71BwIVv1IqL._AC_SL1214_61+Dyt4WZNL._AC_SL1200_本日、アレサ・フランクリンが亡くなって3年となります。合掌。

―アレサ・フランクリンの伝記映画、いよいよ2021年8月13日全米にて公開。当初 Roots なる1999年ので伝記をもとに制作が構想が出てきて、2000年代から常に話題になっていたのですが、最も可能性のあったハル・ベリーには断られ(リップシンクでもいいとアレサに言われたけど、無理と)、最終的にジェニファー・ハドソンにて合意。2010年代からもアレサ自身も関与してきましたが体調不良なども重なり、実際の製作はアレサ逝去後に本格始動となりました。本来2020年公開予定で進められてましたが、アレサのオールタイムベスト同様 コロナで延期。今回満を持しての公開、そしてサントラもリリースとなりました。映画は秋に見れることを期待しつつ、オールタイムベストともジーニアスアレサとも異なる選曲があったり興味深いところです。

1. There Is A Fountain Filled With Blood
若いころのアレサ役の子が歌うゴスペル歌唱、この曲もアレサの処女録音に入ってた曲ですが、オールタイムベストには未収録。印象深いのが後半からジェニファーの歌唱に切り替わります、いやー迫力と構成が素晴らしい


2. Ac-cent-tchu-ate The Positive
これもオールタイムベスト未収録、コロンビア期音源から。ポップとしてはヒットしたし、R&B要素感じないワクワク、うきうき感
3. Nature Boy
これはオリジナルっぽいですね、アレサが歌ってなかった音源だから書き下ろしかな。でもジェニファーが歌ってるっぽい、妖艶に敢えて歌唱を変えているあたり苦悩や葛藤を表している時期なのかな
4. I Never Loved A Man (The Way I Love You)
出だしは長めに、バンドと音を合わせて創作されていく様子から。
5. Do Right Woman, Do Right Man
ジェニファーは低音が綺麗だなぁと、コーラスも今ならではの録音で上質に。曲構成の良さも凄い個人的に好きだなぁ
6. Dr. Feelgood
この曲、オールタイムベストから見送られたんですよね、でもやっぱりアレサには重要な曲。ここは案外粛々と
7. Respect
主題歌、出だしは姉妹コーラスをアカペラにてスタート。パンチよりも、ゴージャスだったり曲の繊細な部分も出したり、ライヴオーディエンスとの掛け合いが分かる臨場感が素敵


8. Sweet Sweet Baby (Since You've Been Gone)
出だしこそ若干しっとり来るかなぁと思ったら後半のパンチ、ジェニファーの凄みが本領発揮されてる
9. Ain't No Way
この壮絶・壮大なバラードも、ジェニファーの魂が素晴らしく。とにかくラストのサビに駆け上がるところまでの高域に圧巻
10. (You Make Me Feel Like A) Natural Woman
アレサの2015年末の歌唱が印象的はあるけど、当時この曲を至極堂々と歌われていたシーン、ジェニファーがこの曲に掛ける思いも相当伝わります、鳥肌!14年前にも歌ってたんでですね、感動


11. Chain Of Fools
ヒット曲オンパレード、どこまでもシレっと歌いこなしている感が勇ましく
12. Think
これまた軽快に2分弱、当時のアレサ27歳くらい、今ジェニファー39歳なので、この歌い上げはもう感動しかない。合間はアレンジでヴォーカルパート少なかったり、これはシーンなのかジェニファー配慮なのか?!


13. Take My Hand, Precious Lord
オールタイムベスト未収録、Amazing Grace より、オルガンの音が改めてこの映画ヴァージョンだなぁと思うきらめき、ジェニファーの獅子っぷりも強弱染みる
14. Spanish Harlem
連続でゴスペルではなく、1970年代のアレサ、結構曲に忠実ながら曲の重ね方がやはり当時とは異なるなぁと、似てても今は真似しがたいものもあるんだろうなぁ
15. I Say A Little Prayer
オリジナルと異なるお洒落な感じで、聴きやすく、そして進化しててこれはこれであり。個人的にはアレサの最後のオフィシャルのライヴと言われる2017年11月の音源に敢えて寄せているような印象を受けました


16. Precious Memories
2曲空けて再度ゴスペル、これもオールタイムベスト未収録だけど、クワイアとの掛け合い・緊迫感が本当素敵なんだけど、でも意外なところで終わる。。。
17. Amazing Grace
と思ったら、この曲にバトンタッチ、まさにハイライト5分に亘り、会場の熱と鎮まりも
18. Here I Am (Singing My Way Home)
新曲。なんとCarole King とジェニファーの共作、いろいろな意味で感動します。前半はゴスペル的であり、そして中盤からはミディアムスローのバラードとして昇華。言うならば"Someday We'll All Be Free" 現代版のような 、アレサに捧げる曲のよう


18曲・58分ほど、ジェニファーのアルバムになっているなぁと、また愛情もバシバシ感じる。その一方で本当にアレサというシンガーは唯一無二だったんだなぁと、ジェニファーが張り合っても分かるのが印象的でした。アレサの生身で天性で、粗削り―そんなのを感じつつ、アレサは今後も時代を超えて語り継がれるべくシンガーだなぁと痛感できるサントラでした。サブスクからなので申し訳ありませんが、映画公開日についてや、国内盤CDなんかにも期待してます。