71wI9Hu1ZRL__SL1204_ブルーノ・マーズ、4年振りとなる3作目で、R&B1位・POP2位を記録。前作で完全に大ヒットメイカーへと君臨したブルーノ、間にはNFLパフォーマンスもソロと、Coldplay , Beyonce の3者で組む形式で2度も出演。さらにMark Ronson との共演"Uptown Funk" ではGrammy Record of The Year を獲得したりと飛び鳥の勢い。満を持して発売された本作は、若干9曲と敢えてのブルーノらしい作風に、80年代フレイヴァー溢れた展開。POP1位とはいかずも、きっと今後のプロモ次第では安定のチャート維持にヒット曲連発の予感。

1. 24K Magic
1stシングル、R&B3位・POP4位・Dance2位を記録。完全に80年代を意識されたキラキラのラップ曲。もっと大衆的にポップ路線で来ると思いきや、完全に黒さタップリ、あとは金色。はっちゃけでしっかり遊びまくり、これぞ変化球のブルーノオープニング


2. Chunky
歌主体も、1曲目の要素を貫いたトーンにて。ヴォーカルの旨みあれ、80年代マジック。デュエットのように交互に訪れる女性コーラスが魅了


3. Perm
はっちゃけ具合相当に、攻撃的なファンクとの攻防戦とでも言えそう。70年代の粗さがぐいぐい出てて、ブルーノの音楽性の広さを痛感。声は爽やかにもJB追随路線
4. That's What I Like
プロモ曲としてPOP79位を記録。スムースなんだけど、ポップさは今回もなくて、まだまだ音の庄で迫って豪快。メロディはキャッチー、音の懐古具合に紛れて、色々感想カラフル状態。歌の根性、かなり音域も心打たれる


5. Versace On The Floor
プロモ曲としてR&B38位・POP98位を記録。ようやくヒーリング的に、薄めの音の中優しく灯されるバラード。音的には80年代終盤意識されてそう、朴訥と心に迫る、いやらしくない男気も合わさるスロウジャムという感じかな


6. Straight Up & Down
これも比較的スムースにキャッチー、柔らかみある中、エッジを利かせながら、息抜く隙無いくらいにリリック詰め込んで、ぐいぐい迫る
7. Calling All My Lovelies
しっぽり纏めつつも、実験的な音の感触を保つように、メロディ展開も斬新に高低差激しく。ミディアムの中に表現するポテンシャル深い
8. Finess
軽いステップながら、ブルーノの存在感あるヴォーカルを持って煌きが激しく。New Edition ばりに楽しく大人びた流れにて、一人でここまで奥行出すのは素晴らしく
9. Time To Say Goodbye
曲としては、ゆったりしたLutricia McNeal "Ain't That Just The Way" みたいな感じなんだけど、狂おしいくらいに高域での熱がヤバイ!これは、今までの作品に無かった締め方。どこまでも圧が凄いし、鳥肌。きっと、これは、シングルになったら今の世の中であまり無いレベルにてヒットしそう。凄いパワー、これ、凄いいです


9曲・33分半、前2作同様、今の時代の長ければよいってわけじゃなく、LP時代のように1曲1曲を楽しんで、そして限られた中でストーリーを生む素敵さ。自分は60‐70年代ソウルが好きなんで、敢えての作風はウェルカム。それでいて、今までの異なる進行を最後まで成し遂げて、単なるヒットメイカーじゃない才能の結集。彼の音楽人としての凄みを決定づけたと言っても過言ではない作品。

<過去レビュー>
2010年 Doo Wops & Hooligans
2011年 Earth To Mars
2012年 Unorthodox Jukebox (Target ver.)
2013年 Locked Out of Heaven (Remixes)
2014年 Uptown Special Marc Ronson

24K MAGIC
BRUNO MARS
ATLAN
2016-11-18

【早期購入特典あり】24K・マジック(ジャケット・ステッカー付き)
ブルーノ・マーズ
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-11-18