SOUL FOOD, SOUL LIFE

【ほぼ毎日“R&B/SOUL”のCD全曲レビュー】Aretha Franklin の来日祈願と、YO-SUKE の日常備忘録も

* INDEX - U to Z

Deborah Cox / I Will Always Love You (EP) (2017)

51gnQv1wl+L__SX425_デボラ・コックス、The Promise から実に9年のブランクを経て放つはEPですが、2012年に急逝したWhitney Houston を描いたアメリカのTVドラマのホイットニー役(歌のみ)に抜擢されたことによる、全曲ホイットニーカヴァー集。実際、デボラ自体、第2のホイットニーとClive Davis により銘打たれ、同レーベルArista よりデビュー。ホイットニーには及ばずとも、1st, 2nd 共に順調にヒットを重ね、2000年 ホイットニーのベストでは新録デュエットとして超話題になった"Same Script, Different Cast" をリリース。さらに翌2001年、Michael Jackson 30th Anniversary に出演したホイットニーが3日後の最終公演(2日目)に激ヤセすぎで報道から逃げるように、なんとデボラに出演をバトンタッチするなんてことも!その後は、あまり接点は聞かれなかったけど、今回のカヴァー集、選曲も含めて、なんかジンワリ来ます。

1. I'm Every Woman
年齢的にも当時のホイットニーと異なる40代突入、抑えめに円やかに音も声も奏でつつ、デボラのゆったりドッシリした全体感に包まれます。デジタルだけど、節々ホイットニーっぽい艶みたいなのも感じれて旨み。最後のチャカ・カーンの下りまで、ソックリさんというよりは、完全に歌いっぷりを似せて、終わり方だけブチッと、余裕の笑み


2. I Have Nothing
この並びもなかなか、壮大なスタートを想起。ファルセット風歌唱混ぜながら、2番からはアドリブでデボラならではの歌唱。でもキチンとトリビュート感あるし、音のドスコイぶりに負けじ戦っている印象、音階上がれど勇ましさアップ
3. All The Man I Need
憂いのバラード、前2曲と比べるとデボラならではの歌唱になってるなぁと。オリジナルが凄い難いことの現れ、透き通るヴォーカルまでほんと繊細に美しく
4. I Wanna Dance With Somebody
これだけ浮ついた感じ、キラキラ若汁とは対象に、ベテランならではの度量で歌い込んでる感じかな。うまく音と同化しながら、古さを払拭
5. Run To You
ホイットニーに乗り移ったような、放たれるファルセットも素晴らしく安定感。見事に新たな楽曲として息づいているなぁと
6. The Greatest Love Of All
唯一オリジナルと異なるアコースティック調、なんかホンワカしつつ、最後の見せ場なんかもゆったり。敢えて勝負しないのか、無難を選択したか。しっかり声は轟くけど圧の問題もありそう

7. Jesus Loves Me
ボディガードではアカペラだったけど、しっとり音付きバラード。アルバムの流れ的には文句なしにフィット、浮つき無し。面白いアレンジだし、次曲の惹き立てにも貢献
8. I Will Always Love You
アカペラからスタート、緊張感。見せ場のサビも流石、ホイットニー全盛期の艶とは異なり、今のデボラの全身全霊を捧げるトータル的に素晴らしい陶酔できる仕上り


8曲・36分、単のカヴァーというよりも、それはそれは伝説の歌手ホイットニーをカヴァーする希少な作品として注目されるわけで、デボラも周りの制作陣の気迫が伝わりました。きちんとCDがリリースされる当り、単に流される位置づけで用意したわけじゃなさそうだし、嬉しい作品化。デボラは昨年完全新作アルバム出す予定が流れてるのかな、シングル・リミックスはこれまでも継続多数出してるけど、注目していきたいところ。

<過去レビュー>
Whitney Houston & Deborah Cox
2000年 Same Script, Different Cast (Remixes) with Deborah Cox

Deborah Cox
1995年 Sentimental
1998年 One Wish
1999年 It's Not Over (Remixes)
2000年 Same Script, Different Cast (Remixes) with Whitney Houston
2002年 The Morning After
2003年 Remixed
2008年 The Promise
2012年 Deborah Cox (Expanded Edition)
2012年 Blue Note Tokyo with Peabo Bryson

Whitney Houston
1977〜78年 A Family Affair (1977-1978*) with Cissy Houston
1985年 Whitney Houston
1986年 Whitney Dancin' Special
1987年 Whitney
1989年 It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be
1989年 It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Remixes)
1990年 I'm Your Baby Tonight
1991年 I Belong To You
1991年 Live In Concert DVD
1992年 Live at Madison Square Garden, NY
1992年 The Bodyguard (OST)
1993年 Luxury (Live)
1994年 World Tour In Concert
1995年 Exhale (Shoop Shoop)
1996年 The Preacher's Wife (OST)
1997年 Step By Step (Remixes)
1998年 Heartbreak Hotel (Remixes) ft. Faith Evans & Kelly Price
1998年 My Love Is Your Love
1999年 My Love Is Your Love (Remixes)
1999年 It's Not Right But It's Okay (Promo)
1999年 It's Not Right But It's Okay (Remixes)
2000年 I Learned From The Best (Remixes)
2000年 Whitney: The Unreleased Mixes
2000年 The Greatest Hits (US ver.)
2000年 The Greatest Hits - DVD
2002年 Just Whitney
2003年 One Wish
2008年* A Song For You Live
2009年 I Look To You
2009年 The Remixes (from I Look To You)
2010年 Live at Super-Arena / Saitama, JP
Others from Aretha Franklin
2012年 I Will Always Love You : The Best of
2014年 Live: Her Greatest Performances
2017年 I Wish You Love: More from The Bodyguard
* Rare Tracks & Mixes (1985-2010)

I Will Always Love You
Deborah Cox
Broadway Records
2017-03-31

Whitney Houston / I Wish You Love: More from The Bodyguard (2017)

61Pc8DH7aQLホイットニー・ヒューストン、2年前のライヴ作から2年振りにリリースされるは、彼女の最大のヒット作から25年愛よ永遠に〜ボディガード25周年記念盤として、オリジナルには無いレアトラックスを収録するという企画盤。元はOSTは13曲中、最初の6曲のみホイットニー担当。いずれも重要な曲だけど、拡張版としてオリジナルを一切収録せず14曲、異なるヴァージョンを集めてきたマニアック盤という感じでしょうか。案外伸び悩みR&B22位・POP165位。

1. I Will Always Love You (Alternate Mix)
出だしは語りからスタートする別ヴァージョン、有名曲を初っ端にアルタネイトとして置いたこと時点でインパクト
2. I Have Nothing (Film Version)
次いで映画ヴァージョンを、アルバム道理の流れなのが素晴らしい、でも個人的にあまり違いがわからずにいます
3. I'm Every Woman (Clivilles & Cole House Mix I Edit)
これだけは既発のミックスで繋ぐんだぁと、確かにアルバムとして挟むにはインパクト、普通に格好良いし
4. Run To You (Film Version)
ちょい乱れるヴォーカルなんかは旨みなんだけど、間違い探しにも近く、ボーナスディスク的なアルバムだなぁと、この時点で


5. Queen Of The Night (Film Version)
トラックダウンが異なっていて個人的には好きかな、ただオリジナルのほうが鮮明で納得なんだけど
6. Jesus Loves Me (Film Version)
こもった感じが面白いかな、普通にシーンで歌われる感じで前5曲よりも、最も曲としては異なる感じがする1分ちょっと
7. Jesus Loves Me (A Capella Version)
前曲が1分とかだったけど、アカペラヴァージョンとして5分近い尺で表現、これは聴きどころは大きい
8. I Will Always Love You (Film Version)
主に前半はフィルムヴァージョンだったけど、この曲においては、3テイク収録ということで趣向を変えて中間にて。でも、危機迫るというか、実に素敵なシーンなんだけど、オリジナルにない煌めきなんかが最高だったり


9. I Have Nothing (Live)
続いてライヴテイクが続きます、Brunei でのテイク。ピッチのずれない素晴らしい歌唱、これは感動


10. Run To You (Live)
ここから5曲ラストまでボディガードツアーのテイク(ちょい手抜き感)。改めて、OSTからはしっとりした曲だらけで、良い曲なんだけど、だらだら感も、なぜだろう
11. Jesus Loves Me / He's Got The Whole World In His Hands (Live)
この曲においては前半はアルバム1分超の曲、そして後半はアルバム未収録のゴスペルを、早慶10分超え。ボディガードとは違ってくる流れに違和感?勢いのライヴだったら許容も
12. Queen Of The Night (Live)
ライヴならではのコーラスだったり、曲の持つエネルギーで蘇生、ただ、アルバム自体やっつけ感が半端ないことの感想継続
13. I Will Always Love You (Live)
素晴らしいんだけど、ここまでオールウェイズ・ラヴ・ユー、やりすぎるとクドいことを知りましたw しんみり、なんか無になってきた
14. I'm Every Woman (Live)
ラストは盛り上がるもののEPやシングル以上に、ちょっと、強引さ前面強めにアクドク

14曲・72分、売れなかった理由もちょい納得。DVD内容を音源抽出して、更に当時のライヴテイクを入れ込んだって感じだと、結局レア音源集でもないかなぁと。大々的に記念盤という感じでもなく、そりゃホイットニー大ファンにならあれこれ語るべきポイントはあれ、これは再評価に繋げる内容には成れなかったなぁと辛口。

<過去レビュー>
1977〜78年 A Family Affair (1977-1978*) with Cissy Houston
1985年 Whitney Houston
1986年 Whitney Dancin' Special
1987年 Whitney
1989年 It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be
1989年 It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Remixes)
1990年 I'm Your Baby Tonight
1991年 I Belong To You
1991年 Live In Concert DVD
1992年 Live at Madison Square Garden, NY
1992年 The Bodyguard (OST)
1993年 Luxury (Live)
1994年 World Tour In Concert
1995年 Exhale (Shoop Shoop)
1996年 The Preacher's Wife (OST)
1997年 Step By Step (Remixes)
1998年 Heartbreak Hotel (Remixes) ft. Faith Evans & Kelly Price
1998年 My Love Is Your Love
1999年 My Love Is Your Love (Remixes)
1999年 It's Not Right But It's Okay (Promo)
1999年 It's Not Right But It's Okay (Remixes)
2000年 I Learned From The Best (Remixes)
2000年 Whitney: The Unreleased Mixes
2000年 The Greatest Hits (US ver.)
2000年 The Greatest Hits - DVD
2000年 Same Script, Different Cast (Remixes) with Deborah Cox
2002年 Just Whitney
2003年 One Wish
2008年* A Song For You Live
2009年 I Look To You
2009年 The Remixes (from I Look To You)
2010年 Live at Super-Arena / Saitama, JP
Others from Aretha Franklin
2012年 I Will Always Love You : The Best of
2014年 Live: Her Greatest Performances
* Rare Tracks & Mixes (1985-2010)

I WISH YOU LOVE: MORE FROM THE BODYGUARD [CD]
WHITNEY HOUSTON
LEGACY/ARISTA
2017-11-17

愛よ永遠に〜ボディガード25周年記念盤
ホイットニー・ヒューストン
SMJ
2017-12-06

Whitney Houston / Live: Her Greatest Performances (2014)

71UbXG16C9L__SL1500_2012年2月、ホイットニー・ヒューストンが逝去され、同年に追悼のベストがリリースされ、その2年後にClive Davis 自身が「ホイットニーはライヴ!」と銘打った過去の数々のパフォーマンスから厳選してCD、DVD等でリリースされた企画盤、R&B1位・POP19位を記録。逝去された2年9ヶ月後、未だR&B1位を制覇という偉業、さすがです。純粋な通しのライヴとは異なり、ライヴテイクを通して1983年から2009年までのヒストリーを時系列に振り返る内容。アマゾンアンリミテッドで聴けるようになってましたので、取り上げさせていただきました。

1. Home (The Merv Griffin Show, 1983)
スタジオではなく、ほんと普通に家とかで録音した状態なんだろうなぁ、でもデビュー前の初々しくも備わる実力は素晴らしく
2. You Give Good Love (The Tonight Show Starring Johnny Carson, 1985)
アルバムにあったような淑やかな感じではなく、素でソウルを継承し、放つ一発一発に力があるなぁと感心


3. How Will I Know (The Brit Awards, 1987)
余裕の歌いっぷり、アドリブも自由自在、音は古くもライヴだと映えるなぁと。特に高音のサラリと流す感じは脂乗りまくりで驚異
4. One Moment In Time (The 31st Annual Grammy Awards, 1989)
グラミー賞のライヴコンピが何枚か出てるんで、そこにも収録されてた名演、ソウルオリンピックのコンピCDにも収録されヒットした曲、定番のバラードの流れへの歌い上げは天下一品


5. Greatest Love Of All (That's What Friends Are For: Arista Records 15th Anniversary Concert, 1990)
堂々たるライヴ、熱心に歌を紡ぐ。彼女の真摯な姿勢、歌が毎度躍動して素晴らしくなる、単なる上手いシンガーじゃなく、心が伴ってるんだよね、言霊のように
6. I Wanna Dance With Somebody (That's What Friends Are For: Arista Records 15th Anniversary Concert, 1990)
アリスタ25周年ライヴでも歌ってたけど、15周年ってのも合ったんだね。ポップだけど、ライヴでは激しさや攻撃性も帯びる、ソウルが出ちゃう感じだね
7. The Star-Spangled Banner (Super Bowl XXV, 1991)
これもお馴染み、スーパーボウルの名パフォーマンスの始まりは彼女だったんじゃないかな。国家を歌って、それが当時POP20位のヒットを記録。歌は万全だけど、事前録音ヴァージョンって噂も根強いですね。2001年、同時多発テロを受けて強いアメリカへの堅持、再リリースされR&B30位・POP6位まで再ヒットした伝説ならではの現象、ホイットニーだったからこその記録


8. All The Man That I Need (Welcome Home Heroes, 1991)
ここから3曲はウェルカム・ヒーローズからの歌唱、当時のワールドツアーからDVDとしてもリリースされた内容。とにかくシリアスに切なく、中低域もずっしり歌い、彼女の懐の大きさみたいなのを感じる壮大なバラード
9. I'm Your Baby Tonight (Welcome Home Heroes, 1991)
ライヴだから結構体力もいるんだなぁというのも伝わる中でも高音なんかは、健在で、圧もたっぷり
10. A Song For You (Welcome Home Heroes, 1991)
元ネタはAndy Williams だけど、Donny Hathaway あたりが有名かな。6分に亘る彼女の解釈に唸らされるカヴァー。観客の興奮も伝わるし、強弱やアドリブの遅早の展開も流石
11. Medley: I Loves You, Porgy / And I Am Telling You I'm Not Going / I Have Nothing (The 21st Annual American Music Awards, 1994)
アメリカンミュージックアワーズで、Nina Simone, Jennifer Holliday、そして自身の大ヒット映画・OSTからの3rdシングルを繋げた豪快なメドレー。個人的には、やはり中間のドリームガールズ曲のカヴァーの迫真さに脱帽です、こんなに歌をモノにしちゃうとは・・・


12. I'm Every Woman (The Concert For A New South Africa, 1994)
ボディーガードからの2ndシングル、出だしのバラード調、そしてディスコ調への変化、彼女の引き出しを新たに感じさせてくれて、ライヴマテリアルとしても抜群に盛り上がり
13. I Will Always Love You (The Concert For A New South Africa, 1994)
遂に、彼女の大ヒット。でかい会場で、音無くも、曲、そして彼女の歌声の存在感は素晴らしい。もう当時無敵な状態だったわけだし、ラストの張り裂ける部分も不安なし
14. My Love Is Your Love (Late Show With David Letterman, 1998)
ここからペースは落ちるけど、前曲から4年後、確かに当時の彼女をうまく活かす曲だったなぁと、でも愕然と声も落ちていった時期だったから、残る時期の曲はクライヴの選曲少なすぎだし
15. I Believe In You And Me (The 16th Annual World Music Awards, 2004)
リリース当時のではなく、前曲から6年後、少し復活した感はあったけど、もう辛そう。でもファンの温かい迎えが愛しい。明らかに20世紀のホイットニーとは違う点多く、高域は叫んじゃってるけど、2000年代では鳥肌パフォーマンスだったなぁと
16. I Didn't Know My Own Strength (The Oprah Winfrey Show, 2009)
ラストは、オプラショーに出た際、曲調もバラードで高域を抑えているけど、当時の彼女の復活を願うような曲、サビも自身だけではなくサポート必要だけど、この時の復活から地道にカムバックを願いたかった・・・


CDは16曲・80分弱。DVDは、(なぜか)"My Love Is Your Love (PV), 更に"When You Believe (with Mariah Carey) (The 71st Annual Academy Awards, 1999)" も収録。魅力は80-90年代は仕方なし、でもクライヴがこうやってヒストリーライヴ作を創ったことに、ホイットニーへの愛が十分すぎるくらいに伝わり泣けてくる。BGMよりも、彼女の軌跡を振り返るべく集大成。

LIVE: HER GREATEST
WHITNEY HOUSTON
ARIST
2014-11-07





ホイットニー・ヒューストン・ライヴ
ホイットニー・ヒューストン
SMJ
2014-11-19

R.I.P Walter "Junie" Morrison / 5 (1981)

R-338497-1103092210_jpgOhio Players 初期からのメンバー 且つParliament/Funkadelic にて長きに亘り活動をしてきたウォルター・ジュニー・モリソンが2017年2月16日、62歳で亡くなりました。個人的にはソロワークスでの愛聴もあった他、最近でもSolange の大ブレイク作の中には彼をインスパイアした"Junie" という曲が収録されていたり、生涯影響を与えたアーティストでした。今回は9年前に取り上げた彼最大のヒット作に続いてリリースされた1年振り5作目、その名も5を。しかーし、生涯ソロアルバムはチャート圏外だったようです。

1. Rappin About Rappin (Uh-Uh-Uh)
1stシングル、R&B74位を記録。正にラップを繋げて、女性コーラスのやるせないコーラスに、サビもどこか緩い感じで、音だけが洗練としてて、ダンクラ期に変化球


2. I Love You Madly
緩いヴォーカルなんだけど、やっぱり演奏はかなり洗練度が高い、個人的にはベースラインの格好良さ、ホーンの合わさったグルーヴがたまらない
3. Cry Me a River
1stシングルB面。調子変わりつつも、緩やかに、微睡みも豊かに、キュンと個性あるヴォーカルと、柔らかい音とのバランスに棚引き
4. Victim of Love
1stシングルB面(色々と盤があったようで)。かなりアッパーに攻撃的に、ロックアプローチが強いと思いきや、基本は音はあれこれごちゃ混ぜに、はっちゃけた粗いファンクにて度肝の進行
5. 5
タイトル曲且つ2ndシングル、まさに5!そして5曲目収録でB面スタート。ドラマティックに、そして、どこか不思議さもまとわり、彼の落ち着きもあるし、音楽性を多分に発揮。ヴォーカルも、ファルセットから下の方まで、色味が楽しい


6. Last One To Know
ベースライン快調、ヴォーカルも炸裂に、ダンクラで成功したSmokey Robinson のような、ちょっと大人のキュン発揮な印象も。ドラムとシンセの響きの格好良さも抜群に。個人的には銀河鉄道999ダンクラver.
7. Jarr The Ground
1曲目とは趣向は異なれ、勢いは同様に。80年代中盤のファンクR&Bの流れを既に汲んでいるようで、女性コーラスの援護も素晴らしく、だいぶ細やかにアゲ
8. Taste of Love
ラストは、だいぶ突っ走りながらも、歌謡にならない独自さで、泥臭さと洗練さの中間って感じかな。音を常に弾き隙間なし

8曲・35分。どこまでも、息抜かずに駆け抜けるパワフルな作品。序盤こそジュニーのヤワなヴォーカルは目立つけど、サウンドは相当に弾けまくってるなぁと。コーラスの他、各楽器との相性が面白くて、かなりエッジのたったサウンドに仕上がってます。近年4thとの2in1でCD化され、そしてこの追悼と関係なく、国内では来月頭にリイシューが決定してたようで、これは気に入った方は是非チェックしてみてください。

<過去レビュー>
1980年 Bread Alone

ジュニー
ソニー・ミュージックレコーズ
1994-05-21


ジュニー
FTG/SOLID
2017-03-02

宇多田ヒカル / Fantome (2016)

41vcNaILbZL宇多田ヒカル、実に8年半振りとなる6thでオリコン1位、そして6作連続ミリオンセラー以上を達成。何かと注目される女性ソロシンガー、こういう本格派がチャートを席巻するのは嬉しいところ。話題曲収録は多いものの、特典なし、1形態でのみリリース、今の音楽業界に「音・歌で勝負しいや」と殴りこんできたようで、ヒロイン!個人的には、スーパーお遊戯な音楽業界は好きじゃなくて、だから洋楽にノメリこんでいったってのもあるけど、邦楽を新たに息吹き返してくれた感じがします。

1. 道
サントリー天然水CMソング。年月が空いたのもあるけど、歌唱法が大きく変わったような印象、自然体というか、それでいてテクニカルな連呼に驚き


2. 俺の彼女
歌詞が面白い、人間生活を経て、より日本語の表現が絶妙に。やはり知的さは大事だなぁ、そのまま日常を表現する今の多めの邦楽と違うのは、色々想起させる深さがある。真っすぐな歌いっぷり、音との溶け込みも素晴らしく
3. 花束を君に
配信シングル、NHK連続テレビ小説 とと姉ちゃん主題歌。声が真っすぐ届く、些細な日常の発見。ピアノバラード、彼女の切実な思いもうまく伝うなぁと、ほんと絶妙な構成


4. 二時間だけのバカンス (with 椎名林檎
このタイミングで、個性的な共演を実現したこと自体が話題。詞はあんまりグングン入ってこないんだけど(笑)、なんか微睡んだ感じは気持ちよく入ってくるかな


5. 人魚
独特な表現、味わい、クラシックにありそうで、でも和も欧州のテイストも入ってて、独自性に驚く。歌詞もぐんぐんと情景を広げてくれるし
6. ともだち
意外なタイトル、歌詞、アレンジ。なんか挑戦を感じた曲、ヴァースのゾクゾクからの、サビの込める早めのリリックがインパクト、潔いなぁと
7. 真夏の通り雨
3曲目と共に配信シングル、ニュースZERO テーマ曲。季節・景色が鮮明に見える日本を大きく宇意識されたような曲、こんな寂しくも、日本を思ってくれることが嬉しいように


8. 荒野の狼
2曲目もだけど、なんかシンプルに男女を歌って、恋臭くなく、あっけらかんとファンキーに表現するのは興味深く、でも繊細さも混ぜてクオリティ高いなぁと
9. 忘却 (ft. KOHH)
闇に包まれたような音、重めに時間を紡ぐように、そして彼女がおかしくなっちゃったと一瞬感じた、実は男性ヴォーカル共演、今までにない施策。彼女はコーラスというか、まるで覆う幻想のヴォーカルという表れで、ほんと画期的に挑発的
10. 人生最高の日
タイトルよりは最高に感じないけど、なんか日常のワクワクが全体で伝う。正に期待だったり、その鼓動みたいなのが、ほのぼの
11. 桜流し
2012年映画ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q主題歌、DVDシングルとしてもリリース。だいぶ前の曲を入れてきたところは意外だったけど、悲しく人間模様で、なんか人間活動の終着というにはフィットかな


11曲・50分弱、ほんと、久々に日本語のアルバムで良いなぁと思いました。ミーハーかな、とも自答したけど、やっぱり素晴らしい作品だった。こういうのを中心に、やっぱり日本も耳を肥やしていくと良いよね。ヴァーチャルな文化だけではダメだと思う、昔あったような本格的な音楽への向かい方で。彼女は今尚頑張ってるなぁと、ほんと作品として素敵です。

<過去レビュー>
2004年 Exodus
2009年 This Is The One
2014年 宇多田ヒカルのうた-13組の音楽家による13の解釈について V.A.

Fantome
宇多田ヒカル
Universal Music =music=
2016-09-28

Fantome
Utada Hikaru
Imports
2016-10-07

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