SOUL FOOD, SOUL LIFE

【ほぼ毎日“R&B/SOUL”のCD全曲レビュー】Aretha Franklin の来日祈願と、YO-SUKE の日常備忘録も

* INDEX - T

R.I.P Dennis Edwards, The Temptations / Cloud Nine (1969)

220px-1969-tempts-cloud92018年2月1日(誕生日の2日前)、テンプスの黄金期を支えたデニス・エドワーズが74歳で亡くなりました。個人的には3年半前の来日時、ビルボードライヴで堪能して、写真も一緒に撮ってもらえ、ほんと感動が残っています。まだまだお元気だったので唖然と言う感じでしたが、病気を患っていたようです。

企画盤の前作Diana Ross & the Supremes Join The Temptations でデニスが初お目見えになり、当時チャート最高位のPOP2位を記録(R&B1位はおなじみ継続)、UKでも初の1位を獲得。その3ヶ月後に、純粋なオリジナルとしてリリースされたオリジナル8作目。テンプス単独では最高位POP4位を記録(企画盤も通して、2ndから本作まででR&B1位は8作連続)。デニスの効果がどう作品に影響を与えていくか、そのプロセスが何より興味深く。

1. Cloud Nine
1stシングル、R&B2位・POP6位を記録。泥臭いサウンドに、迫力の男気ヴォーカルを突っ込み、よりディープなグループへと進化。とにかく熱いエモーションを人間味まんまに開放。やるせないコーラスも味


2. I Heard It Through The Grapevine
Marvin Gaye カヴァー、しっとり、しっぽり、でもデニスが出ると熱く、でも曲の繊細さに沿ってか、しなやかな可愛らしさが何ともキュート
3. Run Away Child, Running Wild
2ndシングル。エディットは半分程なんだけど、オリジナルは9分半に及ぶ尺。ゆえにこれにてA面最後。こういう泥臭さで、より音楽だったりグループとしての汁を追求する感じがタマラン。曲というよりは、メッセージ連なり、更には徐々に臨場感を与える劇場型のような


4. Love Is A Hurtin' Thing
Lou Rawls カヴァー、急に時代が戻ったように、クラシカル、そして切なくも甘酸っぱい、Smokey Robinson 色が出まくりのスロウ
5. Hey Girl
Gerry Goffin, Carole King 作、元は1963年 Freddie Scott オリジナル。後の1971年Billy Joelカヴァーでヒット。ストリングスが美しくも音はずしてる?華麗に水平線、ヴォーカルもひねらず、正統派に滑っていく感じで涼しげ
6. Why Did She Have To Leave Me (Why Did She Have To Go)
1stシングルB面、淡々とハスキーに美しいソウル、結構個性的にワウワウしたコーラスが印象的
7. I Need Your Lovin'
2ndシングルB面。まだまだ緩めに、A面と異なる、新生というよりは安定もしっかり根付かせるブランディングってところでしょうか
8. Don't Let Him Take Your Love From Me
調子が上がって結構ぐいぐい男気アップも、音のアッケラカンさに飲まれるように、ほんわか。ホーンなんかも緩くて、でもヴォーカルは勇ましく間
9. I Gotta Find A Way (To Get You Back)
これは熱いぞ、コーラスにも爽やかなストリングスにも負けじと、どこまでも鉄板に足掻いていく感じがタマラン!デニス!!
10. Gonna Keep On Tryin' Till I Win Your Love
B面はA面と異なり7曲目、ラストは、収まりの良い感じだろううか、柔和な感じで迫力並で終了

10曲・30分超、A面とB面の異なる作風あれ、個人的にはデニスが好きだったからこそ、A面で新生テンプスとて暴れまくるのは堪能!!やっぱりデニスの怪力はテンプスに必要な大要素、自分は甘茶よりも、シャウト系が大好きだからこその感想だと思います。生前、テンプスは分断しちゃったけど、レビューの方でテンプスの魅力を伝え続けてくれた生きる伝説でした、合掌!

<過去レビュー>
Dennis Edwards 関連
1969年 Cloud Nine
1969年 Puzzle People
1970年 The Temptations Christmas Card
1971年 Sky's The Limit
1973年 Masterpiece
1973年 1990
1975年 A Song For You
1984年 Don't Look Any Further
2002年 The Essential Collection
20xx年 Live at Casino San Pablo The Temptations ft. Dennis Edwards
2014年 Live at Billboard Live Tokyo The Temptations Review ft. Dennis Edwards

The Temptations
1964年 Meet The Temptations
1965年 The Temptations Sing Smokey
1965年 The Temptin' Temptations
1966年 Gettin' Ready
1967年 Live!
1978年 Bare Back
1980年 Power
1980年 Give Love at Christmas
1982年 Reunion
1984年 Truly For You
1985年 Touch Me
1987年 Together Again
1995年 For Lovers Only
1998年 The Temptaions The Original Mini-Series Soundtrack (OST)
2001年* The Christmas Collection
2007年 Back To Front
2010年 Still Here

Tito Jackson / Tito Time (2016)

51J9BylTCyL__SY355_ティト・ジャクソン、マイケル・ジャクソン兄弟の中で、唯一ソロ作を出していなかった最後の重鎮。マイケル亡き後、来日公演もコンスタントに行ったり、自身の音楽性を振り返りつつ、アルバムとして纏める動きを持ちつつ、2016年ようやくフルアルバムがリリース。本作はビルビードチャートにランクインし(ちょっとマイナーなチャートだった覚えが)、これで全兄弟がチャートインという大記録。無論本作にも参加している息子たちの3Tなんかも(久々すぎる!)、チャートに結構入ってたし、やはり改めてジャクソン一家恐るべし。国内盤はかなり大判振るまいでのリリース、ゲストも豪華!

1. Get It Baby (ft. Big Daddy Kane)
1stシングル、意外にも旬なラッパーを招き、結構深く、それでいて涼しい仕上りで、インディー感なし。さすがに病みつき、正直驚きの完成度、声の応酬もやってくれてます


2. When The Magic Happens (ft. Jocelyn Brown)
懐かしのダンスクラシックス、ジョセリン・ブラウンが客演の形式で参加。今の時代にもしんなり染まる、かなり爽快アッパー。声の用い方、ティトのクリエイティヴは独自惹き込まれる。ジョセリンも良い感じで歌に染まって得る


3. Put It On Me
BGM的に的確にしっぽり進行、音と同化した潔い流れを楽しめる。完全にはっちゃけサウンド、抑揚もあってパーティ感
4. We Made It
ご機嫌ステップ、重厚なコーラス、ホーン、タップ!ジャクソン家の中でも一線を画す音楽性、バンドにこだわって、進化を求めまくり、無理ない自然体が溢れてニンマリ
5. One Way Street
2ndシングル。初バラード、かなりの曲の変化にドキっとさせられます!スムースに、更に雲間に溶け込むように、ドラマもありつつ人間味も、セルフ掛け合いだったり、何より彼のヴォーカルの憂いに感銘


6. So Far So Good (ft. 3T)
息子参加、平和にミディアム、ポップなメロディはまるでMichael Jackson へのトリビュートにも感じる。曲展開、コーラス、声が凝縮すると、どこかマイケルの質感に聴こえる天性
7. On My Way Home
5曲目以上に、どこか、ゆったりとしたリリックが伝う、Lionel Richie のようにジンワリ聴かせるバラード。響き、艶、節々、彼には特徴的なものが多くて惹きつけられる
8. Jammer Street (ft. 3T)
全体で楽しく歌うプチファンク、主張少なめ、親子でこんなに緩やかに先駆的に、余裕たっぷり、重ねたコーラスのサビは最高にクール
9. She Gotta Go
ちょいロッカバラードのように、舌巻きながらも、ブルースぽさも、結構色んな曲調を卒なく歌うなぁと、今のアメリカの壮大さなんかも感じられて、彼の音楽性のポテンシャルはなかなか凄いぞ
10. Not Afraid
7曲目に続いてライオネル・リッチーのようなヴォーカルに感じる、転がるようなギターテクに、女性コーラスがマドロミ。アップテンポながら、上質が大きい洗練さが旨み
11. Cruisin’ (ft. Betty Wright)
ラストはマイアミの女王を招いた、ほんわか暖かなスローナンバー。声もどこかリラックス、ヒーリング。ベティは大ベテラン的なフィーチャーのされ方、ティトの音楽性の若さを大幅に感じる・・・

<Bonus>
12. T.I.T.O. Love
本編にあっても混じり気ないような、仕組まれたブレスも最高に格好良いササヤキソング。抑揚の組み方も流石だし、とにかくセクシーに創るなぁと
13. I Ain’t Goin’ Nowhere (ft. 3T)
ボートラにて、3曲目の息子たち、ソウルの再来な感じで本編には無かったような、懐かしさ、温かさ。出だしの語りから、色っぽさ、更に歌の素を感じられるようでホノボノ
14. Home Is Where the Heart Is
レゲエ調、色々と試してくる音楽性。声の色味も多種見られるようで、卒ない中に味わいが何倍にも
15. Get It Baby (Nona Reeves Remix)
1曲目のリミックス、ノーナ・リーヴスが担当と、嬉しくなる面々の参加が続々と!日本びいき、ファンク度を増して強靭に
16. We Made It (Remix ft. Gota Nishidera)
2011年に既にリリースされていた曲をリミックスにて。西寺郷太参加、更に世界観をジャンプアップさせて、超収まりのよいラストに。シンセも使って、今に対峙


11曲・39分、国内盤は5曲も追加で16曲・58分のボリュームに。全体を通して、いままで知る機会の薄かったティトについて大いに堪能できた、大満足の一枚。彼は過小評価とかじゃなくて、作品にしての仕上りは抜群!もっと彼の音楽性は知られるべきだし、色々なアーティストと組んでもいいんじゃないかなぁと興味だけが先行。ライヴよりも、もしかしたら彼は戦略的に音に落とすと凄いことになるアーティストなんじゃないかなぁと相当ワクワク祭り。

ティト・タイム
ティト・ジャクソン
SMJ
2016-12-21

TMN / EXPO (1991)

expoTMNに改名してから2作目、TM NETWORK から通算するとオリジナルは4作連続オリコン1位を記録。個人的には、彼らがデジタルの世界観を常にリスナーに提起するグループという位置づけになってました。今回は更に宇宙旅行にも近い感覚というか、その一方で日本語タイトルも多く、彼らならではの両極を混ぜ込んできたような印象。この頃からは小室哲哉作詞という曲も目立つようになったのがポイント。さらに5・6・8・10・11曲目で東京ラヴストーリー脚本の坂元裕二が担当し、作詞の世界観にも注目。

1. EXPO
イメージは博覧会のパビリオンのようだけど、どうにも宇宙に迷い込んだようなイントロ的なフュージョン2分弱
2. We Love The Earth (Ooh, Ah, Ah, Mix)
先行シングルカップリング、アルバムヴァージョンにて収録。オリジナルよりも、なんか温かみがあって、どこか余裕たっぷりの全体感


3. Love Train
本作からは唯一のシングル、"Time To Countdown" 以来2曲目となるオリコン1位を記録。当時のヒットと直結するカメリアダイアモンドCM曲。分かりやすいポップな曲、当時は難しいデジタルよりもメロディライン優位だったのか、こういうカラオケでも歌いやすそうな曲、でも攻め方は随所TKクオリティがうまく混じってるし、ギターとかロック色も忘れじ


4. Just Like Paradise
このフレーズ、本当好きだったなぁ。洋楽的だし、オリエンタルにも感じるし、かなりクリティカルに、複雑なメロディライン、女性コーラスの外人っぷり、全体を通して格好良すぎる


5. Jean Was Lonely
この時すでにTKサウンドが出来上がってるなぁと。サルサとかも取り入れのて、おどけてるようにも。ウツのヴォーカルも洗練さが増してて、より無機質さが音と同化して面白い
6. Crazy For You
クレイジーというだけあって遊んでる、魅惑。伊集院光の声一杯にサンプリングしまくり。さらにシンガー ウツと、彼女扮する女性との電話の会話(きっと携帯電話をイメージ)を音に乗せるだけ。なのにオシャレ。当時のユーロダンスビートというか、彼らがデジタルから、完全進化のダンスアーティストへの革命を感じる。7分に亘って伊集院光とウツと女性の3人の声がこだまする、ライヴ終わりからエロまで直ぐの展開、ずっと伊集院笑ってる、絶対TK笑ってる(笑)、斬新すぎる。コーラスのWow Wow Wow- なんて、その後のtrf にも繋がってそうだし
7. 月の河 / I Hate Folk
アルバム後半スタート。アコースティックにて、意外過ぎるフォークサウンド、木根さん作詞。次いでハードロックテイスロの宇都宮隆作詞のメドレー形式に、アンバランスなのに、うまく2分半に詰め込める斬新
8. あの夏を忘れない
個人的に好きな曲、ポップなんだけど、夏の汗や太陽が似合わなそうなトリオだけど、それを涼しげに表現しきってるし、爽やかさが半端ない、でもクリエイティヴさも十分に。
9. 大地の物語
熱烈な男の青春が詰まってて、これはデジタル云々ではなく、独立した1曲として堪能したいストーリー感あふれるバラード
10. 月はピアノに誘われて
木根尚登ヴォーカル。悲しげに揺れる、不規則にも感じるようで、うまくアルバムにフィットするのが不思議。こういったメロディアス、ドラマティックなパーツに木根さんが本当ハマる、TMのお約束な感じもする
11. Tomorrow Made New
ロックテイスト強めにミディアム、まるでライヴのようにバンドとして楽しく盛り上がっていくような感じの曲。一部ウツのヴォーカルもあるけど、パートは少なめ
12. Think Of Earth
意外にもラストは小室哲哉の歌、しっとり締める中、このような終わり方がオーソライズされたのも不思議。TMぽくない、ただ、ここまで全員参加型でいろいろな趣向にトライしてて、TMNになって新たな方向に違和感なく挑戦しまくり

12曲・65分、すごく幻想的なんだけおd、メロディラインを大事にして、勢い任せではなく、テーマに沿って、独特の仕上がりになってるアルバム。シングルカットも少ない中きっちりアルバムアーティストのようにプロモートしてきたのは、すでに大物感。全体的には難解だけど、日本語の大事さなんかも痛感できるのは色々ルーツあってなんだろうなぁ。

<過去レビュー>
番外編 渡辺美里への小室哲哉提供・参加、計20曲
1988年 CAROL -A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-

EXPO
TMN
エピックレコードジャパン
1991-09-05

EXPO ARENA FINAL [DVD]
TMN
エピックレコードジャパン
2005-03-09

TM NETWORK / CAROL -A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991- (1988)

71xmG4iRGKL__SL1050_小室哲哉氏、引退報道を受けて、個人的には自分の音楽好きを形成してくれた重要な人物すぎるので、悲しすぎるし、今でもその名盤の数々は時々聴いては音楽の素晴らしさを染み入らせてくれるし。今回、案外初めて取り上げるTMのアルバムを。前作から1年振り・2作連続となるオリコン1位を記録した6作目。本作はTKの中でもかなり気合の入ったストーリーテラーのような作品で、彼のドラマティックな面と、デジタルの融合がとにかく先駆的で、今なお語り続けられている作品。デラックス盤だったり、ファンが一番好きと掲げる1枚だったりもします。自分は音楽番組の衰退あたりのバブル期の作品ながら、まだ小3だったので、とにかく格好良いバンドだなぁと惹き込まれまくったんです。TMの思い出は相当です。小学校の頃は、ほんと渡辺美里、尾崎豊と並んで、TMをレンタル(小5まで)、で小6からは結構買ったなぁと!

1. A DAY IN THE GIRL’S LIFE (永遠の一瞬)
出だしから徐々に音を上げていく、壮大な世界観。歌を奏でるというよりも、自然にメッセージ性に包まれるような、音域も無理なく、TMの恒例にもなる元気ではなくセクシーというか凛としたコーラスも、洋楽仕立てのようなセンス


2. CAROL (CAROL’S THEME I)
キャロルのテーマ、1曲目とつながったような流れにて2分半、冬を彩るように、テンション無機質に、でもどこか暖かに歌うウツのヴォーカルもTMのクリエイティヴセンスに本当フィットするんだよね
3. CHASE IN LABYRINTH (闇のラビリンス)
面白いのが、アルバム発売後カットされたシングル12曲目の一部の基にしているんだよね。これ聴いたとき、あれ?って感覚に。当時から色々曲同士にエッセンスを重ねたり、リミックスだけでない繋がりを持たせたり、更に曲中にキャロルという言葉を何度も、アルバム自体がキャロルに制された、コンセプトの根付きのアピールは気合
4. GIA CORM FILLIPPO DIA (DEVIL’S CARNIVAL)
どちらかと言うと、初期のTMにも近いポップさ。でも、オープニング曲のエッセンスも交えたり、ウツの解放感あるヴォーカルが気持ちよく、楽しいサウンドもアルバムに彩り
5. COME ON EVERYBODY
3rdシングル、オリコン3位を記録。音自体はバブルも混ざってるけど、とにかく猛進クールなダンスサウンド。個人的にはサビが全部英語ってのが惹かれたんですよね、連呼がとにかく格好良い。ポップなメロディで聴き入っちゃうのに、難しい展開にも感じるし


6. BEYOND THE TIME (EXPANDED VERSION)
1stシングル、オリコン4位を記録。リリースから8ヶ月経ったからかヴァージョンを変えて新たに。ホーンが入ったり、余韻だったり、歌自体もパワーアップ。"Get Wild" でシティハンターEDから大ブレイクした彼らが、今度はアニメ映画"機動戦士ガンダム 逆襲のシャア"主題歌としてリリース。流れが秀逸なバラード、アニソン元祖にも強いというか、特に未来的なヒーロー物にフィットする。個人的序盤の涼しげな感じと、サビの熱烈な重ねのバランスが旨みすぎて、彼らのキャリアを通しても相当上位に好きな曲


7. SEVEN DAYS WAR (FOUR PIECES BAND MIX)
2ndシングル、オリコン3位を記録。映画"ぼくらの七日間戦争"主題歌、宮沢りえ主演で話題に。若者を描いた映画なのに、ここまで大人のように鼓舞する曲、すごく世界が広がったというか、この曲じっくり聞くと鳥肌なくらいに、すごく青春の甘酸っぱさ。"Revolution" からスタートする歌詞も印象的

8. YOU’RE THE BEST
シングル3連発から、新たにアルバムに特化したタイプさせる曲で、存在感は減るけど、熱心に躍起に歌うウツが眩しい
9. WINTER COMES AROUND (冬の一日)
木根尚登作曲、悲しいくらい男の嵯峨を表したようなラヴソング。メロディの刻み方もTKとは異なり、昭和的で、こういう一面も彼らの素敵さとして掲げられるなぁと
10. IN THE FOREST (君の声が聞こえる)
お馴染みTKパターンという感じの曲かな、更には本作ならでは自然だったり温度だったり、そういうものも敢えて取り込みまくってるのは、面白いなぁと
11. CAROL (CAROL’S THEME II)
2曲目に続き、キャロルのインタールードという感じかな。でもコンプリートに4分ほど歌も交えつつ、クラシカルに幻想的に、でも勇ましく戦士のように、でも崩れ落ちたような感じでもあり、途中から次曲に伝うためにポップにテンポを上げて、完全にノンストップ状態
12. JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利)
アルバムリリース後にカットされた4thシングル、オリコン4位を記録。前述の3曲目での余韻を回想させたり、色々とチャレンジしまくってる曲。アルバムヴァージョンは10曲目の一部をフェードに入れたり、7分に及ぶ強力な終盤のインパクトに


13. STILL LOVE HER (失われた風景)
ラストは4thシングルカップリングとしてリリース、"シティーハンター2" EDにも採用、珍しい朴訥とした、でも真っすぐ歩んでいくような感じで、心地よくアルバムを終了できる重要な曲


13曲・62分、この時は小室みつ子氏が8曲作詞、まだまだTKは作曲と編曲で存在を示していった頃。十分なインパクトがあるし、そこに加えられる制作陣どれもぶれてないし、キャロルというテーマを一環として表現するに相応しい布陣間違いなし。改めてタイアップとかシングルも多いけど、アルバムとして最高な状態でパッケージして取り纏められた、特にTKの才能を知らしめる80年代の名盤!

<過去レビュー>
番外編 渡辺美里への小室哲哉提供・参加、計20曲

CAROL-A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-
TM NETWORK
エピックレコードジャパン
1991-09-05

CAROL A DAY IN A GIRL'S LIFE
TM NETWORK
ソニー・ミュージックダイレクト
2013-02-20

CAROL-A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-
TM NETWORK
エピックレコードジャパン
2000-03-23

CAROL DELUXE EDITION(完全生産限定盤)(DVD付)
TM NETWORK
ソニー・ミュージックダイレクト
2014-12-24

CAROL the LIVE [DVD]
TM NETWORK
エピックレコードジャパン
2004-04-21

TLC / TLC (2017)

91Ne5Dx0IkL__SL1500_純粋なオリジナルアルバムとしては実に15年振りとなる、その名もTLC、彼女らにとってラストアルバムとして銘打ったクラウドファウンディングでの協力を経て制作されたアルバム。90年代R&Bシーンに大きな影響を与えたからこそ、その影響を受けたアーティストたちからの支援も多数あったように、ある種シンボル的なTLCという看板にて、今回の作品はスヌープも参加したり(ベストやコンピは結構出てたけど)、ようやくのリリースという感じもありますが(ジャケは残念ダサイ)、R&B20位・POP38位とそこそこの記録も嬉しいところ。

1. No Introduction
ヒップホップ寄りに、T-Boz とChilli の二人の声の融合を楽しませてくれるような、両者が上行ったり下行ったり、TLCという看板音楽よりも、グルーヴの波で攻めてくるようなミディアム、格好良いです!
2. Way Back (ft. Snoop Dogg)
1stシングル。安っぽいPVの印象が強いんだけど、ポップさと彼女たちの優しさみたいなのが詰まって、前回から15年経ったからこその女性としての美しさ・しなやかさみたいなのがクール。スヌープの参加も案外はまってる


3. It's Sunny
今までの彼女たちだったら絶対に魅せないようなスタイル、懐かしい音作りのディスコスタイル。Earth Wind & Fire "Boggie Wonderland" サンプリング、ホーンも活躍しご機嫌、あっけらかんとハッチャケ。オールディーズ曲"Sunny" も堂々と取り込み、新たな曲へと進化


4. Haters
2ndシングル。従来のTLCクオリティを求めるなら、この曲かな。どっしりしてるし、曲の展開の盛り込みだったり、サビのわかり易さと美しさ、PVはまたも安っぽいですが単独の曲として、彼女たちを活かせてるなぁと


5. Perfect Girls
続くミディアムでも、結構読めない展開だったりして、彼女たちの現役感を示してくれる、ちょっとディープに切なさも混じってたり、こういうメッセージ性の強さの勘所がまだ潜んでて、ぐっとくる
6. Interlude
あんま楽しくない1分超のインタールード、あれ、リサの会話も入れてる、そこは粋。なんか、見切れないものが中間に挟まれてるけど、意図的に不可思議
7. Start a Fire
アコースティックに後半スタート、出だしから彼女たちの未来的ヴォーカルが好きだなぁ、ちょっと抑えめだけど新しい魅力。出だしから興味深くも終盤の声の出し方なんて、まだまだ追求している感じで惹き込まれる
8. American Gold
曇りがかった怪しい雰囲気、後ろ髪引かれるような、じりじり、ジワジワ来るシリアスな音に、今のクールさとマッチ、結構こういうタイプのコンセプト曲と多いともっと良かったのになぁと思えるくらい
9. Scandalous
タイトルの割に結構音は揺さぶられる感じで、うねってて、一方でチリの透明感あるヴォーカルが前面に際立ってて裏腹に面白い
10. Aye Muthafucka
レゲエ的なリズム、声質のぶつかり的にもTLCぽさが薄くて、良い意味で裏切り。粒にして声のつなぎ方で遊んでるクリエイティヴワークって印象
11. Joy Ride
実質ラストは声を抑えめに、でも交差するヴォーカルにて実力を見せつけられる!今の彼女たちの勇ましさみたいなのが上手くハマってるなぁと
12. Way Back (Extended Version ft. Snoop Dogg)
オリジナルより40秒長いけど、1990年前後のボートラなら有りだけど、これで強引にアルバム尺を伸ばしたには微妙・・・

12曲・41分、国内盤は3曲目と11曲目のリミックスを収録し2曲追加の49分弱。更に海外盤は、過去のヒットシングル5曲をリマスター追加で63分弱の収録って盤もあれ、何故・・って感じだけど。個人的には前半にインパクトは詰め込んできたなぁと思ったけど、後半の卒ない魅力詰めにも驚異!ジャケがジャケだけに、更に曲数や分数、目標額よりもお金集まってたようだし、もう少しなんとかラスト華々しく豪華にしても良かったんじゃないかなぁと、結構な人が思ってるような。

<過去レビュー>
1992年 Ooooooohhh.... On the TLC Tip
1992年 What About Your Friends
1994年 Crazy Sexy Cool
1994年 Creep (Remixes)
1995年 Diggin' On You
2002年 3D
2002年 Girl Talk
2003年 Now & Forever, The Hits
2003年 Now & Forever - The Video Hits
2009年 We Love TLC
2009年 スプリングルーヴ09(TLCに悶絶)
2010年 Essential Mixes
2013年 TLC 20 -20th Anniversary Hits-

TLC
TLC
ワーナーミュージック・ジャパン
2017-06-30

Tlc
TLC ティーエルシー
852 Musiq
2017-06-30

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