61fO1LsnYGL__SS500カートムに移籍した前作The Young Mods' Forgotten Story から約1年振り・通算12作目は、Curtis Mayfield が最後に在籍したアルバムでR&B22位止まり。でもジャケで笑顔の3人が微笑ましく。個人的には、2週間前のインプレッションズの唯一の来日公演がとにかく嬉しく楽しく、アレサ逝去後の癒やしになってたりします。やっぱりカーティス居ると安定感なんだけど、そうでなくても、最高なグルーヴ、流石カートム品質だったりしますが、2014年には国内でもCD化されたりと再評価。

1. Check Out Your Mind
2ndシングル、R&B3位・POP28位を記録。カーティスの声を被うようなコーラス、旋律は並列、音はスリリングに向かって70年代の幕開け。カーティスの歌唱も変化、ホーン多様で重厚感がクール


2. Can't You See
2ndシングルB面。甘いゆったりした空気感に、どこか懐かしい感じのストリングスがメロウに。でも、吹き抜けるホーンも新しく、時代が行き交うような癒やし
3. You're Really Something Sadie
ミディアムの中で、かなりカーティスのソロ作にも近いような呟き歌唱。コーラスが入って、甘み・旨味がにじみ出る感じかな。サビのちょっとの音階のズレみたいなのが余計にそそったり
4. Do You Wanna Win
ホーンうねうね、ドラムも結構ハイパーに、更にはギターの波打つ感じは最高。ソロでフレッド挟んだり、グルーヴが鼓動しまくってる全体演奏
5. You'll Be Always Mine
1stシングルB面。ブルブル震え立つようなストリングスに、安定的なカーティス、たまに出るピアノが良い味。一貫した泥臭さと煌めきの織りなし
6. Only You
良きアメリカを表したような平和さ、キュンキュンさも出過ぎてて、しっぽりしている印象も
7. (Baby) Turn On To Me
3rdシングル、R&B6位・POP56位を記録。似た感じは続くけど、ホーンとプラスαで飾るグルーヴ、出だしから声の揺れみたいなのは惹き


8. Madam Mary
出だしの不協和音みたいな感じから、ちょっと入り組んだメッセージ性の高いものに移り変わって戦略的。混沌としつつも攻め
9. We Must Be In Love
なんか、青春まっしぐらな恋愛ドラマを慎ましやかに示したような。カーティスにフィットしつつ、コーラスもどんどんカーティスに乗り移るようで、正にインプレッションズとしては過渡期
10. Say You Love Me
1stシングル、R&B10位・POP58位を記録。ラストは、どこか終着のように、しみじみと歌われるようで、音も柔和に細やかに


10曲・33分、一環としたまとまりのアルバム。その中でも、カートムに移ったことで、だいぶ音の感触はグループの中でも実験的。ソロ作とは異なりはするけど、インプレッションズとの昇華が楽しめる作品かなぁと。ただ、パンチは薄め、クロスオーヴァーヒットとはならず、良くも悪くも、時代を置いたままにインプレッションズの脱皮という程でもなく。

チェック・アウト・ユア・マインド!
ジ・インプレッションズ
ワーナーミュージック・ジャパン
2014-07-09

Check Out Your Mind!/Times Hav
Impressions
Imports
2018-01-19