duets93未だオリジナルリリースは実現されてないアレサ・フランクリンのデュエットアルバム(コンピレーション盤としてデュエット集は2007年にリリースされましたが)。今回の映像はAtlantic 移籍からの大ヒット連発スタートから25周年という節目でのライヴ開催、アメリカでTV放送された模様がブートレグで映像化され続けてきました。映像途中にはCandice Bergen, Robert Deniro, En Vogue, Whoopi Goldberg, Dustin Hoffman などのコメントなども挟み、正に豪華!

1. Chain of Fools (with Elton John, Smokey Robinson, Rod Stewart)
3人の豪華コーラスを元に、アレサが登場し、楽しいポップに仕上げてます。貫禄も流石だけど、今回は企画上どうしたってアレサを立てるという感じ、女性がここまで男性を抑えてフィーチャーされるのも驚きの時代だったかも


2. Border Song (with Elton John)
1970年エルトン自身の発表曲ながら、アレサも同年にシングルリリース(後にYoung, Gifted, and Black 収録)、もしやアレサのことだからThe Beatles "Let It Be" 同様 に先に提供してもらっていながらも、しびれをきらして本家が歌っちゃったパターンかも。1989年には"Through The Storm" でデュエットも実現してましたが、今回は選曲されず。エルトンのイントロダクションからスタートし、それぞれピアノで歌うという印象的なライヴカヴァー。ちなみに、アレサとエルトンは同じ誕生日3月25日です(5歳差)


3. Coming Out of The Dark (with Gloria Estefan)
ウーピーのインタビューを挟み、グロリアの敬意の示し。2年前のグロリアの大ヒット曲を、アレサが覆う形でデュエット。後半どっちの唄か分からない程に、グロリアはつられ、アレサはシャウト連呼


4. This Old Heart of Mine (with Rod Stewart)
出だしのロッドのアレサへの敬意は、編集され後のベスト盤Greatest Hits 1980-1994 での"(You Make Me Feel Like) A Natural Woman" 冒頭にくっつけられてます。The Four Tops カヴァー、ブルーアイドソウルとソウルの女王の楽し気な息もピッタリの迫力の名演、共にシャウトも楽しむ、パワー勝負


このタイミングで、前年にカヴァーで大ヒットさせたEn Vogue "Something He Can Feel" のアカペラカヴァーを収録、インタールード的な繋ぎ

5. Just To See Her (with Smokey Robinson)
スモーキーとはSoul Train ”Ohh Baby Baby" などでデュエットなどもしてましたが、ここではスモーキー自身のん曲をデュエット、ドレスからの衣装替えで揺らめく素敵な共演


ビデオ上、アレサの1992年リリース4CD Queen of Soul のCMが入ったり、アレサびいき

6. Since You've Been Gone (with Bonnie Raitt)
冒頭のボニーの敬意も、4曲目同様 ロッドのコメントに肉付けして編集され後にCD化。ボニーはギターと共にクールに


7. (You Make Me Feel Like) A Natural Woman (with Gloria Estefan, Bonnie Raitt)
ベスト盤(VHS盤も)、コンピレーションなどにも、カッコ閉じる部分を変えたタイトルでリリースされた"You Make Me Feel (Like A Natural Woman)" ニューヴァージョン。アレサの高揚はやはり、演じ共に2者を圧倒。でも、それも含め女王の健在ぶりが凄いなぁと


8. People Get Ready (with Rod Stewart)
再びロッドと、引き続きソウル選曲としてThe Impressions カヴァー、アレサ自身も1968年Lady Soul にて取り上げてました。メロウながら、やはり迫力の相性を実感
9. Honey
ベスト盤リリースを控え、新曲を披露。デュエット企画とは外れますが、アレサを立てるためのシーンでしょうか、かなりのハスキー具合が、オリジナル音源とは異様に違う


10. Spirit In The Dark (with Elton John, All Stars)
エルトンとのWピアノ披露にて再度、ピアノ弾きながらもアレサのパワーアップは凄いなぁと、後半のテンポアップではオールスター登場し、相当な歌謡ショーのようにライヴは終了。最後アレサはピアノを離れ、相当な鼓舞


10曲・40分程。盤によっては"I Never Loved A Man (The Way I Love You)" "Think" も収録されてると思います。自分はブートCDも入手していて、そっちには収録されてました。一方"Honey" は未収録だったり。さて、特に感じたのが、この1993年くらいまでが声がハスキーというか、ドスが残ってます。実際、1994年以降はドスがだんだん減って、体調やタバコ禁煙の影響か細くなっていくんですよね。なので、相当に熟してハスキーな声が聴ける貴重な時期だと思います。