51NBdMlxQ3L2015年11月10日、急逝されたアラン・トゥーサン。個人的には、その3日前に開催されたライヴではお元気だったのに、WOWOWで放送された模様を見て、ほんと愕然としてました。その翌年、遺作としてリリースされたのが本作、アメリカン・チューンズ。1973年Paul SImon の歌から取られたとか。創作意欲もまだまだ合ったし、何より幅広いジャンル、そして幅広い層に対して訴求した素晴らしいミュージシャンでした。

1. Delores' Boyfriend
しっぽり奏でる豊かな音色。ピアノソロにて、可愛らしくも、色々な場面が見えてくる華麗さ
2. Viper's Drag
キュートに急ぎ気味なテンポに、彼なりのメッセージもあるんだろうな、テンポも変わったり、表現が深いような
3. Confessin' (That I Love You)
小編成にて、ゆったり、心地よい空間。愛や恋よりも、なんか憩いの時間というか、気持ちよく時間を堪能できるヒトトキ


4. Mardi Gras In New Orleans
ニューオーリンズの健やかな空気感、奥底の痒さも表現している感覚もあるかな。だんだんと世界観がモノクロに
5. Lotus Blossom
花というよりも温度感というか、じーっと構えて聴くクラシックのように、浸透してくるエッセンスを浴びながら、どこか無にもなれるようで、じんわり
6. Waltz For Debby
ワルツでちょっと小休止、楽しげに音を再来、上質に流れ来るエッセンスが気持ちを高揚
7. Big Chief
小刻みなテクニック、辛辣な演奏のようにも感じつつも、ほのかにフンワリしてて、強弱にて素晴らしく程よい収まりの良い曲に


8. Rocks In My Bed
Duke Ellington カヴァー、元はElla Fitzgeraldも歌った曲をRhiannon Giddens なるヴォーカリストを招き、どっしりしつつ、1940年代とかの匂いも詰め込んで、現代の洗練さも交えて、歌がようやく出てきて飽和感相当打破
9. Danza, Op. 33
よくわからないけど、ピアノの奏でとしては美しくて、正統派にコンクールな感じ。アランとこういう地道なチューンも好きなんだなぁと
10. Hey Little Girl
可愛らしさ、朴訥さ、淡く、そして清らかに鍵盤を叩いていく。だいぶシンプルな物語という感じなオーソドックス
11. Rosetta
古き良きというか、古びたジャズクラブとかで演奏してるシーンなんかが似合うかな。周りのサポートも、最小限にて、ピアノの輝きが鮮やかに
12. Come Sunday
またもヴォーカル再来も、同じだろうか?ドスがなく、精錬と歌い上げる女性歌手によるジャズという感じでムーディに
13. Southern Nights
まるで高級中華で、優雅に飲み食いという印象です、勝手ながら。オリエンタルも、結構ワールドワイドな感触かな、高級扇子持って宴
14. American Tune
ラストはタイトル曲にて、ヴォーカルはアラン?歌あるうち、唯一の男性ヴォーカルにて、なんか切なさたっぷりのスロウバラード。UK、それもカントリーみたいな感触だなぁ

14曲・・51分、国内盤は"Her Mind Is Gone" "Moon River" の2曲を追加し、59分。今までに知ってるアランとは異なる、あくまでもコンセプト作として制作されていた作品と認識。流れとしても秀逸で難解、でも彼のエネルギーが全面に出て、力よりは才能で押し上げる感じで素晴らしいと思いました。だいぶ陳腐なレビューになっちゃったけど、聴くシチュエーションなんかにもよって、聴く側の充実はだいぶ映えそうだなぁとも思いました。

<過去レビュ>
2009年 The Bright Mississippi

AMERICAN TUNES
ALLEN TOUSSAINT
NONES
2016-06-10

アメリカン・チューンズ -ファイナル・レコーディング <SHM-CD>
アラン・トゥーサン
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-08-03