SOUL FOOD, SOUL LIFE

【ほぼ毎日“R&B/SOUL”のCD全曲レビュー】Aretha Franklin の来日祈願と、YO-SUKE の日常備忘録も

●R&B / Hip-Hop

Curtis Mayfield / We Come in Peace with a Message of Love (1985)

510sns21kZLカーティス・メイフィールド、2年振りとなるソロ12作目は、初のチャート圏外。笑顔の彼が眩くも、完全にヒットとは遠ざかる位置にて、話題性も薄くも、彼のこれまでの延長線上に制作されたような作品。ずっと聴き続けてるファンには違和感無いような作品。1990年Take It to the Streets との2in1 でリリース、1970年代後半から恋の歌が多くなり、ここでは特にジャケ含め顕著な仕上りに。

1. We Come In Peace
タイトル曲且つ2ndシングル。8分半の大ボリュームで、大ヒット曲"Move On Up" 引用たっぷり、でも茶目っ気たっぷりのポップファンク風。間奏も多いけど、楽しく平和の演出延々


2. Baby It's You
1stシングル。しっぽり可愛らしいバラード。呟くように、薄めの音の中に声を零すように。なんか切なさ、甘ずっぱさ、恋のおまじないみたいな…キュート


3. Bodyguard
音的にはサイケに尖ってて、70年代前期のソウルなんかも想起するような。ただし、全体ではヴォーカルの旨みが滲み出つつ、スウィートなディスコファンク風
4. Breakin' In The Streets
1st & 2ndシングルB面。粒で歌い紡ぐような、ワウワウな仕上り。抜き足差し足、中間部はトムとジェリーの追いかけっこみたいな瞬間も濃縮したり、ちょっと際立つものがあるなぁと
5. Everybody Needs A Friend
王道バラード、ソウルを引き連れ、しっとり、なんかホッとするようで彼が歌うと悲しさも満面なんだけど。ポツリ、平和な印象あれ、寂しさ溢れ、メッセージ性もじんわり
6. This Love Is True
まんま恋の語りべ、直球にスローバラード。聴いてるこっちが照れちゃうほどに、優しさ120%
7. We Gotta Have Peace
ラストは、音作りに驚きなんだけど、打ち込み。1曲目のアンサーソングのような、ファルセット調で歌い倒し、進化するサウンド(決してダンストラックとかではないけど)、天に平和が舞い踊るような…

7曲・38分、彼はほんと愛と平和に尽くす音楽家だなぁと。昔はもっと、悪困憊の平和主義って感じで勇ましくも、こういう思想が平然と広がって、早10年近く。スタンスは変わらないどころか、まどろみ溢れる懐かしのシンガー状態に。でも、こういった人も少ないからこそ重宝だし、当時よくこんな作品が世に出てたなぁと感心、レアかなぁとも思います。

We Come in Peace, With a M...
Curtis Mayfield
Sequel Records UK
2000-08-15


Joe / Everything (1993)

718vN7Qm21L__SL1064_ジョーの記念すべくデビューアルバム、R&B16位・POP105位を記録。当時にして二十歳、Mercury からの新星としてニュージャックスウィングをベースにした作品。今のジョーとは明らかに異なる作品だし、この後4年リリースブランクを空けることからも、短期的には掴みは持ったものの、勢いと試行錯誤があったデビューという位置づけかな。でも、なかなかの中ヒット連発、結構当時プロモされてた印象です。1,3-10曲目はKeith Miller との共同、2曲目のみJ. Dibbs 共同、10曲目はジョー単独、ラスト11-12曲目は Dave "Jam" Hall 共同にて制作されています。

1. The One For Me
2ndシングル、R&B39位を記録。ご機嫌なグルーヴ、若さかっ飛ばしたジョー、今となればバラードの帝王の印象も、こりゃ甘酸っぱい溌剌さ


2. I'm In Luv
1stシングル、R&B10位・POP64位を記録。ボビ夫を聴いてる錯覚くらい、どこまでも直球。サウンドとジョーのバランスがフィット、低域コーラスもなかなかの旨み


3. All Or Nothing
3rdシングル、R&B33位・POP100位を記録。幾分滑かな進行、ミディアムスローにヴォーカルを抑えめにクールに、ゆったり心地よく


4. It's Alright
スローの中でじっくり味わえつつ、ニュージャックスウィングの渋みが詰まりつつ、ジョーの高域も聴けたり、歌力もなかなか
5. If Loving You Is Wrong
揺らめくバラード、でもアルバムに一貫とした骨子があって、流れに巻かれて、陶酔できるような感触が嬉しく。節々のテクも素敵
6. What's On Your Mind
ミディアムR&B風に、それでも調子はニュージャックスウィング。静と動をうまくローリングする美的センス、メロディラインなんかも当時ならではの流れを感じる
7. Finally Back
アルバム後半、ねっとりしつつ、静を駆け抜けるように、コーラスとリードをコンビネーションにて通過していくような帳感
8. Get A Little Closer
出だしから痺れるようなエロさを感じつつ、さらっと二十歳のジョーは恥ずかしげにクールに交わすようにも感じるし、表現と年齢の間が眩く
9. I Can Do It Right
若干、当時ならではのチャカポコな音も入りキュン。夜の演出というか、敢えての掴みにくい全体に、当時の音楽の秀逸さというか、クリエイティヴを感じたり
10. Everything
タイトル曲、ポップ寄りのバラード。一環とした美しさあれ、スローの中に閉じ込もった感情、丁寧にリリックを刻んで、徐々に全体の大枠が開けてくるようで、独立的な立ち位置に感じる曲
11. Baby Don't Stop
一気にはっちゃけモードの出だし、でも全体ではクールモード継続で、いい感じでテンション保ってるなぁという印象
12. (Joe Thomas) Do Me
ラストは、前曲の印象を出だしから最後まで、うまく程よくはっちゃっけて、ジョーのクールなブランディングに成功しているなぁと

12曲・57分、当時はとにかくニュージャックスウィングごり押しという感じで、2ndからは聴けない、まるで企画盤のようにも感じました。結構秀逸に制作されているので、長年のジョーを知ってても違和感はなく。逆に突出した何かがあるわけではないのですが、安心して聴けるし、当時からヴォーカルの凄みは絶頂でした。

<過去レビュー>
2000年 My Name Is Joe
2001年 My Name Is Joe +
2001年 Coming Back Home (Remixes) BeBe Winans ft. Brian McKnight & Joe
2001年 Better Days
2007年 Ain't Nothin' Like Me
2008年 Joe Thomas, New Man
2009年 Make Sure You're Home For Christmas
2010年 Live From Japan
2011年 The Good The Bad The Sexy
2013年 DoubleBack Evolution Of R&B

Everything
Joe
Fontana Island
1993-08-17

MaryJ. Blige / Strength Of A Woman (2017)

A1v68WsipqL__SL1500_メアリー・J・ブライジ、The London Sessions から2年半振りとなる13作目、R&B2位・POP3位を記録。個人的には前作は企画色が強いと思ってたし、その前はクリスマス作。よって2011年My Life II... The Journey Continues (Act 1) 以来の純粋なオリジナルと受けとってました。前作まではR&B1位2作連続と女王ならではでしたが、POP3位内は2009年Stronger with Each Tear 以来の記録。本作からシングルヒットは無かったものの、アダコンチャートでヒットを維持して、今回の評価に繋がったのかなぁと。偶然なのか、前回の来日時は、本作のプロモーションも兼ねていたような流れだったことを結構直前に知ることに、本作リリースのニュースも結構直前だったし。シングルよりも、タイトル曲に相当惹き込まれ、ようやくアルバム全曲レビューに今ようやく漕ぎ着きました。

1. Love Yourself (ft. Kanye West)
3rdシングル、出だしから、ドキドキするような暗闇からの光を目指すような展開、実に女王。カニエとの共演もバランス良いし。リリックビデオ、かなり観ました。PV用意されたA$AP Rocky とのリミックスヴァージョンも格好良すぎる


2. Thick Of It
1stシングル、R&B47位を記録。US Adult R&B Songs では1位をロングランで、立ち位置に変化?Jazmine Sullivan コーラス参加、確かに、今までの突っ張りよりも、しなやかさ、それでも狂おしいような歌唱が詰ってて、ハマれるミディアムR&B


3. Set Me Free
ゆったりジャズっぽいサウンド、自由自在に繰り広げられる音の中を、凄いメッコリ歌われるような違和感が面白い


4. It's Me
2000年代前半のメアリー曲って感じ、不穏にチャカポコしているサウンドに、真っ直ぐ蓮々と歌われるような
5. Glow Up (ft. Quavo, DJ Khaled & Missy Elliott)
ベテラン勢集って、まるでリアーナ曲を皆で大人風にアレンジしているような、まとわりつくラテン系、でも基軸はラップ、このめっこり元祖系がタマラン
6. U + Me (Love Lesson)
2ndシングル(US Adult R&B Songs では1位)。メアリーにありがちな、後発のシングルって印象。なんか煮え切られないというか、どこか地味なんだけどメアリー品質


7. Indestructible
中盤の落ち着いた展開、音のシッポリさを更にカヴァーするような、スムージーな歌唱。コーラス含め秋めいた涼しさ
8. Thank You
後半、徐々に場を新たに盛りあげていく引き立て役。Raphael Saadiq なんかもサポートし、実に広々とした世界観を演じる、噛みごたえ聴き応え深い
9. Survivor
もう属人的に、静まる音の中で勇ましく突き進む女戦士。雑踏も静寂も彼女がいれば、もう切り込み隊長、どこまでも調子は一緒だけど
10. Find The Love
絶妙なところで盛り上がりを止める、程よく際立たせる。でもサビは結構ポップ、やや"Just Fine" ぽさがあるかな、吹っ切れた感
11. Smile (ft. Prince Charlez)
ピアノ、彼女のスピリチュアル、エモーションが詰まった即興曲という印象。感情のままに、メロディも詞も、そして弦も動くような、もう完全無欠。共演の男性デュエットも、乗り移ったように素晴らしい抑揚、揺れ具合
12. Telling The Truth (ft. Kaytranada)
ちょっぴり変わった響きを追求したような曲、メアリーの聴いたことのないようなヴォーカルの域を2種、サウンドの流れ方も異質
13. Strength Of A Woman
タイトル曲、気合は十分に。前半の助走を経て、クラシカルに音の重厚感。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、トランペット、R&Bには引き合えないような音の渦を惜しみなく、でもメアリーの歌がきちんと主役
14. Hello Father
ラストは緩やかにスウィングタッチ、なんか、こんな感じで案外穏やかに終わるのも意外。でも、らしさが充満してるかな、きちんと覇気を止まず

14曲・57分、フィジカル盤を廃止する恐れも出ているTtarget では"The Naked Truth" "Love in the Middle" をボートラ収録。自分としては2009年作以来の当り!彼女自身は色々試したいんだろうけど、R&B王道を追求してると、やっぱ彼女に箔がつくような。全体を通して、緩急あれ、彼女らしさがとにかく楽しい作品。

<過去レビュー>
1992年 Real Love
1992年 Real Love (Remixes)
1992年 Reminisce
1992年 What's The 411?
1993年 What's The 411 Remix
1994年 My Life
1995年 (You Make Me Feel Like A) Natural Woman
1995年 I'll Be There For You / You're All I Need To Get By with Method Man
1997年 Love Is All We Need (Remixes)
1997年 Seven Days / Round & Round
1997年 Everything (Remixes)
1997年 Missing You (Remixes)
1999年 As with George Michael
1999年 Mary
2000年 Give Me You
2001年 No More Drama
2001年 No More Drama (Remixes)
2002年 No More Drama (Special Tour Edition)
2002年 Dance For Me
2002年 Love & Life
2002年 A 21st Century Artist (3CD)
2005年 My Collection of Love Songs - Live
2005年 The Breakthrough
2006年 Reflections: A Retrospective
2006年 Mary J. Blige & Friends
2007年 Growing Pains
2008年 One And Only Queen
2008年 Soul Is Flower
2009年 Stronger With Each Tear
2010年 Stronger With Each Tear (Int'l ver.)
2011年 Music Saved My Life Tour (@ Tokyo JCB Hall)
2011年 My Life II...the Journey Continues (Act 1)
2012年 ニューオーリンズ4日目 -ESSENCE MUSIC FESTIVAL 2012, 2nd Day-
2013年 A Mary Christmas
2014年 Think Like A Man Too (OST)
2014年 The London Session
※企画物 Streetwize Does Mary J. Blige Streetwize Allstars
2017年 Live at Sinkiba Studio Coast

Strength of a Woman
Mary J Blige
Capitol
2017-04-28

ストレングス・オブ・ア・ウーマン
メアリー・J.ブライジ
ユニバーサル ミュージック
2017-04-28

Strength Of A Woman (+ 2 Bonus Tracks)
Mary J. Blige
Capitol
2017-04-28

Mariah Carey / Music Box (1993)

41HEgnYkJlLピョンチャンオリンピック、TBSのテーマソングがMariah Carey "Hero"、意外な感じと、何度もループしてかかりまくってて、頭の中はヘーロー、ヘーロー。その流れで、まだ取り上げてなかったオリジナルアルバムを。

MTV Unplugged ライヴ作を挟みつつも、前作から2年振り、前作はデビュー作と比べるとちょい落ちた印象はありましたが、本作は彼女の決定盤と位置づけるにふさわしい初のPOP・R&Bチャート制覇。名曲も多く収録され、今やベストなどで聴ける曲なんかも多いのですが、改めてオリジナルの流れでの魅力をプレイバックしたいと思います。実に25年前の名盤!

1. Dreamlover
1stシングル、POP1位(8週)・R&B2位・Dance1位を記録。The Emotions "Blind Alley" サンプリング。今までのシングル等と比べたら、アイドルポップ路線にも感じるんだけど歌の度量はケタ違い。出だしのファルセット、コーラスの圧、彼女の堂々たる歌いっぷり、きれいな音で余裕たっぷり


2. Hero
2ndシングル、POP1位(8週)・R&B5位を記録。クリスマス曲を除けば、世界で愛される彼女史上 最高峰の曲なんじゃないかな。メッセージ性がとにかく素晴らしく、2001年911追悼時にもメドレー新録形式にてシングルカットされたし(音階下げちゃったけど)、2009年バラードコンピBallads には新録ヴァージョンを収録したり。とにかく鼓舞する素晴らしさが詰まってます


3. Anytime You Need A Friend
4thシングル、R&B22位・POP12位・Dance1位を記録。メロディ展開、ヴォーカルの低域〜高域まで見事披露する壮大なバラード。とにかく音域が凄み。シングルでは多数リミックスも制作され、おそらく今回初めてリミックスビデオまで制作され、単に清廉な彼女ではなく、クールに描かれるC&Cの手腕も見事


4. Music Box
タイトル曲、個人的に覚えてるのが本人出演のSony の何かのCMだったはず。オルゴールでスタート、メロディの美しさ、それをなぞるような歌唱に酔いしれます


5. Now That I Know
最初こそライトも、結構な打ち込み系トラック。彼女の激しさを伝う"Make It Happen" のような豪快さ。当時の音まんまなので今聴くと若干浮いて感じるけど、こういうタイプも果敢に挑戦。アルバムに勢いを緩急を与える重要な役割
6. Never Forget You
3rdシングル、R&B7位・POP3位を記録。まったりバラード、エディットやエクステンドがあるくらいで、あんまりプロモされなかったシングル、次曲に全てを持って行かれた感がありますが、初期の甘酸っぱさが詰まってます


7. Without You
UK1位を記録!3rd両A面シングルとして第ヒット。この頃からロックバンドの カヴァーが定番化してきますが、Badfinger オリジナル。特に日本やUKで人気になり、ロングランヒット。今でもこの曲を1番に挙げる人も多いのでは?出だしのピアノに歓喜、3曲目なんかよりも分かりやすい、染みやすいメロディと、マライアの歌唱こそで伝わるメッセージが流石。これまた低域から高域まで遺憾なくヴォーカル力が素晴らしく


8. Just To Hold You Once Again
しっとり歌われるバラード、コーラスの迫力が凄くて、それに感化されたようなパワーに感動!アルバムでは結構ひっそりした位置づけだけど、魅力に気付かされました
9. I've Been Thinking About You
Melvin Bliss "Synthetic Substitution", Slave "Just a Touch of Love" サンプリング、当時のニュージャックスウィングな、攻めた展開。音は古いけど、結構サラッと歌いこなしちゃってるし、後のマライアが得意とするR&Bの骨子みたいのを感じます
10. All I've Ever Wanted
じんわり丁寧に、アルバムを健やかに、気持ちよく聴き終える浄化作用みたいに感じます。ファルセットを上手く多様しながら色味が素敵だなぁた。後半の高音パンチも最高に聴きどころ


<Bonus>
11. Everything Fades Away
国内盤ボートラ、シングル"Hero" 収録曲。結構シリアスに、リリックは丁寧に刻み、暗い感じだからかな、アルバム収録見送られたのは。かなり世界観のハマりに素晴らしい追求。後半男性コーラスを多めに多様するのは意外性

10曲・42分、ボートラ追加で47分半。他にも"Heroe" なるスパニッシュヴァージョンをボートラ収録した盤もあるようです("My All" だけじゃなかったんだね、スパニッシュ)。改めて凄い曲が並びまくり驚異。あっという間に聴き終えそうですが、もうツワモノすぎて、こういうヴォーカルやメロディが突出した作品、今は少なすぎるので、音楽の基礎に戻りたいときには、特に響くんじゃないかな。まだまだその後も進化するマライアだけど、これは超ド級として置いておいて間違いありません。

<過去レビュー>
1990年 Mariah Carey
1991年 Emotions
1992年 Make It Happen (Remixes)
1992年 MTV Unplugged EP: Vision of Live
1994年 Endless Love with Luther vandross
1994年 Merry Christmas
1994年 Joy To The World (Remixes)
1995年 Daydream
1997年 Butterfly
1999年 I Still Believe
2000年 All I Want For Christmas Is You 2000
2001年 Loverboy (Remixes)
2001年 Glitter (OST)
2005年 We Belong Together (Remixes)
2006年 Say Somethin'
2008年 Remixes : Chapter 2
2008年 E=MC2
2009年 Memoirs of an Imperfect Angel
2009年 All I Want For Christmas Is You (Remixes)
2010年 Angels Advocate (Jump Smokers Remixes)
2010年 Merry Christmas II You
2010年 Oh Santa! (Remixes)
2010年 Auld Lang Syne (The New Year's Anthem) (Remixes)
2011年 When Christmas Comes with John Legend
2012年 Triumphant (Get 'Em) ft. Rick Ross & Meek Mill
2014年 Me. I Am Mariah... The Elusive Chanteuse
2014年 The Elusive Chanteuse Show @ 幕張メッセ
2015年 #1 to Infinity
2017年 Mariah Carey's All I Want For Christmas Is You V.A.

Music Box
Mariah Carey
Sbme Special Mkts.
1993-08-31

ミュージック・ボックス
マライア・キャリー
ソニー・ミュージックレコーズ
1993-09-11

Chris Brown / Heartbreak On A Full Moon (2CD) (2017)

718WLgELK3L__SL1204_クリス・ブラウン、前作から1年10ヶ月振りとなる8作目、R&B1位・POP3位を記録。今回は特にレビューを悩みましたが(笑)、ハロウィーンに合わせてリリースとなった2枚組!これまでプリンスの3枚組CDをレビューするのも、3回に分けたくらいで、今じゃ4枚組をレビューするのも、もう清水の舞台を飛び降りる覚悟なのに、2枚組なんていう軽薄な言葉に見えて、ボリュームはまるで4枚組(最低でも45曲、ボートラとか数え出したらキリがない作品のようで、リリース45日後に再発されたデラックス盤はクリスマス意識で57曲に増えてるし)。でも、いきます。だって、如何せん凄い作品のようにも感じるので。

<Disc.1>
1. Lost & Found
徐々に鐘を鳴らすように、じわじわと響き伝う空間。気迫よりも、オープニングならではの準備運動、ストレッチ。これだけ長編の作品あって、クリスヴォーカルの気迫あれ、程よい位置にてキープ
2. Privacy
3rdシングル、R&B26位・POP62位を記録。結構アグレッシヴに突っ張った感じ、クリス自身もラップを豪快に、ちょいワルに噛ませてくるし、でもヴォーカルは健やかだったり、裏腹


3. Juicy Booty (ft. Jhene Aiko & R. Kelly)
プロモシングル。洒落たステップR&B、アイコやケリさん参加で、かなりクールで粋な仕上がり。若手っぽさよりも重鎮の力を借りて、なんかセクシーさなんかも突出
4. Questions
5thシングル、R&B32位・POP78位を記録。シンプルに2分程の曲、これがシングルと言うのも斬新(少し前にJason Derulo でもあったけど)、涼しげにアッケラカンと、特徴薄めなんだけど、しんなり


5. Heartbreak On A Full Moon
この時点でタイトル曲、セクシーな全体。コロンとした感触、コーラスがクレッシェンド、半透明な輝きというか、クリスの繊細なヴォーカル術も魅力
6. Roses
はちゃけた感じで多方面ヴォーカルが干渉し合ってて、解するに難しくもクリスのヴォーカルは基軸としてキープされ心地よく
7. Confidence
かなり先駆的、知的に進行する四つ打ち気味。ただ、ビートの強弱は結構あるので、そういうのを楽しんでたらあっちゅー間に終了
8. Rock Your Body
結構典型的な進行かな、ただ短い中に歌とラップと、結構濃縮に詰め込んできて、高域のサンンプリングヴォオーカルみたいなのが延々宙を浮くような展開
9. Tempo
6thシングル予定。クリスらしい、度量で押し通すというか、音自体は無難な状況なんだけど、彼の表現で虜にするような息抜く暇なしの進行


10.Handle It (ft. Dej Loaf & Lil Yachty)
可愛らしいヴォーカルと張り合いながら、同化する部分もあれ、声の応酬という感じで、ミディアム展開、声の重なりの冒険
11. Sip
影があるような、悲壮や暗さを抱え持つようなミディアムスロー。クリス自身のヴォーカルの引き出しは多く、色々な絡めで曲の印象は深層なものに
12. Everybody Knows
出だしから、シンセの音が耳を惹きつけ、ヴォーカルも重ねたり、急に組み込んだり、ラップも入れて、色々と手法を試しまくり
13. To My Bed
プロモシングル、R&B47位を記録。Usher "Nice & Slow" サンプリング、遠吠えのような、どこかで微妙に音が鳴っている状態というか、不鮮明維持で独特な消化不良
14. Hope You Do
Donell Jones "Where I Wanna Be" サンプリング、だいぶウネウネしまくってて、暗めというか、声も音もシリアスの渦
15. This Ain't
だいぶ、シレーっと鎮まる感覚。後半ならではの、結構落ち込み度は大きいかな。この辺り、どう聴き込めるか微妙ゾーン突入
16. Pull Up
しっぽり続き、哀愁あれ、寂しさの余韻なヴォーカル。どこか歌謡曲のようでラップの低空飛行のような。ただ、この調子が続くと重いかも
17. Party (ft. Gucci Mane & Usher)
2ndシングル、R&B14位・POP40位を記録。突破口に成り得るか、メンツ的には豪華なんだけど曲調は大きく変わるわけでは無いので微妙な域かも。ただシングルヒットという効果でアルバムを聴く人にとっては、かなり転換できるタイミングかも


18. Sensei (ft. A1)
英語でsensei って恩師とか、でもクラシカルな音をループさせながら、リスペクト感よりも懐古感が感じられるような曲、なんか日本人としてはちょい違和感を持つタイトル連呼
19. Summer Breeze
涼しさは薄いかな。単にラップな感じで、結構クリスってこのパターン多いなぁと、どの曲もメッセージ重めに作ったりするから、期待と裏腹着地って多い
20. No Exit
だいぶ演奏的にも明るさを取り戻すんだけど、それなりに。そこにヴォーカルを徐々に躍動、リリックも多め。聴き易くなってくるかな
21. Pills & Automobiles (ft. Yo Gotti, A Boogie wit da Hoodie & Kodak Black)
4thシングル、R&B16位・POP46位を記録。タイプ異なれ、インパクトある布陣にて、声の鳴りも高めで、だいぶ復調できている気も。クリスもこの長さをよく耐えてる感じもするけど、聴き手も飽きたらオシマイなので、ま、だいぶ許容位置に来た気がします


22. Hurt The Same
ディスク1ラストは、しっぽり感は否めずとも、結構気合の入ったラップ部多めに、客演頼らずここまで自身でやりくりしまくるのは好感高過ぎ

<Disc.2>
1. I Love Her
ディスク1よりも、ニュートラルに入って、でも彼らしいじんわり鳴らすような第2オープニング、何が始まるか予見が難しく
2. You Like
連なる展開、まだまだシッポリ感たっぷり。掴みは薄くも、色々なパターンにて似た展開って印象かな
3. Nowhere
お、だいぶヒネって来たかも。放たれるような音とメロディの旨み。佇みつつ、場面転換効果に絶妙
4. Other N***as
健やかな印象あれ、だいぶ鍛錬に引き延ばし。声の明るみが救い、ポップさは無いんだけど、キレ味はなかなか
5. Tough Love
結構好きな感じ、80年代ニュージャックスウィング意識で、その中を泳ぐように歌が挿入され、なんかセクシーだなぁと
6. Paradise
天国な感じはなくて、それよりは、その条件付けみたいな曲かな。浮遊して、だいぶ1.5次元的に現実との行き交いにも近いような幻想
7. Covered In You
熱烈にも、どこかに埋まっちゃうような感じで、その一方で高域のヴォーカルを突出させたり、かなり中毒性あるバラードR&Bって感じかな
8. Even
まだまだ雲行き怪しい感じ、多分2枚組とかじゃないと、このディスク2の暗さはなかなか作品化が難しかったのかもと想起できてきた。彼の闇の部分の音楽化、納得
9. High End (ft. Future & Young Thug)
9曲目に来てようやくフィーチャー、よくぞ一人で耐えたな。でも、それでもアッパーに暗くなる仕上がり、とことんだな
10. On Me
まだまだ個別に攻めまくり、ただ、曲の展開には美世界を感じる。ワンパターン多めに聴こえるのは、ディスク2の特性かも
11. Tell Me What To Do
泣きの出だし、ピアノと共に少しは情景が変る、こういう変化がないと苦しいけど、10曲目からはだいぶ面白い仕上がり
12. Frustrated
プロモシングル。涼しげに進行しつつも、さらっとした感触のコーラス優位なのに、なんか粘っこさも残る質感微妙
13. Enemy
まだまだ続く泥臭さ、でも本人はデジタルに、近未来に進んでるようなんだけど、えげつなく人間味が大きい
14. If You're Down
放つ音あれ、だいぶ開放感が声から漲って、コーラスはだいぶ陰な印象もあるんだけど、これまでよりはだいぶ集約されたエナジーを感じるなぁと
15. Bite My Tongue
なんかオリエンタル言えど、どっちつかず。なんだか、粛々とした展開、後半、飽きさせない展開分かれど曲としては理解がむずくなってきた
16. Run Away
だいぶ鎮まる孤独、切なさ、ここまでメッセージを入れ込みまくってくると、さすがにもうお腹いっぱい。ヴォーカルもまだまだ張り裂けてるし
17. This Way
ポップにバウンスも、疲れてきました。レビューって、最後までパワーないと、どこまでも良いテンションで書けないと判明
18. Yellow Tape
いよいよ到達の40曲目で一旦はラスト、でもフィナーレ感よりも、ストーリーをいよいよ閉じる暗さ、叩きのめすラップにて

<Bonus>
19. Reddi Wip
あとちょいなんで、ボートラも。音の広がり、徐々に伝うヴォーカルは味。本編は後半特に暗すぎた、なんか心機一転聴けてる
20. Hangover
優しい歌い方に、軽やかさ。若さあれ、結構肩荷チカラを落として歌われ、涼しさの再来
21. Emotions
初期の音や声の紡ぎを感じる。なんか、曲も似た感じが多すぎると、これっていう感想がなくなってくる…
22. Only 4 Me (ft. Ty Dolla Sign & Verse Simmonds)
音の汲み方が異なる、客演も最多で注目度は高め。裏で鳴らす音含め、単独で切梁すればなかなか聴きどころかも
23. Grass Ain't Greener
1stシングル、R&B15位・POP71位を記録。ラストは先行シングルをオマケ状態に、だいぶヒット性のない暗さ、こういうのはプロモーションあってこそ中ヒットってところなんでしょうか


実に2枚組・40曲、136分弱(前半22曲・79分、後半18曲・57分にボートラ5曲・18分追加で75分といったところ)。ボートラ付でカウントすると計45曲で159分弱(実に2時間40分)。更に更に、Deluxe Edition (Cuffing Season: 12 Days of Christmas)は12曲・38分追加と、もう記録づくし。こんな音をしっかり聴いてもらえない時代に、よくもここまでパッケージしたなぁと。ゆえに才能はジワジワ伝う!ただ、これはよっぽどのファンじゃないと、聴き込めないや。凄いこと仕掛けてきたなぁと。

<過去レビュー>
2007年 Exclusive
2009年 Graffiti
2009年 Graffiti (Deluxe Edition)
2011年 F.A.M.E.
2012年 Fortune
2012年 Don't Wake Me Up
2014年 X (Japanese Edition)
2015年 Fan of a Fan: The Album & Tyga
2015年 Royalty
2016年 Back To Sleep (Remixes)

Heartbreak on a Full Moon
Chris Brown
RCA
2017-11-03


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