックスモードで
5. Silent Night
JBチックに熱入って、ファンクにも絡みそうなディープなサウンド。基本は声の伸びで安定感をもたらすソウルフィーリング・バラード
6. Big Bulbs
コーラスの絡み含め、意表をつくBette Midler 曲のようなミュージカル風な創作、彼女らっぽくない感じで不思議
7. Please Come Home for Christmas
ブルージーなクリスマス、リリックも丁寧に、サウンドはしっぽりクリスマスな装い。ソウルを足場にしっかり骨太なスロウ


8. Funky Little Drummer Boy
力強いリトル・ドラマー・ボーイ、ちょっと崩しまくりのコーラスとのアンニュイさがポイントなのかな。ソウル言えど、異なる趣向が結構聴かれるなぁと
9. Silver Bells
じっくり、勇ましい声を聴ける王道カヴァー。彼女のソウルは、飾り気無くてもジーンと響くなぁと
10. World of Love
いろんな声色を発揮するなぁと。男臭さを出す、かなり豪快腹式。あっけらかんとして、クリスマスっぽさは減るけど、ソウルには流れフィット
11. God Rest Ye Merry Gents
ラストは、しっぽりし続けも、王道に、でもソウルをうまく閉じるべく、60年代よりも前に感じるほどのフュージョン寄り、面白い料理

11曲・34分、シャローンならではのアレンジがバシバシ効いてました。案外に、2015年のR&Bでは、最もチャートアクションの良かったクリスマスアルバムだったのでは?もしかしたら、最近のアーティストのクリスマス作品は商業にならずも、こういった音楽をしっかり聴く層にはニンマリで、評価を得ている結果故かも。ジャケ、色々な施策、そして彼女の声の揺らがない感じは、相当にアゲです。

<過去レビュー>
2007年 100 Days, 100 Nights
2010年 I Learned The Hard Way

It's a Holiday Soul Party
Sharon Jones & The Dap-K
Daptone
2015-10-30