
黒人問題の最中、アレサ作のブギーな曲は世界を明るくした!!
今回取り上げるのは、アルバムではなく、トラックで「Rock Steady」。アルバム『Young, Gifted and Black(邦題、黒人讃歌)』からの先行シングルとしてカットされ、アレサの自作曲で、1971年の秋から冬にかけて大ヒット(R&B2位、全米9位を記録)。マイアミのクリテリア・スタジオで1971年の2月に録音されたこの曲は、バックミュージシャンも多彩な顔ぶれ。オルガンがDonny Hathaway、ギターはCornell Dupree(コーネル・デュプリ)、ベースはChuck Rainey(チャック・レイニー)、ドラムはBurnerd Purdie(バーナード・パーディ)、コーラスにはアレサの姉Erma Franklin(アーマ・フランクリン)、妹のCarolyn Franklin(キャロリン・フランクリン)が参加。ホーン・アレンジは、Tom Dowd(トム・ダウド)が努め、Arif Mardin(アリフ・マーディン) がアレンジを担当、プロデュースはJerry Wexler(ジェリー・ウェクスラー)。ピアノを演奏するのは、アレサ本人。これ以上に無い最強のタッグなのだ。
※ちなみに、このシングルのB面「Oh Me Oh My (I'm Fool For You)」も、R&B9位まで上昇(ちなみに、邦題は「お馬鹿さん」…いつになっても、この邦題には頭がくる)。
これまで、パティ・オースティン、ジェイド、ドーン・ロビンソン(元 アン・ヴォーグ)、ダリル・ホール&ジョン・オーツなど、数々のアーティストによってカヴァーされてきた。さらに、今月オリコン1位に輝いた安室奈美恵のニューシングル『60s70s80s』に収録されている「Rock Steady」では、アレサの曲を大胆にサンプリングしていることでも話題になっている。また、アレサの息子のテディ・リチャーズが“もし、母ちゃんの曲をレコーディングすることがあるなら「Rock Steady」をやってみたいね”と以前、僕に語ってくれた(彼は、“VH1 DIVAS 2001 - Tribute to Aretha Franklin”にギタリストとして出演した際に、「Rock Steady」をアレサ、キッド・ロックと共に熱唱した)。
また、前述のアムロのサンプリングとは若干異なるが、アレサの作品の中でもリミックスとして取り上げられることが多い。例えば、1994年にはSure Is Pure がリミックスを担当し、これがシングル『Rock Steady (Sure Is Pure Remixes)』として公式リリースされた(4枚組ベストアルバム『Queen of Soul』の発売に合わせて発表されたもの)。さらに、1999年にはArif Mardin が再びこの曲を取り上げ、「Rock Steady (Arif's Classic Mix)」としてリミックスされ、『Everybody's Dance』に収録された(1CD、2CD、3CD、さらにはアナログなど、様々な形態でリリースされた)。そして、2006年には『What It Is! Funky Soul & Raregrooves』なるライノハンドメイド4枚組CDの中に収録された、最大のレア曲として「Rock Steady (Alternate Mix)」というリミックスが公開された(この曲は、2007年にリリースされた『Rare & Unreleased Recordings』にも収録された)。Danny Krivit もリミックスした他、フロア使用として今でもしばし取り上げられている。