R-1286349-1342558659-6158_jpeg1976年Bullet にてデビュー作を、その2年後には1983年まで在籍しヒットを連発することになるCapitol より、本作は同年2作目、計3作目。前作よりも好調に、初のPOP40入りとなるPOP35位、更には初R&B10入りをR&B3位という輝かしい記録にて!本作、実に40年も前の作品になるんですね。2in1 なんかではCD化されてたこともありますが、今はではAmazon Unlimited なんかでも聴けるようになり、拝聴。ARPシンセでPatrice Rushen がミュージシャンとして参加している作品!更には今年10月、Jam & Lewis と久々のタッグを組んだ新作を引っ提げ来日公演も決定。だいぶ騒がしくなってくる中、自分もデボラ・コックスをゲストに招いた来日公演が凄く楽しかったのを思い出します!

1. Crosswinds
2ndシングル、R&B28位を記録。タイトル曲、時代はディスコ全盛だったけど80年代を待つように、クロスオーヴァー的にアダコンな雰囲気もムンムン。ソウルの美しさも持ってるし、ジェントルに流れていくような展開が素晴らしく。ヴォーカルの完成度もなかなか


2. I'm So Into You
1stシングル、R&B2位・POP109位を記録。R&Bでは当時最高記録、美しく広がるシンセ、ストリングスのように、ゆったり奏でる落ち着いたトラックに、伸びやかなヴォーカルは燦然に広がる。間も持たせつつ、とにかく広域の安定感・凄みは卒なく素敵


3. Smile
ディスコも果敢に、ただサウンドが結構明るみに、彼のヴォーカルがかき乱されそう。でも食らいつくピーボ、周りと一体に楽しそうだから無問題かな
4. She's a Woman
3rdシングル、R&B44位を記録。しっぽり聴かせる哀愁感、まだ当時彼は27歳とかだったわけで、ほんとジェントルに愛に溢れた伝道師という感触で歌い上げていく、粒まで的確に丁寧


5. Point of View
B面、ちょいスペクタルに、シリアスに、即興風というか、非常に難しい階層を歩む感じで聴き入っちゃうな。なんか独自に開拓しちゃう歌謡アダコンソウル
6. Spread Your Wings
とにかく仕込まれた喉は、ずば抜けた領域。どこまでも羽を広げて行ってしまいそう、心地よい開き具合、もう搖れて揺られてどこまでも
7. Don't Touch Me
スロウでも、ヴォーカルの威力はとどまらず、更に威力は発揮。シンプルだと、より伸びやかに彼の魅力は極限の世界へ
8. Love is Watching You
コーラスと共に、地を這うように作られる、結構肝がしっかりしたタイプ。個人的には遅咲きLuther Vandross よりも先に成功して前を進んだ感じくらいに、バックミュージシャンやコーラスに引けを取らないリズム、持って行き方ナイス

8曲・42分、とにかく彼のヴォーカルが凄い。相当術が備わってるし、ミュージシャンの凄そうだし、更にはそれを纏めるプロデュースワークも凄い。彼のヴォーカルが活きるポイントがわかってるからなのか、新しい世界観にぐいぐい引っ張られる。最高クラスの20代ヴォーカル、歌が美味いだけじゃなく抑揚含め、強弱やら、そのバランス感、曲が映えることが見事!

<過去レビュー>
1979年 We're The Best of Friends with Natalie Cole
1983年 Born To Love with Roberta Flack
1984年 Straight From The Heart
1985年 Take No Prisoners
1989年 All My Love
1991年 Can You Stop The Rain
2012年 Live at Blue Note Tokyo with Deborah Cox

Reaching for the Sky/Crosswinds
Peabo Bryson
Soulmusic.Com
2011-03-22

Crosswinds
Capitol Catalog
2011-08-30