51Kk5mQ2dcL__SY355_フィリス・ハイマン、3年振りのベスト、ちょっと偏った選曲というか、彼女の全盛期抜けの時期ではあったけど、Buddah 2ndに加え、Arista 1st〜4th までを収録。終盤はシングルばっかの収録でもないし、当時の最新1986年作からの収録はないけど、グレイテスト・ヒッツと言える堂々たる内容かと。

1. You Know How to Love Me
1979年、Arista 2作目You Know How to Love Me からの先行シングル且つタイトル曲で、R&B12位・POP101位・Dance6位を記録。ダンスというよりも、軽快なサウンドにどっしりとした声を乗せる聴き応え。12" ヴァージョンに迫る7分半の尺にてオープニングを煌びやかに


2. Under Your Spell
1979年、同じ2作目からの2ndで、R&B37位を記録。流れは最高にディスコ、濃くない涼しげ。ヴォーカルもだいぶ肩荷力を落とした感じで心地よく
3. Somewhere in My Lifetime
1978年、移籍第1弾Somewhere in My Lifetime タイトル曲、R&B12位を記録。低域がDonna Summer みたいな重たさがある一方、超スローにて味わい深く。素晴らしい構成、徐々に上る階段、じわじわ響く。ストリングスのゴージャスさも最高に


4. You Sure Look Good to Me
1981年、3作目Can't We Fall in Love Again からの3rd で、R&B76位を記録。AORダンクラというか、黒人意識だけでない、軽快さに愉しさ。当時のDionne Warwick ぽさを感じるのは、レーベルならではのワークあってこそ
5. Can't We Fall in Love Again (with Michael Henderson)
1981年、3作目Can't We Fall in Love Again からのタイトル曲且つ先行シングルでR&B9位を記録。
ミディアムに、最高に飾られた大人のデュエットバラード、洗練さもたっぷり。アダコンでの両者の奏では素晴らしく


6. Betcha by Golly, Wow
Norman Connors のアルバムYou Are My Starship から、R&B29位・POP101位を記録。1972年The Stylistics カヴァー、個人的には1998年ex Prince ヴァージョンが好きだったり。女性が歌う本曲、滑らかに、実にうっとりさせられる。6分超、曲の広がりを更に感じる


7. Tonight You and Me
1981年、3作目Can't We Fall in Love Again からの2ndシングルでR&B22位を記録、Jacksons "Shake Your Body" に似たサウンドで、でもダンクラの健やかに流れ行く、そして声の飛ばしも快調に
8. Your Move, My Heart
1983年、4作目Goddess of Love 収録。ここからはアルバム曲なので、彼女の敢えての選曲って感じなのかな。シリアスに、深みにはまっていくようなサウンド、コーラス、ダークさ、彼女にフィットしてる
9. Answer Is You
Buddah 発表2nd、Sing a Song 収録。しっぽりジャジーに、レーベルが違うとこんなにも大人な、でも初期からのこの表現力は素敵だなぁと
10. Gonna Make Changes
Buddah 発表2nd、Sing a Song 収録。ラスト、低域をぐいっと痺れさせるスロウバラード、彼女の奥行、引き出しはほんと酔わしてくれるなぁと感銘

10曲・49分、個人的にはまだまだ掘り起こせてないフィリスを、このタイミングでダイジェストにてヒット曲を次々聴けて楽しめました。終盤3曲の在り方なんかは敢えてなんだろうなぁと思いつつ、シングルは結構話題性になりそうな曲が占めてるなぁと。

<過去レビュー>
1981年 Can't We Fall in Love Again
1986年 Living In Alone

Under Her Spell: Greatest Hits
Phyllis Hyman
Sbme Special Mkts.
2009-08-04