71UbXG16C9L__SL1500_2012年2月、ホイットニー・ヒューストンが逝去され、同年に追悼のベストがリリースされ、その2年後にClive Davis 自身が「ホイットニーはライヴ!」と銘打った過去の数々のパフォーマンスから厳選してCD、DVD等でリリースされた企画盤、R&B1位・POP19位を記録。逝去された2年9ヶ月後、未だR&B1位を制覇という偉業、さすがです。純粋な通しのライヴとは異なり、ライヴテイクを通して1983年から2009年までのヒストリーを時系列に振り返る内容。アマゾンアンリミテッドで聴けるようになってましたので、取り上げさせていただきました。

1. Home (The Merv Griffin Show, 1983)
スタジオではなく、ほんと普通に家とかで録音した状態なんだろうなぁ、でもデビュー前の初々しくも備わる実力は素晴らしく
2. You Give Good Love (The Tonight Show Starring Johnny Carson, 1985)
アルバムにあったような淑やかな感じではなく、素でソウルを継承し、放つ一発一発に力があるなぁと感心


3. How Will I Know (The Brit Awards, 1987)
余裕の歌いっぷり、アドリブも自由自在、音は古くもライヴだと映えるなぁと。特に高音のサラリと流す感じは脂乗りまくりで驚異
4. One Moment In Time (The 31st Annual Grammy Awards, 1989)
グラミー賞のライヴコンピが何枚か出てるんで、そこにも収録されてた名演、ソウルオリンピックのコンピCDにも収録されヒットした曲、定番のバラードの流れへの歌い上げは天下一品


5. Greatest Love Of All (That's What Friends Are For: Arista Records 15th Anniversary Concert, 1990)
堂々たるライヴ、熱心に歌を紡ぐ。彼女の真摯な姿勢、歌が毎度躍動して素晴らしくなる、単なる上手いシンガーじゃなく、心が伴ってるんだよね、言霊のように
6. I Wanna Dance With Somebody (That's What Friends Are For: Arista Records 15th Anniversary Concert, 1990)
アリスタ25周年ライヴでも歌ってたけど、15周年ってのも合ったんだね。ポップだけど、ライヴでは激しさや攻撃性も帯びる、ソウルが出ちゃう感じだね
7. The Star-Spangled Banner (Super Bowl XXV, 1991)
これもお馴染み、スーパーボウルの名パフォーマンスの始まりは彼女だったんじゃないかな。国家を歌って、それが当時POP20位のヒットを記録。歌は万全だけど、事前録音ヴァージョンって噂も根強いですね。2001年、同時多発テロを受けて強いアメリカへの堅持、再リリースされR&B30位・POP6位まで再ヒットした伝説ならではの現象、ホイットニーだったからこその記録


8. All The Man That I Need (Welcome Home Heroes, 1991)
ここから3曲はウェルカム・ヒーローズからの歌唱、当時のワールドツアーからDVDとしてもリリースされた内容。とにかくシリアスに切なく、中低域もずっしり歌い、彼女の懐の大きさみたいなのを感じる壮大なバラード
9. I'm Your Baby Tonight (Welcome Home Heroes, 1991)
ライヴだから結構体力もいるんだなぁというのも伝わる中でも高音なんかは、健在で、圧もたっぷり
10. A Song For You (Welcome Home Heroes, 1991)
元ネタはAndy Williams だけど、Donny Hathaway あたりが有名かな。6分に亘る彼女の解釈に唸らされるカヴァー。観客の興奮も伝わるし、強弱やアドリブの遅早の展開も流石
11. Medley: I Loves You, Porgy / And I Am Telling You I'm Not Going / I Have Nothing (The 21st Annual American Music Awards, 1994)
アメリカンミュージックアワーズで、Nina Simone, Jennifer Holliday、そして自身の大ヒット映画・OSTからの3rdシングルを繋げた豪快なメドレー。個人的には、やはり中間のドリームガールズ曲のカヴァーの迫真さに脱帽です、こんなに歌をモノにしちゃうとは・・・


12. I'm Every Woman (The Concert For A New South Africa, 1994)
ボディーガードからの2ndシングル、出だしのバラード調、そしてディスコ調への変化、彼女の引き出しを新たに感じさせてくれて、ライヴマテリアルとしても抜群に盛り上がり
13. I Will Always Love You (The Concert For A New South Africa, 1994)
遂に、彼女の大ヒット。でかい会場で、音無くも、曲、そして彼女の歌声の存在感は素晴らしい。もう当時無敵な状態だったわけだし、ラストの張り裂ける部分も不安なし
14. My Love Is Your Love (Late Show With David Letterman, 1998)
ここからペースは落ちるけど、前曲から4年後、確かに当時の彼女をうまく活かす曲だったなぁと、でも愕然と声も落ちていった時期だったから、残る時期の曲はクライヴの選曲少なすぎだし
15. I Believe In You And Me (The 16th Annual World Music Awards, 2004)
リリース当時のではなく、前曲から6年後、少し復活した感はあったけど、もう辛そう。でもファンの温かい迎えが愛しい。明らかに20世紀のホイットニーとは違う点多く、高域は叫んじゃってるけど、2000年代では鳥肌パフォーマンスだったなぁと
16. I Didn't Know My Own Strength (The Oprah Winfrey Show, 2009)
ラストは、オプラショーに出た際、曲調もバラードで高域を抑えているけど、当時の彼女の復活を願うような曲、サビも自身だけではなくサポート必要だけど、この時の復活から地道にカムバックを願いたかった・・・


CDは16曲・80分弱。DVDは、(なぜか)"My Love Is Your Love (PV), 更に"When You Believe (with Mariah Carey) (The 71st Annual Academy Awards, 1999)" も収録。魅力は80-90年代は仕方なし、でもクライヴがこうやってヒストリーライヴ作を創ったことに、ホイットニーへの愛が十分すぎるくらいに伝わり泣けてくる。BGMよりも、彼女の軌跡を振り返るべく集大成。

LIVE: HER GREATEST
WHITNEY HOUSTON
ARIST
2014-11-07





ホイットニー・ヒューストン・ライヴ
ホイットニー・ヒューストン
SMJ
2014-11-19