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2018年 R.I.P Aretha Franklin 1942-2018アレサの危篤が報じられ1週間、そして亡くなって4日が経って、今なお喪失感が深くて、アレサの音楽に今までと異なる気分で聴く毎日。これまで絶大なる数のレビューをしてきたわけだけど、アレサの取りあげてなかったネタってのは、まだまだあるわけで、供養というか、まだまだ彼女を愛し続ける自分としては、彼女の作品を様々な角度から捉えていきたいと思っています。

今回取り上げるのは、最新のビルビードチャートでもTOP10入りが期待できるかもしれないベストアルバム(数日で10万超ユニット売り上げたとか?)。彼女が初めてアルバムでチャートインしたのは1962年、そしてTOP10ヒットとなったのは1967年アトランティック移籍直後、今なおアルバムで1位になったことが無いのですが、今後はRay Charles のように故人を偲び制覇する可能性あり。また、最後のチャートヒットは2014年カヴァーアルバムで13位ですが、最後のTOP10ヒットは意外にも1972年Amazing Grace の7位(Wミリオン売上)が最後なんです。実に46年振りのTOP10ヒットの期待が上がっています。

個人的にはあまりベストはレビューしない方だったのですが、こちらはアレサのファンとしての距離をグンと縮める作品でした。ラジオっ子だったのでもしかしたら中学の時とか既にラジオでアレサの音源なんかは耳に入ってたかもしれないけど、正式に入手したのは、今でも覚えてる地元のツタヤ、輸入盤で確か1000円くらい、I Never Loved A Man (The Way I Love You) でした。それまでソウルというと、籠もって聞こえるような音にどうも慣れなかったのですが、1曲目からガツンとしたインパクト。その後もどの曲も凄いパンチで、無論”Respect" のパンチはやばかった。ボーナス収録のステレオ音源3曲もやばく鮮明に刻まれて、その後です。「そういえば、この間中古レコード屋で見かけてた、このアレサ・フランクリンの2枚組ベストあったなぁ。やばい、今すぐ買いに行かなくちゃヤバイ。」そう思って、当時高2の自分は自転車飛ばして中古で捕獲、あったーーーっていう喜び、確か当時にして1500円。今思うと輸入盤ってのが惜しいけど、個人的にはこの全盛期大ボリュームがドカンと聴ける喜びが大きかったです。30 Greatest Hits 正にアレサの全盛期となる1967〜1973年の中で誕生したヒット曲の数々が時系列で。当時シングルリリースのみだった作品も含み、1985年アレサがアリスタに移籍して再ブレイクでチャートヒットを連発している時期の過去の再評価作品集という扱いだったんでしょうか。ジャケは1977年頃、穏やかに美しい。

※先に、下記はまだ恒例のArticles 記事として纏められてなかったまでに
Articles 2008-2017 (total 202 review) *Aretha Franklin 75th Birthday!

1998年Here We Go Again (Remixes)
2003年 The Only Thing Missin' (Remixes)
2017年 Divas Live 2001 Aretha Franklin & Others ※入手前
2017年 Divas Live 2001 Aretha Franklin & Others
2017年 A Brand New Me: Aretha Franklin With The Royal Philharmonic Orchestra
2017年 Respect (7") Aretha Franklin With The Royal Philharmonic Orchestra

Disc.1
1. I Never Loved A Man (The Way I Love You) 2:44
アルバムタイトル曲でもあるアトランティック移籍初アルバムタイトル曲が、移籍初シングルでもあります。ここでドカンとブレイク、R&B1位(7週)・POP9位の大ヒット。Ronnie Shannon 作、それはそれは物凄い展開を見せる曲、ソウル。ローリングストーン誌が選ぶ500 Greatest Songs of All Time 、189位にも選ばれた曲

2. Respect 2:27
このアルバムからは実に5曲収録、そして2ndシングルはR&B1位(8週)・POP1位(2週)の大ヒットを記録!Otis Redding カヴァー、正にアレサにオーティスは曲を奪われて、そして正にアレサの歌に生まれ変わったハイパーソウル。ローリングストーン誌が選ぶ500 Greatest Songs of All Time 、5位にも選ばれた曲

3. Do Right Woman, Do Right Man 3:17
初シングルのB面ながらR&B37位を記録、当時にしては異例なんでしょう。Dan Penn 作、未だ人気の高い染みる曲。ローリングストーン誌が選ぶ500 Greatest Songs of All Time 、467位にも選ばれた曲

4. Dr Feelgood 3:21
"Respect" B面、これも人気の高い曲。決してチャートインはしなかったけど、アルバムが爆売れだったわけで、このブルージーなソウルは最高に南部!


5. Save Me 2:19
彼女の艷やかなヴォーカル、ファンキーなサウンド、勇ましい!Aretha Franklin, Carolyn Franklin, King Curtis 作という豪華さ
6. Baby I Love You 2:39
移籍同年2作目より、唯一のシングルはR&B1位(2週)・POP4位を記録。ゆったりしたポップソウル、凄い堂々たる感じ

7. (You Make Me Feel Like) A Natural Woman 2:43
翌年1968年リリースLady Soul からは4曲収録。先行シングル、実はR&B2位・POP8位止まり。でも本当名曲になりました。Carole King, Gerry Goffin

8. Chain Of Fools 2:47
R&B1位(4週)・POP2位(2週)を記録。 Don Covay 作。ローリングストーン誌が選ぶ500 Greatest Songs of All Time 、249位にも選ばれた曲

9. Since You've Been Gone 2:25
R&B1位(3週)・POP5位を記録。アレサと当時の夫Teddy White 共作、ハイパーな疾走感とパワーがたまらない
10. Ain't No Way 4:12
前曲のB面ながらR&B9位・POP16位の大ヒット、妹Carolyn Franklin 作、ほんとカヴァーする人も多いし有名に素敵なバラード。Cissy Houston のコーラスも素晴らしく
11. Think 2:18
4th Aretha Now からは3曲収録。R&B1位(3週)・POP7位を記録。アレサと当時の夫Teddy White 共作、とにかく当時への怒りが詰まってる。今ではブルースブラザーズでのリメイクヴァージョンが有名だけど当時の混沌とした凄みもやはり最高

12. I Say A Little Prayer 3:33
凄い愛されているカヴァー、同年Dionne Warwick が歌ってヒット。それを自分の曲のように歌い上げる名演。次曲のB面で、A面と同じくらいにヒットR&B3位・POP10位を記録

13. The House That Jack Built 2:21
メインはこっちだったんだけど、A面でR&B2位(2週)・POP6位を記録。シングルオンリーで隠れた名曲扱い
14. See Saw 2:43
この辺りからはあんまTVにも出ないことも多く、R&B9位・POP14位止まり
15. The Weight 2:58
5thからは未収録で、次いで6th This Girl's in Love with You からは4曲収録。R&B3位・POP19位を記録。
16. Share Your Love With Me 3:20
R&B1位(5週)・POP13位を記録。グラミーも獲得した曲だけど、今となればあんま隠れてしまっている曲に感じる
17. Eleanor Rigby 2:33
言わずもがなThe Beatles カヴァー、R&B5位・POP17位を記録。どうなったら、こうなるのってくらいぶち壊したファンキーナンバー

Disc.2
1. Call Me 3:54
R&B1位(2週)・POP13位を記録。美しいバラード、アレサ自作。敢えてディスク2がこの曲から始まるのも好きだったなぁ

2. Spirit In The Dark 4:03
アレサ自作、R&B3位・POP23位を記録。ゴスペル色強め、かなりヒットとは無縁の深さ

3. Don't Play That Song 2:59
Ahmet Ertegun, Betty Nelson 作・Ben E. King カヴァー、R&B1位(2週)・POP11位を記録。同じくゴスペル色強めで、オリジナルと異なる感触素晴らしく

4. You're All I Need To Get By 3:36
ここからの3曲はアルバム未収録シングルオンリー。Nicholas Ashford, Valerie Simpson 作・Marvin Gaye, Tammi Terrell カヴァー、R&B3位・POP19位を記録。
5. Bridge Over Troubled Water 5:31
Simon & Garfunkel がアレサに送ったという名曲、R&B1位(2週)・POP5位を記録。よくも彼ら、グラミーでアレサに歌わせちゃったよね、これ、色々歴史上事件。フルヴァージョンで収録

6. Spanish Harlem 3:30
またもJerry Leiber, Phil Spector 作でBen E. King カヴァー。ウキウキする仕上がり
7. Rock Steady 3:14
ファンキーで大人気、アレサの自作、しかしR&B2位止まり(2週)・POP9位を記録。これは永遠のクラシックス

8. Oh Me Oh My (I'm A Fool For You) 3:42
前曲B面でR&B9位・POP73位を記録、Luluカヴァー、壮大なバラードしてこれも人気!

9. Day Dreaming 3:59
R&B1位(2週)・POP5位、Donny Hathaway ピアノ参加、アレサ自作、メロウなニューソウルも彼女の時代

10. Wholly Holy 5:34
ゴスペル作として最大のヒットとなったAmazing Grace よりリカット、Marvin Gaye カヴァーでR&B49位・POP72位を記録
11. Angel 4:29
Carolyn Franklin 作、美しいバラード、R&B1位(2週)・POP20位を記録。最近リリースのオーケストラアルバムでも再発見だったけど、染みます
12. Until You Come Back To Me 3:27
Stevie Wonder 1969年録音だったけど、リリースはアレサが先でR&B1位(1週)・POP3位の大ヒット。ポップソウルゆったり
13. I'm In Love 2:49
ラストはBobby Womack カヴァー、R&B1位(2週)・POP19位を記録。ゆったりバラードで昇天するような高域まで凄み

30曲・およそ100分。約6年、R&B1位を15曲(計48週)。それ以外にも1位になってなくても人気の曲が多すぎる。やっぱ彼女は女性R&Bとして、相当なインパクトを残したことが分かるなぁと。改めてチャート関係ない曲なんかも入って、グレイテスト・ヒッツ!彼女の功績をたどるとやっぱ嬉しくなっちゃうなぁ。また今後も隙見て色々取りあげていきます!!

30グレイテスト・ヒッツ
アレサ・フランクリン
イーストウエスト・ジャパン
1997-02-25

30グレイテスト・ヒッツ <2CDベスト 1800>
アレサ・フランクリン
ワーナーミュージック・ジャパン
2014-09-24