未発表の新曲2曲を収録したベストアルバム『Ultimate Collection』が2005年に出た2年後、今度は4枚組全56曲収録のアンソロジーが登場。しかし、ルーサーが大好きな人にとってみれば、前述のベストよりも注目すべく未発表曲・未CD化音源が結構収録されているのが味噌。そこで、前述のベストに加え、今回のアンソロジー『Love Luther』の15曲を抜粋してCDに焼いてみたら約75分。ルーサーのオリジナルアルバムをすべて持っている僕としては、このオリジナル編集CDを楽しんでいます。

1.Ready For Love
2.If You Can't Dance
3.Meet Luther Vandross
4.Who’s Gonna Make It Easier For Me (with Delores Hall)
5.There's Only You / The Montstreet Sessions
6.Anyone Who Had A Heart / The Montstreet Sessions
7.So Amazing (Intimate Mix) / The Montstreet Sessions
8.Funky Music (Is A Part of Me) (Single Version)
9.Georgy Porgy (Performed by Charm)
10.Shine
11.Got You Home
12.Hot Butterfly (12" Mix) (Performed by Gregg Diamond Bionic Boogie)
13.Searching (Live at Wembly Arena London)
14.Medley : The Windows of The World / What The World Needs Now (Live at Hemmerstein Ballroom)
15.A House Is Not A Home (Live at Radio City Music Hall / Alternate Mix)

※よって、上記順番で曲を紹介
1曲目・2曲目は、デモ音源。Nat Adderley Jr. のピアノで歌っている若々しいルーサーの声が、なんとも愛らしい。いずれも3分に満たない曲だが、1970年代中期の貴重な音源と思われる。3曲目は、ルーサーがバックミュージシャンとして活躍していた頃の音源やDJのコメントを繋いだ、ルーサーの紹介用音源のようだ。きっと、『Never Too Much』のデビュー前に、作られたものかと思う。4曲目は1973年にRCAより発売されたDelores HallHall-Mark』に収録されていたナンバーで、今回初めてCD化となった。こういった曲がルーサーのベストに入るのは嬉しいし、何より22歳のルーサーの声が初々しすぎるのが特長と言えるだろう。5曲目からの3曲は、本アンソロジーにおいても重要な流れの1つ。“The Montstreet Session”と題され、アルバムに収録されているヴァージョンとは異なっている。5曲目「There's Only You」は本アンソロジーにおける先行シングル・新曲扱いになっているので未発表曲ではあるが、残る2曲はセッション用として別録音されていたスローなナンバー。8曲目は、CD化が熱望されているグループLuther時代の1st アルバム『Luther』に収録されていた、先行シングル。やっとCD化が叶ったと喜びたいが、ここに収録されているのはシングルヴァージョン。アルバムヴァージョンよりも2分ほど短いので残念ではあるものの、ファンクしているルーサーを堪能できるはず。9曲目は、Charm Let In It』に収録されていた定番ディスコミュージック。こちらも、今までルーサー関連のCDには収録されていなかったので、嬉しい1曲。10〜11曲目は、このアンソロジーの2年前に発売されたベストアルバム『The Ultimate Collection』に収録された未発表の新曲…結局、両曲共に本アンソロジーに収録されたので、このベストもアンソロジーも持っている人にとっては、微妙なところかもしれない。12曲目は、1978年にヒットしたGregg Diamond Bionic Boogie Hot Butterfly』からの12“ヴァージョン。短縮ヴァージョンは、ルーサーのシングルに収録されたこともあったが、今回の長尺ヴァージョンはこれまた嬉しい収録となっている。13曲目も初CD化(DVDに収録されたものと同一)。このライヴのいくつかの音源はルーサーのシングルなどに収録されたことはあったが、ライヴならではの演奏など、改めて楽しめるナンバーだ。14曲目は、ルーサーが敬愛するDionne Warwick のヒットメドレー。こちらは、1998年に開催されたBurt Bacharach のトリビュートライヴからの収録。15曲目は、2003年に発売された『Live Radio City Music Hall 2003』に収録されたライヴテイクの異なるヴァージョン(こんなマメマメしい収録になるなら、いつか完全盤とか出してほしいけど…)。

ロングボックスとコンパクトボックスの2種類が発売されていますがCDの内容は同一。一部、ブックレットに違いが出てくるようです。僕はロングボックスを買いましたが、最初は重宝できそうで嬉しかったものの、出し入れが面倒になり、マイコレクションの奥底に眠っています(汗)。ルーサーフリークの僕は、以上15曲に絞って簡単に紹介しましたが、きっとルーサーのアルバムを全部持っていな〜い…なんていう人には、かなり嬉しいボックスセットになると思います。

Love, Luther


Love, Luther