
1. 道
サントリー天然水CMソング。年月が空いたのもあるけど、歌唱法が大きく変わったような印象、自然体というか、それでいてテクニカルな連呼に驚き
2. 俺の彼女
歌詞が面白い、人間生活を経て、より日本語の表現が絶妙に。やはり知的さは大事だなぁ、そのまま日常を表現する今の多めの邦楽と違うのは、色々想起させる深さがある。真っすぐな歌いっぷり、音との溶け込みも素晴らしく
3. 花束を君に
配信シングル、NHK連続テレビ小説 とと姉ちゃん主題歌。声が真っすぐ届く、些細な日常の発見。ピアノバラード、彼女の切実な思いもうまく伝うなぁと、ほんと絶妙な構成
4. 二時間だけのバカンス (with 椎名林檎)
このタイミングで、個性的な共演を実現したこと自体が話題。詞はあんまりグングン入ってこないんだけど(笑)、なんか微睡んだ感じは気持ちよく入ってくるかな
5. 人魚
独特な表現、味わい、クラシックにありそうで、でも和も欧州のテイストも入ってて、独自性に驚く。歌詞もぐんぐんと情景を広げてくれるし
6. ともだち
意外なタイトル、歌詞、アレンジ。なんか挑戦を感じた曲、ヴァースのゾクゾクからの、サビの込める早めのリリックがインパクト、潔いなぁと
7. 真夏の通り雨
3曲目と共に配信シングル、ニュースZERO テーマ曲。季節・景色が鮮明に見える日本を大きく宇意識されたような曲、こんな寂しくも、日本を思ってくれることが嬉しいように
8. 荒野の狼
2曲目もだけど、なんかシンプルに男女を歌って、恋臭くなく、あっけらかんとファンキーに表現するのは興味深く、でも繊細さも混ぜてクオリティ高いなぁと
9. 忘却 (ft. KOHH)
闇に包まれたような音、重めに時間を紡ぐように、そして彼女がおかしくなっちゃったと一瞬感じた、実は男性ヴォーカル共演、今までにない施策。彼女はコーラスというか、まるで覆う幻想のヴォーカルという表れで、ほんと画期的に挑発的
10. 人生最高の日
タイトルよりは最高に感じないけど、なんか日常のワクワクが全体で伝う。正に期待だったり、その鼓動みたいなのが、ほのぼの
11. 桜流し
2012年映画ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q主題歌、DVDシングルとしてもリリース。だいぶ前の曲を入れてきたところは意外だったけど、悲しく人間模様で、なんか人間活動の終着というにはフィットかな
11曲・50分弱、ほんと、久々に日本語のアルバムで良いなぁと思いました。ミーハーかな、とも自答したけど、やっぱり素晴らしい作品だった。こういうのを中心に、やっぱり日本も耳を肥やしていくと良いよね。ヴァーチャルな文化だけではダメだと思う、昔あったような本格的な音楽への向かい方で。彼女は今尚頑張ってるなぁと、ほんと作品として素敵です。
<過去レビュー>
2004年 Exodus
2009年 This Is The One
2014年 宇多田ヒカルのうた-13組の音楽家による13の解釈について V.A.